女入るべからず、男の子の聖域 『キケン』 有川浩著
2010年03月01日

装丁のように章トビラにも漫画が挿入され、遊び心いっぱい。
未知の領域で、女子にないノリがうらやましくもある。そんな男子の青春をハッスルできる小説だ。
某県にある成南電気工科大学にある部活の一つ、『機械制御研究部』、略して『キケン』。様々な武勇伝を持つ危険人物に率いられた危険集団として、このような通称が付けられた。『キケン』の黄金期を過ごした部員の一人が、かつての熱い日々を妻に語るという形式で物語は進んでいく。
99%男子校の大学生活。専門的な知識のある理系男子が全力で遊ぶととんでもないことをやってのけちゃうよ!という無謀でやんちゃな日々。砂場が宙に浮くくらいの爆発、学祭の域を超えた模擬店、時には犯罪スレスレのところまで暴走してしまう登場人物たちは、みな個性的でキラキラしている。
大人になった部員の妻は、『キケン』の部外者であり、女性読者を代弁している存在。青春をすぎた男性が読めば、どこか懐かしいのでは。ラストはちょっとセンチメンタル。
(新潮社 1400円+税)=尾崎英子
この商品を購入する








