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エッチな記事とはいうけれど テロとエロの関係

米軍がアフガニスタンを空爆したころ、東大の客員教授として、たまたま来日していたレバノン大学の教授を取材したことがある。英語に時折フランス語を交えたインタビューになった。(←読み流してください)。話の中程で教授が質問してきた。
 「君はなぜパレスチナの人間がテロリストになるか分かるか?」
 「・・・」
 「人間扱いされないからだ。1キロ四方に何千人もの人間が押し合いへし合い住んでいる。誰でも人間扱いさなければ、テロリストになるんだ」。教授は非常に力を込めてそう言った。 
 テロを擁護しているとも取れる発言で、記事にはできなかったが、鮮明に覚えているやりとりだ。中東の長い歴史、宗教の問題、複雑怪奇な国際情勢、アラブ現代史の研究・・・。ありとあらゆる背景を考え抜いた末、教授の搾り出したような言葉が耳の奥に残っている。
 
 さて、47NEWSから最近のアクセスの多かったその種の記事を3本挙げる。
 元教え子の男子生徒にわいせつ容疑 中学教諭を逮捕  【中国新聞】
 女子高生縛り車で連れ回す 容疑で少年少女ら5人逮捕  【岐阜新聞】
 市女性職員がチャットに裸映像 浜松、停職6カ月の懲戒処分【共同通信】

 47NEWSのヘッドラインに載せる記事の選択は、日々の重要な仕事だ。セレクション次第で、アクセス数はかなり違ってくる。痴漢や性犯罪絡みの記事は、確かにアクセスが多い。ユーザーの関心なんてそんなものさとうそぶきたくなる。だが、待てよ。教授の発言とこの種の記事には、何か共通点はありはしないか。
 
 テロも性犯罪も全く褒められたことではないし、擁護も弁護もできない。個人的な資質が大きなウエートを占めるのも事実だ。思えばボクらは様々な社会的な衣を身にまとい、本能を押さえ付けることで平穏な生活を営んでいる。時として、人間としての尊厳を踏みにじられたり、その逆もある。

 蒸し暑い夏、見ず知らずの人間と汗でぬれた背中を合わす満員電車は酷い空間だ。大の男を狭苦しい電車に押し込め、組織の中で競争させ、敗北感と屈辱を味あわせて家に帰すとは、十分に抑圧的で「非人間的」な扱いだ。
 
 人間扱いされないと、人は人に対して残酷になる。弱い者はさらに弱い者に襲いかかる。権力を持つ人間は、弱い者同士を争わせて、素知らぬふりをする。親切そうな顔をして、案外シレッと冷酷になれるものだ。そういった人間の性質に為政者は自覚的であることが必要なのだろう。「あなたはどう考えるか」教授に意見を聴いてみたい気がする。 (47NEWS編集部デスク、大村峰晴)
2009/07/28  
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