2009年02月13日
定額交付金成立に暗雲も
【うーむ】
ニフティクリップに登録
はてなブックマークに登録
政治が面白くなってきた。さずがの小泉純一郎元首相も最近の麻生太郎首相の発言に堪忍袋の尾が切れたようだ。定額交付金を含めた第二次補正案について「3分の2を使ってでも成立させなければならない法案だとは思っていない」と痛烈に批判、衆院でも再可決にも暗雲が漂ってきた。
郵政見直しについても「笑っちゃう」「あきれている」と問題外との認識。そりゃそうだ、時の総務相であったのに、いまごろ「あの時賛成でなかった」など言ってはいけない発言だ。(伴 武澄)
小泉元首相の発言要旨 【共同通信】
自民党本部で12日開かれた「郵政民営化を堅持し推進する集い」役員会での小泉純一郎元首相の発言要旨は次の通り。
最近の首相の発言に、怒るというよりも、笑っちゃうくらい、ただただあきれている。一昨日も首相から話がしたいというので電話で話した。
首相の方針に批判的な意見を若手が出すと、執行部は「後ろから鉄砲を撃つな」と抑え込む。しかし最近の状況は(次期衆院選で)戦おうとしている人たちに首相が前から鉄砲を撃っているんじゃないか。「発言には気を付けてくれ」と言っておいた。
私を「常識の通じない男だ」とか「奇人変人」とか言っているようだが、自分では常識をわきまえている普通の人だと思っている。たまには非常識なことをするかもしれないが、大体、政治においては常識的。衆院と参院の意見が違ったら、国民が納得できるような案を協議してもいいじゃないかと思っている。
定額給付金についても、首相は「さもしい」と言ってみたり「自分はもらわない」とか「そんなことは言ってない」とか、いろいろ言っているが、私は本当にこの法案が(衆院で)3分の2を使ってでも成立させなければならない法案だとは思ってない。もう私は引退表明しているが、「あのとき賛成したけど、実はそうじゃなかったんだ」と言いたくないから。定額給付金については参院とも調整して妥当な結論を出してほしい。
これから皆さんは9月までには国民に信を問わなければならない。政治で一番大事なのは信頼。特に、首相の発言に信頼がなければ選挙は戦えない。信頼が大事だ。
(「かんぽの宿」の一括売却問題は)民間企業が営業しないようなところにあれだけのものをつくり、しかも安い値段で売るという事態が起こるところに官業の問題点がある。
| トラックバック (0)
2008年12月25日
鶴岡協立病院を貸しはがしから救った草の根力
【うーむ】
ニフティクリップに登録
はてなブックマークに登録
NBonlineで内藤真弓氏が「地域医療を“貸しはがし”から救った草の根の力」という意味深いコラムを書いている。いくつか視点がある。まずは金融機関の「貸しはがし」が病院にまで及んでいる点。画一行政のもとで財政からの支援もまさに"貸しはがし"状況が進んで、地域の診療機関が危機にひんしているのはここ数年の傾向で、決して見逃しにできない。
もう一つは消費組合が運営している医療機関がまだ全国にいくつもあるということである。1932年、賀川豊彦が新渡戸稲造らと組んで東京に「東京医療利用組合新宿診療所」を開設し、中野総合病院となった経緯はあまり知られていない。病院は医療法人が開設するという常識に挑戦した。医療保険がほとんど整備していない時代に、賀川が切り開いた天地はまさに革命的だった。つまり医療も助け合いの協同組合で行えば誰もが病気になっても困らないというものだった。当然ながら、 協同組合による病院設立は、当時の医師会から大きな反対運動を受けた。
現在の中野総合病院は「生協法」のもとにあり、JAが運営している厚生連の病院は「農協法」の管理下にある。厚生労働省は「病院=医療法人」の元で一元管理しようとしているが過去に設立された協同組合立の病院だけはどうにもならないのである。ちなみに株式会社による病院も少なくない。麻生首相の親戚が運営する飯塚市の「麻生病院」は株式会社である。(元47編集長=伴 武澄)
地域医療を“貸しはがし”から救った草の根の力 NBonline
| トラックバック (0)
2008年03月27日
自暴自棄の時代
【うーむ】
ニフティクリップに登録
はてなブックマークに登録
