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『しいたけ占い 12星座でわかるどんな人ともうまくいく方法』しいたけ著 これは果たして「占い」なのか

2017年01月27日


ほんの数年前のこと。ゴージャス系ファッション誌『VOGUE GIRL』の公式サイトに、何だかすっとんきょうな名前の占いコーナーが登場した。「しいたけ占い」? 卓上に干ししいたけをころころと並べ、くるくると裏返しながらふむふむと占う人のビジュアルが浮かんで笑いをこらえる(実際は12星座占いとオーラリーディング)。「ゴージャス系ファッション」にはまるで縁のない私だが、毎週月曜日には、必ずそのページを開くようになった。

占いが特別好きというわけではない。かといって嫌いなわけでもない。どんな占いも、読んでみて、心に響くところだけを記憶に留める。私の「占い」に対するスタンスはそんな感じだ。しかしその「しいたけ」を名乗る人の「占い」と名付けられた文章は、他と少し違った。そこに書かれている自分の(獅子座の)性質は、思い当たる節がありまくりなのだ。何かにつけて頑張りがちで、いつも張りつめた気持ちで全力投球してしまうから、「楽しむ」ことが得意ではない。白か黒かの結論を急ぎ、まるで修行みたいにして、目の前の物事を獲得しようとする。

そんな私たちに「しいたけ」さんは、力みを抜く方法を教えてくれる。力みを抜くのが下手な私たちにも、わかる言葉に翻訳して。それはそれは懇切丁寧に。

これは、もはや占いではない。人生訓の類(たぐい)である。

「しいたけ」さんはきっと「占い」を紡ぐ時、占う相手を目の前に置く。もっと言うなら、自らの身と心を、その相手に重ねてさえいる。テーブルには数珠でも水晶玉でもなく、おそらくは1杯の温かいお茶。その湯気越しに、彼は相手と対峙する。対話する。湧き出た言葉を文章にする。そこにこそ、愛がある。温度がある。この本は、いわば彼の「対談集」なのである。

ピンク色を主体にデザインされた可愛らしい1冊を、手に取るときには若干照れたが、しかし読み進めるうちにはっきりと思った。もっと読みたい。「しいたけ」さんが自分(たち)に向けて紡いだ言葉を、もっともっと浴びたいと。

「しいたけ占い」を「当たる当たらない」で論じてはいけない。これは彼から私たちへの、温かなラブレターなのだから。

(マガジンハウス 1300円+税)=小川志津子


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