これなら読める! 面白い! 『超訳 古事記』 鎌田東二著
2009年12月21日

『超訳 古事記』 「神道ソングライター」を自称する著者。幼いころ古事記はリアルな世界だったとか。
読んだことありますか? 日本最古の書。うーん、まずいでしょう、読んでないのは。神様の名前がややこしい? 確かに。高御産巣日神(たかみむすひのかみ)とかね。私もあえなく敗退しました。
ということで「超訳」ならばとパラパラめくってみた。冒頭。「しゅうう… ふぅう…/風が吹く/風が吹く/天が宙が風を吹く…」。おおおっ、夢枕獏だ! これならいける!
一気に読んだ。面白い。暴れん坊のヒーロー、須佐之男命のマザコンぶり。弟の山幸彦に対する海幸彦のいじめ。日本の神々はずいぶんと人間っぽい。それぞれのエピソードは象徴性に満ちてミステリアスだ。
古事記は稗田阿礼の暗唱する物語を太安万侶が漢字に起こして著した。その成り立ちに倣って超訳版も、子どものころから古事記に親しむ著者が畳にごろんと横たわって目をつぶり、記憶とイメージを頼りに語った言葉を編集者が録音して文字化した。語りの原型を現代に再現したわけだ。こうなれば原文と超訳の違いが気にかかる。今度こそ原文に挑戦してみようかなぁ。
(ミシマ社 1600円+税)=片岡義博
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