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動画ランキングがおもしろい

 私は自他ともに認める「IT弱者」だ。総務省や国交省を担当していた5年前くらいから自称している。電子編集ソフトで原稿を書き、写真をパソコンで本社に伝送することに難はない。
 だがインターネットにブログを開設するなど、今や中高生でもできることが私には高い知識と技術が必要に思える。映像音声部に異動になるまで、ネットで映像が伝送できることも知らなかったくらいだ。
 こんな私だが、47NEWSの「動画ニュース」を作成するデスクになり、「どのような動画ニュースがアクセス件数を稼ぐのか」、同僚デスクや記者諸兄と真剣に議論している。
 
 共同通信映像音声部はNHKをはじめ契約社の民放テレビ・ラジオ局に映像を有料配信している。その映像素材を活用して動画ニュースを作成している。
 昨年11月、前橋支局員がスクープしたのりピー(元女優酒井法子被告)が群馬県の創造学園大に登校した時の映像は、複数の在京キー局が繰り返しオンエアしたほか、ネットでも47アクセス件数を伸ばした。
 しかし、いつもこうした特ダネが飛び込んでくるわけではない。うちの関門デスクは「テレビ、ラジオがオンエアしてくれて、47NEWSでもアクセスの上がる映像、音声はないか」と、常に悩み考えながら、日々の切り盛りをしている。
 
 「ネット世界はエコよりエロ」。同僚のHデスクは言い切る。確かにインターネット繁栄の要因の一つにポルノがあるのは間違いないだろう。
 しかし47NEWSで扱うわけにはいかない。あくまで「動画ニュース」だ。女性下着メーカーの新イメージガールの発表会や、芸能ニュースは話題性があるので取材する。
 悔しいが、日銀総裁の政策決定会合や前原誠司国土交通相のJAL問題会見など新聞、放送でニュース価値が高いものよりも、イメージガールにアクセスが多いのも事実だ。
 それでも、手間がかかるアナウンサーの読みを割愛して、迅速に動画を上げるなど、いの一番にネットにアップしてグーグルの検索ランクで上位を取れるよう努力は続けている。
 
 そんな折、47NEWSに「動画ランキング」がお目見えした。47NEWS担当者によれば、その日1日のアクセス件数が表示されるのだという。
 IT弱者の私には、どんな技術と方法を使えばこんなことができるのか、想像もつかないが、「これはおもしろい。ネットユーザーの動画ニュースに対する傾向が分かる」と正直に喜んだ。
 だが、現実は甘くなかった。上位にランキングされるニュースが、その日にアップした生ニュース動画とは限らないのはもとより、「エコよりエロ」でもないようなのだ。
 そればかりか、2009年4月にアップした映像企画「ヒット商品」の「韓国式たいやき・プンオパン」や、「『スノーモンキー』温泉でゆったり」など、過去の動画や地域ニュースが上位に食い込む日もある。
 ネットユーザーたちは「きょうのニュース」よりも「自分たちの興味の追及」が強いようだ。47NEWS担当者によれば「これこそがネットユーザーの志向、趣向、動向」なのだそうだ。
 何が受けるか想像もつかいない。IT弱者の小さな議論など銀河系外に飛んで行ってしまった。

 くじけるだけでなく新たな挑戦もしている。1月23日にあった与党の小沢一郎民主党幹事長の任意聴取後の記者会見。当番だった関門デスクが全量で約20分あった会見映像を5分ごとに4つに分割して47NEWSにアップした。
 放送局と違う「ネットの保存性」を活かして、いつでもどこでも何度でも、東京地検特捜部の聴取を受けた直後の小沢幹事長記者会見が見ることができるようにした。ビッグニュースだったことも手伝って、アクセスは好調だった。
 これからも動画ランキングを視野に議論を続け、ネットユーザーが「おっ!」と思わずクリックしてしまうアイデアを出したいと思う。

 共同通信映像音声部 担当部長・江川直人

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2010/02/22  
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