茨城県土浦市で23日、24歳の男が8人を殺傷した。男は前日「たまたま見かけた」男性を殺害。調べに対し「駅で7、8人を殺そうと思った」などと供述した。詳しい動機などは不明だが、無差別殺人を計画していたとされる。25日、JR岡山駅で男性を突き落として死亡させた18歳少年は「人を殺せば刑務所に行ける」と動機を述べた。
ここ数年、こうした「自暴自棄」ともいえる事件が目立つように思う。2004年に奈良県で起きた小1女児誘拐殺人事件で死刑判決を受けた男は、公判で反省の態度を見せず「早くこの世とおさらばしたい」と述べた。昨年、親類2人を殺害し現金を奪ったとして死刑判決を受けた男は「破滅するため、恨みのあるやつを殺して自殺しようと思った」と公判で述べた。最も典型的なのは2001年、児童8人を殺害した池田小事件で「捕まえて死刑にしてほしかった」と供述した元死刑囚だろう。
共通するのは、社会に対する不満、というより、怒りだ。もちろん、それは自分勝手で筋違いな感情だが、本人にとってみれば「自分は恵まれない境遇に置かれている。それは(自分のせいよりも)、他人や社会のせいだ」ということになるのだろう。その結果「社会との無理心中」とでもいうべき行動に走る。
もちろん、責任は間違いなく本人にある。しかし、では、こうした事件を発生させたこの社会には何も問題はないのだろうか。学歴や家柄、経済的条件などに基づく社会の壁は依然厚い。それに加えて、圧倒的に広がる格差…。そうした要素は犯罪にも結びつく。逆に言えば、どんな残虐非道な事件でも、そこには何か、社会的な要因があり、有益な示唆が含まれているかもしれない。今回の2つの事件も「異常な若者による異常な犯罪」と片付けるのではなく、そこからわずかでも教訓を導き出し、人々の幸福に還元する─。それが社会の責任ではないだろうか。(47NEWS編集スタッフ 小池新)

関連記事を取得中...
| トラックバック (0)
2008年03月03日
2007年の広告費
【うーむ】
ニフティクリップに登録
はてなブックマークに登録
電通が発表した「2007年 日本の広告費」によると、新聞広告費(前年比94.8%)を筆頭に、マスコミ4媒体が3年連続で前年を下回ったのに対し、インターネット広告費(同12.4%)と高い伸びを示した。この時期、電通の発表に接するたびに新聞の広告価値が毎年問われている感じがして、頭が痛い。日本の広告費が頭打ちとなっている中で、新しいネットサイトにどんどん広告費が流れ込んでいるのが実態なのだ。
90年代、インターネットが登場した時、「ニュースはただになる」という感慨を持ったことがある。昔も今も民放は無料でニュースや娯楽番組を流してきた。お金を取ってきたのは新聞とNHKだけである。
ニュース取材や番組制作には膨大な経費がかかる。その負担を新聞代や視聴料という形で消費者に分担してもらっていた。民放は広告費で膨大な経費をまかなってきた。
新聞の場合、取材費だけでなく、新聞紙、インク、輪転機の費用に加えて、宅配の経費もかかっている。ニュースそのものの経費より新聞紙にして家まで配達する経費の方がよっぽど大きい。
インターネット時代は「中抜き」の時代といわれる。アマゾン・ドット・コムのように書籍流通は町の本屋さんの存在を危うくさせている。飛行機やホテル・旅館など予約はネットを通じることによって旅行代理店に大きな打撃を与えている。
同じことが新聞業界にも来るのだとずっと思っている。消費者が新聞を読むことをやめるわけではない。紙で届けられるメディアがなくなるとは思っていないが、経費の半分を担ってきた広告が減ることによって新聞社の経営が難しくなる日が近づきつつある。(47NEWS編集長 伴 武澄)
広告費の推移 (単位:億円) | 2000年 | 2005年 | 2006年 | 2007年 |
| 新聞 | 12,474 | 10,377 | 9,986 | 9,462 |
| 雑誌 | 4,369 | 4,842 | 4,777 | 4,585 |
| ラジオ | 2,071 | 1,778 | 1,744 | 1,671 |
| テレビ | 20,793 | 20,411 | 20,161 | 19,981 |
