アカデミー賞無冠はジェイソン・ライトマン監督の豊かすぎる将来性のせい? 『マイレージ、マイライフ』
2010年03月16日

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1977年生まれの新鋭ジェイソン・ライトマン監督は、前作『JUNO/ジュノ』に続いて、この新作でもアカデミー賞を賑わした。時代性を敏感に取り入れたウエルメードな作風が特徴だ。
例えば、マイレージを貯めることが生きがいの主人公は、機内で「お住まいは?」と聞かれ「ここ」と答える文字通り“地に足の着かない男”だし、友人たちに写真を預けて世界旅行をした気になるカップルのエピソードや、出張も面接もテレビ電話で済ませようという発想など、すべてがデジタル化されてゆく現代社会を軽妙な語り口で皮肉ることで、物語が卑近に陥ることを回避するばかりか、テーマ主義を鼻につかせない娯楽性まで生み出している。オシャレなセリフの中にも含蓄がある。
また、演技指導者としても一流で、ジョージ・クルーニーはじめ3人もオスカー候補に送り出した。現在、ハリウッドの若手No.1と言える注目株だ。結局、自らの監督賞を含め無冠に終わったのは、この豊かすぎる将来性が敗因だろう。★★★★☆(外山真也)
【データ】
監督:ジェイソン・ライトマン
出演:ジョージ・クルーニー、ベラ・ファーミガ、アナ・ケンドリック
3月20日(土)から全国公開









