小林への期待感 F1にフル参戦
2010年02月18日

今季F1にフル参戦する小林可夢偉
自動車のF1シリーズに今季からフル参戦する小林可夢偉は日本期待の星である。昨季限りでF1から撤退したトヨタのマシンを駆って終盤の2戦に出場。最終アブダビ・グランプリ(GP)では6位入賞を果たして実力をアピールし、ザウバーから声がかかった。
昨季2戦に出走できたのは幸運によるところが大きい。10月の日本グランプリは、正ドライバーのティモ・グロック(ドイツ)が体調を崩したために金曜日のフリー走行で雨の鈴鹿サーキットを走った。土曜日の公式予選はグロックが戻ったことで出番はなし。しかし、予選でグロックが事故を起こしてしまい決勝は欠場。グロックが次戦のブラジルGPも欠場することになり同国でのF1デビューが決定。9位と健闘し、最終アブダビGPでも代役を務めてポイントを奪った。
出場機会に恵まれなかった選手が、何かのアクシデントで代役となり、そのまま正選手として活躍を続けることはよくある話だ。2000年にプロ野球の横浜で金城龍彦選手がシーズン途中からレギュラーに定着し、プロ2年目ながらも首位打者、新人王に輝いた軌跡を取材した経験がある。この活躍は、まさにそれに当てはまるだろう。
スペインのへレスで行われている走行テストでは、昨季の年間王者になったジェンソン・バトン(英国)や4年ぶりに復帰する「皇帝」ミヒャエル・シューマッハー(ドイツ)を上回る、最速タイムをマークした日もあった。これまでの、日本人ドライバーは、鈴木亜久里が1990年、佐藤琢磨が2004年に3位をマークしているのが最高の成績。小林は、日本人初の2位、さらには表彰台の1番上を期待できるのではないか。そんなことを感じさせる開幕前である。(榎本一生)

