「洋楽=3」時代を問う大人のロック・アルバム シェリル・クロウ 『ディトアーズ』
2010年03月17日

シェリル・クロウ 『ディトアーズ』
人生誰でも順風満々ではありません。2006年の婚約解消そして乳がん発覚という事件がかさなり、一時は音楽どころではなく人生を見つめなおす日々だったと彼女は告白しています。
このアルバムは40代の半ばを迎えた彼女が“日々大切なのは、今のこの一瞬”という思いで08年に制作した6枚目のオリジナル・アルバム。ロックとはその時代時代の体制勢力に対する反発という形で若者が表現してきた音楽ですが、そのスピリットを忘れることなく彼女は素晴らしい“大人”ロック・アルバムを作ってくれました。
分かりやすいメロディー・ラインに乗せて社会の矛盾や人生の悲しみを切々と語る彼女の歌にシンガー・ソングライターとしての彼女の本質を知ることができます。デビュー・アルバムと同じビル・ボットレルをプロデューサーに再起用、まさに原点に回帰した作品と言えましょう。“回り道”を意味するアルバム・タイトルはまるで彼女の人生を表現しているようです。
(ユニバーサル・2500円)=北澤孝
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