試されているのは大人 【とほほ】
「experimentを和訳しなさい」
これは、私が高校1年の時に出されたテストの問題である。ただし、英語ではない、生物のテストだ。
私のクラスの生物を担当したM先生は、植物の紅葉について高校教師をしながら研究し、その筋ではとても有名な先生だった。当時も大学と共同研究し、その研究結果、学会での模様を授業中に私たちに発表していた。自らが現役の研究者だからこそ英語の重要性を強調していた。
なんとも印象的だったのは、毎回の授業冒頭、科学雑誌「ネイチャー」の切抜きのコピーを全員に配り、最新の科学事情を解説してくれたことだ。多くの場合30~40分と話が続き、時には政治談議、社会批評へと話が及ぶ。教科書を開いて授業をした記憶がほとんどない。「教科書に書いてある事は、読めばわかるから自分でやっとけ」。これが先生の口癖である。
私は文系の道を進んだが、眼光紙背に徹するような先生の目力は今でも記憶に残っている。教科書のような小さなキャンバスでは描ききれない、より大きな世界の存在を示し、学問の面白さ、奥深さを感じさせてくれた。私が考える理想の教師像の原型としてM先生がある。
4月に足立区で実施された学力テストをめぐり不正があった。ある小学校で学校成績を上げるためか、障害のある生徒3人の結果を除外していた。誤答している生徒に教師が正答を指で示していたことも明らかになった。
このような学校、教師に囲まれた生徒が不憫でならない。学力のみの物差しで測られ、さらにその学力でさえ、大人の事情で歪められる。これでは教師への不信だけが募り、学問への好奇心などは失ってしまうだろう。教育現場への過度な競争原理の持ち込み、その害毒がもろにあらわれているのではないだろうか。
今春、43年ぶりに全国学力テストが行われた。ここで試されているのは大人の見識、教養なのかもしれない。(肉きゅう)
・学校ぐるみの不正認める 学力テストで足立区教委公表【共同通信】
・足立区の学力テストで不正 答案指さし、間違い指摘【共同通信】
・43年ぶり全国学力テスト>【共同通信】
投稿者 47news : 2007年07月23日 14:32
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コメント
肉球さんの恩師、いい先生だったんですね。
で、experimentの和訳って、なんなのかな。ひょっとして、、、「animal experiment」のことなの?
投稿者 通りすがり : 2007年07月23日 16:05
通りすがり様へ
そのときのexperimentの答えは単純に「実験」が正解だったと記憶してます。問題は植物に関係する実験についてかかれた英文でした。高1年のテストなので、今考えると簡単のものだったのでしょうが、当時はかなり悩まされました。
投稿者 肉きゅう : 2007年07月25日 12:12

