ミスマッチこそが面白さの核 『のだめカンタービレ最終楽章 前編』
2009年12月15日

『のだめカンタービレ最終楽章 前編』=(c)2009 フジテレビ・講談社・アミューズ・東宝・FINS27社
少女漫画を原作に、高視聴率を獲得したドラマの映画化だ。音大生たちの成長と恋が、パリを舞台にクライマックスを迎える。
冒頭、ハードロックのようにめまぐるしいカット割りとテンポで始まるが、もちろん背後に流れているのはクラシック音楽。そのミスマッチこそが、本作の面白さの核になっている。
指揮者志望の優等生と、妄想癖のあるピアノ科の落ちこぼれ。そんな主人公2人のミスマッチな恋が、ギャグまみれのスラップスティックな笑いと、クラシック音楽のうんちくのミスマッチによって語られてゆくのだから。そしてこの劇場版でも、パリの観光名所でのロケとチープなエフェクトのミスマッチがケッサクなのだ。
監督はTVディレクターながら、オケと観客の間の心のやりとりを手際よく見せる手腕はなかなかのもの。とりわけ、客席ののだめがオレンジ色の上着を脱げない展開が効いている。最後の最後でTV的な演出に堕ちたのは残念だが、後編も上手にまとめようとせず、この調子でお願いしたい。★★★★☆(外山真也)
【データ】
監督:武内英樹
原作:二ノ宮知子
出演:上野樹里、玉木宏
12月19日(土)から全国公開









