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田中将大の故障は投げすぎ? 高校野球も調査実施へ

2014年07月15日

テレビを見ながら、大リーグ、ヤンキースの田中将大が得意のスプリット・ボールをいとも簡単に打ち込まれるのを見て「おかしい」と思った人は多かっただろう。

12勝を挙げてチームを支え続けた田中が、この7月8日のインディアンス戦ではワーストの10安打5失点。その前の3日のツインズ戦では球が走らず4失点し、17試合目で初めてクオリティースタート(QS=投球回6以上で自責点3以下)を逃していた。

「疲れているのかな」と思っていたが、それだけではなかった。10日にチームから「田中の右肘靭帯(じんたい)が部分断裂し、復帰まで6週間を要する」と衝撃的な発表があった。

手術をせずに注射による治療とリハビリで復帰を目指すが、投手生命さえも心配される靭帯断裂であることは間違いない。

やるせない思いにさせられるのは、復帰しても今までどおりにバリバリ投げることは難しいことと、まだ25歳の若さという点である。

▽松坂らも右肘故障

肘や肩を痛めるのは「投手の職業病」と言われるほど、投球には大きな負担が伴っている。もちろん個人差があり、故障もせず全うできる投手も多くいるが、最近のように変化球全盛ではさらに負担がかかる。

メジャーでも1980年代にはスプリットがもてはやされたが、故障の一因とされ、今では投げる投手はあまりいなくなった。だから、田中のスプリットは打者を翻弄していたのである。

もちろん、ある球種だけが故障の原因とは思えない。松坂大輔(現メッツ)、藤川球児(カブス)、和田毅(オリオールズ)らも「トミー・ジョン手術」と呼ばれる肘の手術をして復帰したりしているが、日本選手以外にもメジャーの有望な若い投手たちが次々と手術に踏み切っている。

マウンドが極端に硬いとかボールが滑りやすいとか取り沙汰されているが、過酷な試合地移動や連戦に加えて、中4日での登板は肩、肘に大きな負担となっているのは確かだろう。

先発投手が100球を目途にして交代するメジャーは球数に神経質と思えるほどこだわっているが、ベンチ入り人数を増やすなどの改革が求められるかもしれない。

▽原因は高校時代からの投げ過ぎ

レンジャーズのダルビッシュ有はこうした登板間隔の短さに「中6日あれば(肘の)炎症は取れる」といい、先発枠を5人から増やすことを提言した。

なるほど、田中の肘靭帯断裂の直接的な原因は日本と違う登板間隔にあった。ただ、故障の根源をたどれば、やはり「高校時代からの投げすぎ」に行き当たる。

高校野球の地方予選や甲子園大会でエースの連投は当たり前だとされてきた。フォームが定まっていない高校生投手はどうしても投球数が多くなる。

一方でトーナメントを勝ち抜くには一人の投手に頼ってしまう。

甲子園でも活躍した田中は、楽天1年目から200イニング近くを投げ11勝。その後も投げ続け計99勝を挙げた。

特に昨年は24勝無敗。この疲労度は想像以上だっただろうし、巨人との日本シリーズでの第6、7戦の連投は誰が見ても「無理しすぎ」と映った。

メジャーの田中争奪戦では金銭面とは別にこうした登板過多を懸念して獲得を断念するチームがいたのも事実だった。

▽高野連もアンケート調査へ

まるで田中の戦列離脱と歩調を合わせたかのように、これまで問題視されてきた投手の投げすぎに対して、日本高校野球連盟が選手の健康管理に腰を上げた。

全国の加盟校にアンケート調査を実施、8月末までに結果を集約するという。(1)投球数の制限(2)投球回数の制限(3)タイブレークの導入―など具体例を挙げている。タイブレークは延長戦の制限をすることで選手たちの負担を減らす効果を狙っている。

難しいのは投球数や回数を制限すれば、部員数によって差がつくことが懸念されるが、要は投手の負担をどう減らすかに目的があるのだから、私は投球数、投球回数の制限といった決断をすべき時期にきていると思う。

1987年にPL学園が史上4校目の甲子園大会春夏連覇を達成した。清原和博、桑田真澄の時代に負けない強力チームで立浪和義、片岡篤史、宮本慎也らがいた。

連覇の要因はいずれも完投能力のある3投手がいたからだ。野村弘樹(元大洋=現DeNA)橋本清(元巨人)岩崎充宏(青学大―新日鉄名古屋)である。野村を軸にほとんどの試合が継投だった。

当時、現場で取材していた私は「高校野球も一人に頼る時代ではなくなった。こうしたチームが増えるのではないか」と書いた記憶がある。実際はそうならなかった。やはり勝つために「エースを酷使する」実態は変わっていないのである。

田坂貢二[たさか・こうじ]のプロフィル

1945年広島県生まれ。共同通信では東京、大阪を中心に長年プロ野球を取材。編集委員、広島支局長を務める。現在は大学野球を取材。ノンフィクション「球界地図を変えた男 根本陸夫」(共著)等を執筆






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