キャスリン・ビグロー監督が描く現代の戦場 『ハート・ロッカー』
2010年03月02日
(c)2008 Hurt Locker LLC.All Rights Reserved.
日本時間の3月8日に発表されるアカデミー賞の最有力候補。『アバター』と並び最多9部門でノミネートされている。外国人記者が選ぶゴールデン・グローブ賞こそ『アバター』に譲ったが、このライバルは露骨なアメリカ批判がネックになりそうだ。
監督は、『K-19』など骨太の作風で知られるキャスリン・ビグロー。イラクに駐留する米軍爆発物処理班の過酷な任務を、得意のアクション演出を駆使してスリリングに描いている。見応えは十分だ。
だが本作の高い評価は、日常と隣り合わせの現代の戦場を描く視点による。爆弾処理の横で子供たちがたこ揚げをするシュールさや、平和な家庭に居心地の悪さを覚える主人公が戦場では生き生きと活躍するヒロイズムの裏側が、他に類を見ないと絶賛され、国内の賞レースを席巻しているのだ。
果たして、それほど斬新だろうか? ドキュメンタリー・タッチの映像も、今や主流で新味はない。アメリカ人は本当に外国映画を見ていないんだなと、実感させられる。★★★★☆(外山真也)
【データ】
監督:キャスリン・ビグロー
出演:ジェレミー・レナー、アンソニー・マッキー、ブライアン・ジェラティ
3月6日(土)から全国公開









