2009年10月08日
石田純一と東尾理子の婚約を伝えるスポーツ紙の紙面
習慣に任せて暮らせば、刺激のなさに私の脳は瀕死状態。わざわざでも新鮮なことをすべし。そうだ、石田純一と東尾理子の婚約を祝福してみよう。
ああ無理。面白くない。「恋愛=仕事」な印象の“ラブタレント”として、他の追随を許さぬ純一(トップを行くアイコン的な人はファーストネームで呼ぶのが似合う)の最近の見え方が、「気持ちに正直、不満を言わず、一途に愛を貫くジェントルマン」の一辺倒で、危うさがない、振れ幅がない。
9月、連日のようにイベントに出演しては、報道陣に交際ぶりを小出しに語っていた純一だが、実は8月中旬にギリシャでプロポーズして婚約してました、その模様はテレビ朝日系3時間スペシャル「ロンドンハーツ独占」でどうぞ、ってお~い。前段は周到な番宣だったわけね。何じゃそりゃ。いや別に腹が立つわけではない。別の記者によると、婚約の経緯を取材する電話に所属事務所の人は言った。「それ以上は“ネタバレ”になるので(番組を見てください)」。プロポーズを「ネタ」と呼べる割り切り感覚は、むしろあっぱれだ。
番組の平均視聴率10.6%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)は、同時間帯の6局横並び比較で4~6位の推移だったが、健闘と取ってもいいだろう。でもなぁ、フィクションである恋愛映画やドラマの良作でも、十分ドキドキ楽しめるわけで。
この際、「結婚披露宴用ビデオコンテスト」的番組を作ってはいかがか。番組は結婚秒読みの著名人カップル数組に早くから打診。親しいテレビディレクターや映画監督などを指名してもらい、10~15分程度の短編作品を作ってコンペティション。2人の恋路、人柄、関係が伝わった気にさせることができれば、100%ノンフィクションじゃなくてもいいというルールで。俳優はその力を見せつければいい。再現ドラマ、写真、本人たち撮影のプライベート映像、ちょっとした演出、関係者証言、もろもろギュッと凝縮してほしい。時にはアニメを使っても構わない、手法は自由だ。私自身、友人の披露宴で上映するために、演出・編集しまくりだが、2人の人柄がにじみ出るドキュメンタリー風短編「情熱大将」を制作したことがある。
プロの映像作家と著名人カップルなら、どんな短編ができるのか楽しみだ。番組のセットは披露宴会場。列席者は友人、審査員、一般招待客ら。新郎新婦の席に順繰りにカップルが登場しては、メーキング編とともに本編を上映したらいい。
と、くれば、純一版のクライマックスは恐らくギリシャより日本。「理子さんと結婚させてください」。許しを請う場面なはずだ。純一によれば、東尾修は婚約を容認したという。公式サイトのプロフィルのチャームポイントに「ハダカ」と書くプレーボーイが、22歳差婚をいかにして認めさせたのか、それぞれの表情は? これはもう人間ドラマで恋愛ドラマでホームドラマだ。「そんな時でも純一は、靴下を履かずに東尾家の敷居をまたいだのか?」はもちろんマスト。再現映像に一瞬足首のカットを差し込むか、東尾家の皆さんに「純一さんはその時、靴下を履いていましたか?」と1人ずつインタビューして真相はやぶの中か。どう見せる?
新婚時代も過ぎ、新たな話題が尽きてきた方々のためには、住宅リフォーム・ドキュメンタリー改め、夫婦再生ドキュメンタリー「大改造!!劇的ビフォーアフター」を。夫婦仲に問題が生じたら、関係改善の匠(たくみ)を呼び、映像の匠も招いてまた良作を。さあ今週は「嫁が遠過ぎる家」、来週は「裸足で歩けない家」とかね。劇的な夫婦再生を本家の番組と同じ松谷卓作曲の調べにのせて…。これでもう、プライベートの切り売りばかりなどと言わせない。良作は繰り返しの視聴にも耐えるからDVD化も見え、何より世の男女に生きるヒントをくれるラブタレントとなるのだ。どこまで本当なのかは、ちょいと謎のままに。
では、番組の最後は「今週の言葉」です。新橋で酔いつぶれる帰宅拒否症候群サラリーマンたちの心を表した一言。
「我思う、家に嫁あり」(デカルト)。(敬称略)
(宮崎晃の「瀕死の私にエンタメを」=共同通信記者)









