お帰り!行定勲監督 『今度は愛妻家』
2010年01月12日

『今度は愛妻家』=(c)2010「今度は愛妻家」製作委員会
『世界の中心で、愛をさけぶ』の大ヒット以降、なんとなく迷走しているように見えた行定勲監督。その間、『フールフォアラブ』で舞台初演出も手掛けた。なので本作を見て、そうきたか!とニンマリ。
原作は02年に上演された、1シチュエーションの舞台劇。結婚10年目を迎えた倦怠期夫婦の心のすれ違いを、ドキッとさせる夫婦の本音を織り交ぜながらコミカルに描く快作だ。
それを今度は映像でどう展開させるか、監督のチャレンジ精神がうずいたのだろう。もともと『ひまわり』など日常の些細な出来事の中で心の機微を描くのが得意とあって、本作のテイストと合っている。むしろ、初期行定作品が好きだった筆者にとっては、お帰り!という感じ。
物語にはちょっとした仕掛けがあって、夫が「今度は愛妻家」を誓うオチが涙を誘うらしい。ただ腹黒な筆者は、10年間浮気しまくって妻に関心を寄せなかった夫に、今度はないな…と思うのだが。感動を半減させてごめんよ。★★★★☆(中山治美)
【データ】
監督:行定勲
原作:中谷まゆみ
出演:豊川悦司、薬師丸ひろ子
1月16日(土)から全国公開