| インターネット | 590 | 3,777 | 4,826 | 6,003 |
| トラックバック (0)
2008年02月20日
何が食べ物の安全を約束するのか
【うーむ】
ニフティクリップに登録
はてなブックマークに登録
ギョーザ中毒事件をきっかけに、中国でつくられた食べ物に対する不安が高まっている。共同通信社の世論調査だと「今後、中国製食品は利用しない」という人が75・9%も占めた。
しかし、食べ物が安全かどうかということと、産地(中国産か国産か)や価格(高いか安いか)とは、本来、何の関係もない。当たり前のことだが、安全かどうかは、生産工程や流通段階で危険なものを確実に排除する仕組みがあり、それが機能しているかどうかで決まる。「国産だから安全」とか、「生産者の顔が見えるから安心」というのは、笑い話だ。
日本で起きた被害者が1万人を超える大規模な食中毒は、最近では1996年に大阪府堺市などで続発した病原性大腸菌O157事件と、2000年の雪印乳業(当時)の乳製品による集団食中毒事件の2件であり、輸入食材は原因ではない。
価格やブランドも、安全とは関係が無い。高級品だから安全とは言えない。格安の輸入食材を扱うディスカウントストアのD社やH社、あるいは格安の居酒屋のS水産は、健康被害を出していない。健康被害を出したのは、乳製品のトップメーカーだった雪印乳業であり、少し前まで国の組織の一部だった日本たばこ産業(JT)や、安全をうたい文句にしてきた生活協同組合(CO・OP)だ。大企業かどうか、ブランド力があるかどうかは、安全性とは、まったく関係がない。
では何が、食べ物の安全を約束するのか? それは、プロセス(工程)管理だ。HACCPやトレーサビリティー(生産履歴)システムが構築され、品質管理の国際規格であるISO22000、GAP(最良農業規範)、GMP(最良製造規範)と言われるような基準が導入され、確実に実行されているかで、安全かどうかが決まる。
残念ながら日本では、プロセス管理の重要性に対する認識がとても弱い。トレーサビリティーも形だけで、その本質が理解されていない。携帯電話で食品包装のバーコードをなぞると、文字通り「生産者の顔が現れる」システムが開発されているが、生産者が特定されても、その生産者や流通業者が規範を守っていなければ、安全は担保されない。
プロセス管理とは、生産・製造段階で、いつ、どこで、だれが、何を材料に使い、どのような手を加えたかを徹底的に記録し、流通段階においては、いつどこを通過して消費されたかを克明に追跡できる仕組みだ。確かに手間がかかるが、情報技術(IT)が発達し、バーコードやICタグの応用で、コンピューター管理が可能になっている。
例えるならば、一つ一つの商品に、「スイカ」のようなIC乗車券を持たせて、できるだけたくさんの改札口(チェック・ポイント)を通すということだ。不良品があれば直ちに通行止めとなり、欠陥が生じた場所や原因を特定できる。
日本では、食べ物の安全が、こうしたシステムではなくて、一人一人、個人レベルの「注意力」や「衛生観念」で担保されてきた。板前さんは熟練しているから、狭い厨房でも、温かいものと冷たいものをごちゃまぜにして食中毒を出すようなへまは滅多にしない。従業員はお皿を一生懸命洗うから、熱湯で洗わなくても清潔だ。お客さんは自分のハンカチを持っているから紙タオルを置く必要もない。お互いの信頼関係に基づく衛生管理は、貴い。少なくとも、これまでは、そういう形で安全が守られてきた。
個人的には、消費者が生産者や流通業者を信用できないのは、悲しい。IT技術を駆使しないと安全が確保できないのは、残念だと思う。しかし、これまでの、個人レベルの衛生観念に立脚した日本型安全管理はグローバルには通用しない。人は自由に移動し、食品加工工場は中国などに出て行く。十分な技術もなく、もしかすると文字も読めず、作業手順を間違えるかもしれない。そうした人たちがラインに入ってきても安全が担保されるような仕組みが構築される必要が出てくる。ギョーザ中毒事件は、こうした時代状況の変わり目に起きている。(勇)
47TOPICS中国製ギョーザ特集
| トラックバック (0)
2008年02月04日
ギョーザ騒動は「事件」なのに!
