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〝極道〟にも禁煙の波?

 喫煙所も一つ減り二つ減り、気付いたら東京は駅でも、たばこを吸えなくなった。喫煙所が少ないものだから、街の喫煙スペースでは群がる人からのろしのような煙が立ち上る異様な光景ができた。たばこの害については別稿に譲るとして、ヘビースモーカーの身としてはつらい。喫煙所友だちも減って寂しさも募る。

 下町の静かな夜を歩いていたら、衝撃的な〝禁煙な〟風景を目撃してしまった。

  室内に沢山の提灯がぶら下がっている、いわゆる事務所。玄関脇に灰皿が置いてあったのだ。しかも背中を丸めたジャージ姿の中年が寒空で、一生懸命に小さな丸い炎を口に灯していた。じっと見るのも居心地悪いので、なんとなく歩調をゆるめ、目が合わないようにしていたら。

 「おー、さむっ」と扉ガラッ開けて事務所の中に、消えた。

 そう。「もしかして、事務所内禁煙?」「ご法度?」「おーさむっ」ってかなり無理してる感じは「なに?」。やじ馬根性がふつふつと込み上げる。「禁煙ですか」と事務所にピンポンできないし。

 街の事情なら飲み屋のマスターに聞け―。ということで、その街の飲み屋を二軒も回って、きいてみた。「そうなんですよ、禁煙になったんです」「えー!」、「○○さんちは禁煙だよ」「ええー!」...。どうやら、その道にも禁煙の波が及んでいたらしい。しかも下町。その背中に、隅っこスモーカーの悲哀があった気がした。

  と、家でたばこを吸いながら得意になって話していたら、「じゃあ、それ以上だね」と突っ込まれ、煙にむせた。どうも、不利なようで。

47NEWS編集部 後藤 英人

2010/01/26  
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