「バールのようなもの」ってどんなモノ? 【とほほ】
唐突だが、ニュースによく登場する「バールのようなもの」が、いかなるモノかご存じだろうか。国語辞典で調べると「てこ・釘抜きなどに用いる棒状の金属工具。かなてこ」などと説明されていて、英語では crowbar だ。このバールが…、いや正確には「バールのようなもの」が、なぜだか事件記事にたびたび登場する。
わたしの知人に「バールって何?」と尋ねてみたところ、バールそのものを知っていたのは約半分。酒飲みの知人は「イタリア語のバーか?」と言い、理系の知人は自信たっぷりに「圧力の単位!」と答えたが、それ以外では「でかい釘抜き」「犯人の商売道具」などと笑いながら答えた者もいた。
この「バールのようなもの」については、名古屋出身の作家・清水義範さんが短編小説にまとめているほか、落語家の立川志の輔さんも創作落語のネタにしている。そればかりか、オンラインのフリー百科事典・ウィキペディアには「バール」とともに「バールのようなもの」についての解説が載っている。これが遊び心に富んでいて笑える。
▽ 「バールのようなもの」 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ニュース記事は時間との戦いのなかで書かれることが多いので、どうしても慣用句や常套句が使われがち。ニュースの基本要素は5W1H(いつ、どこで、だれが、なにを、どうして、どのように)と言われるように、文章も定型スタイルが多く、技巧に走る余裕はない。いきおい、「犯人はバールのようなものでドアを破り…」という慣用的な表現を使ってしまう。
わたしも駆け出しのころは「手あかの付いたような表現を使うな」などと先輩記者からよく叱られたものだ。だけど「バールのようなもの」という表現を、いまさら「かなてこのようなもの」と言い換えても、平仮名ばかりでは視覚的に分かりにくい。かといって「てこ・釘抜きなどに用いる棒状の金属工具のようなもの」などと長々と説明するわけにもいかない。この表現は、もはや新聞記者と読者との間に横たわる“お約束”的な言い回しになっていないだろうか。
47NEWSで「バールのようなもの」という表現がどれくらい使われているかを知りたい人は、下をクリックしてください。(ソリティアン)
投稿者 47news : 2008年02月27日 18:37
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://office.kyodo.co.jp/mt-cgi/mt-tb.cgi/24426
このリストは、次のエントリーを参照しています: 「バールのようなもの」ってどんなモノ? :
» バールのようなもの from においの事件簿
そういえば。土日でウチの防災用品をチェックするはずだったのに、すっかり忘れてしまったぞ。水の備蓄も減ってきたからちょっと真面目に見直さなくてはいけないな... [続きを読む]
トラックバック時刻: 2008年09月17日 08:48
» バールのようなもの、通販できますか? from 毒電波通販
先日。『災害時の備蓄を通販で揃えよう』という記事を書いた際に、 どうしても気になることがあったのです。 某通販サイトで”バール”と... [続きを読む]
トラックバック時刻: 2010年06月22日 19:22

