2010年08月12日

青山霊園を貫く道路脇に立つ案内図の張り紙
「裸」というのはややこしい。
東京タワー下の屋外駐車場。先日、お笑い芸人・小島よしおが映画『特攻野郎Aチーム THE MOVIE』のPRイベントに、カーキ色のつなぎと帽子という衣装で、石田純一らとともに登場した。小島が途中で衣装を脱ぎ捨て、いつもの海パン一丁になると、見物客の子どもたちは「おっぱっぴー!」と大喜び。
報道陣向けのフォトセッションの段になり、「僕、着なくて大丈夫ですか?」と小島。映画宣伝の画としては衣装姿に戻るべきでは?とキョロキョロするきまじめな小島だが、カメラマンたちから漏れたのは「大丈夫に決まっとるやろ~」「服着たら誰なんだよ~」という適切な独り言。「服を着た小島」は「靴下を履いた純一」ぐらいに不自然。
『これでいいのだ!! 映画★赤塚不二夫』に主演する俳優浅野忠信は、映画後半、大半のシーンで全裸だという。製作会見で佐藤英明監督は「男の裸をお見せします」と宣伝したが、シェー! そんな映画にしちゃ嫌ざんす。早々と羞恥心を捨て去ったという浅野が「この3日間ぐらい(撮影で)ずっと全裸でいたんですけど、それも誰も気にしてくれなくなりました」と半分うれしそうに言った。それでいいのだ。まじめにバカをやる天才漫画家にとっての「当たり前」が浮きまくっていておかしい、あるいは、浮きまくっていたのに、いつの間にか当たり前として受け入れている周囲や自分に気付いて、再びおかしい。そこらへんをぜひ。
東京都心の広大な青山霊園の真ん中を、車1台が通れる幅の一般道路が貫いている。春ならば、らんまんの桜がアーチ状に続く名所だ。夜に歩いた私はその中途、沿道に立つ案内板の横腹に、やや古びた小さな張り紙を見つけた。
「裸の男が出没したら一一〇番」
「裸の男」限定なの? 「裸の男」前提なの?
写真家篠山紀信は2008年、この青山霊園の墓所で、女性モデルのヘアヌードを撮影し、今年5月、礼拝所不敬と公然わいせつの罪で罰金30万円の略式命令を受けた。(敬称略)
(宮崎晃の「瀕死の私にエンタメを」=共同通信記者)









