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『「大人の歌謡曲」公式ガイドブック』富澤一誠著 やっぱりいい歌はいい

2014年08月04日


いいとか悪いとか、面白いとかつまらないとかいう価値判断をやすやすと超えてしまうのが、なつかしいという身体に深く根ざす感覚だ。ノスタルジー。この禁断の世界に足を踏み入れた途端、人は正気ではいられなくなる。

1970年代を中心とするヒット曲を集めた人気の5枚組CD『大人の歌謡曲』の監修者が、収録した全90曲について語り下ろした。70年代といえば私の小中高時代がすっぽり収まる。ということで、このレビューはCDが狙った40歳以上に向け、半ば分別を失って書かざるを得ない。

インタビューに答える形でヒットの背景やアーティストの今昔について雑談風に語る。吉田拓郎の『結婚しようよ』に対抗して、さだまさしが作った曲が『関白宣言』だとか、ちあきなおみの『喝采』のイントロはポール・サイモンの『母と子の絆』がオリジナルだとか、思わずひざを打つ情報がゴロゴロ。シングルのジャケットが掲載されているのも、たまらなくうれしい。

1人(1グループ)1曲という選曲の縛りが逆に面白く、なぜ山口百恵は『秋桜』なのか、郷ひろみは『よろしく哀愁』なのか、これだけで盛り上がる。意外だったのは当時、ロック、フォーク、歌謡曲というジャンル分けを作り手側が強く意識していたことだ。チューリップや太田裕美、ガロなどは微妙な立ち位置だったとか。

でも世代とかジャンルを超えてたどりつくところ。それは「やっぱりいい歌はいい」というバカみたいな結論だ。

(言視舎 1800円+税)=片岡義博

*「吉田拓郎」は当時「よしだたくろう」


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