【うーむ】
ニフティクリップに登録
はてなブックマークに登録
この事件が起きて、まず困ったことになると考えた。日中間が現在、薄氷を踏むような状況であるからである。ほんの小さなきっかけで反日感情が炎上する環境にあるし、日本側にはかつてのような日中友好の感情は薄れている。
一昨夜、ニュースを見ながら思いついたのは、ギョーザが中国製でなく、日本製だったら、どんな反応が起きていたのだろうということである。たぶん菓子パンに針が入っていた事件のように保健所ではなく、警察が動き出したはずである。そう「事件」となっていたことは確実である。
中国製ギョーザ騒動の発信源は兵庫県警と千葉県警だった。メディアは「両県警は業務上過失傷害などを視野に捜査を開始した」と書いた。しかし、捜査本部を立ち上げたわけでもなく、鑑識が農薬の混入の有無を調べている程度なのだ。
これまでの調べで、通常の工場の操業中で農薬が混入する可能性はほとんど薄れている。まず検出された農薬メタミドホスの濃度が通常の検疫基準に比べて100-400倍と高く、野菜の残留農薬の影響はほぼ否定されている。次いで、包装袋とトレーに穴が見つかったこともある。
だから、誰かがどこかで「意図的に」混入した可能性が高いという見方が強まっている。にもかかわらず、まだ「事件」となっていないのである。
日本の捜査当局が本格的に動き出せば、中国側に捜査協力を求めなければならない。報道だけではあるが、表立って中国の公安が動いている形跡はまだない。公安が動けば、犯人を捜さなければならない。そうでなくとも日中の感情は炎上しやすい環境にあるから、政治的な判断も不可欠だ。
日本側としてもまだ100%、国内での混入を否定できないでいる。万が一、そんな事実が浮上したら、今度は日本側が大きな恥をかくことになる。恥をかく程度ならまだいい。中国の半日ブログが書き立てているように「日本が反中キャンペーンを張っている」ことが“事実”となりかねない。
中国製の食品に対する健康被害が国際的に広がっているとはいえ、ことは慎重に進めなければならない。
(紫竹庵人)

関連記事を取得中...
| トラックバック (0)
2008年01月31日
騒ぎすぎではないか、中国製ギョーザ
【うーむ】
ニフティクリップに登録
はてなブックマークに登録
中国製ギョーザ事件が発覚して一夜明けた31日、出勤してきた大阪弁のデスクがいった。
「これって騒ぎすぎちゃいますか?」
僕もそう思っていた。
「そうだよな。悪質だとは思うけど、人が死んだわけではないし」
昼になって大阪弁のデスクがいった。
「今日の昼飯、ギョーザにせいへんか」
「きょうこそギョーザ・デーや。ギョーサン食おう」
誰かが言い出すと6人がギョーザに賛同。
新橋駅前の「王将」に出かけることになった。
店に入って、大阪弁のデスクがまず注文した。
「クォーテル・リャンカとライス」
隣に座った大阪松原出身のヨココ苦学生も元気よく注文した。
「僕も同じ」
社長の林さんも右へならえし、5人までがギョーザ・ライス。
最後にまさかと思ったが、札幌出身の女子大生までもギョーザ・ライス。
王将のギョーザ1皿は大きめのギョーザが8個のっている。駆け出し記者だったころ、給料日前よく食べた「ギョーザ2皿とライス」は確か300円だった。そんなことを思い出していた。
昼飯時の王将では定番のギョーザはどんどんはけるので「つくり置き」が常識。いつもならすぐに出てくるのだが、さすがに12枚(96個)となると時間がかかる。
1人ギョーザ16個はさすがに腹にこたえる。スープも漬け物もついてこないからのどにつっかえるのだ。僕は最後の2個を松原出身の苦学生に食べてもらったが、ほかの人はみんな平らげてしまったから大したものだ。一人分の支払いは588円だった。
職場に戻ってタバコ部屋で同じフロアにいる韓国の聯合通信の支社長さんがいった。
「同じ工場で生産された食品はほとんど回収されるのでしょ。バングラデシュとかアフリカで飢えている人がたくさんいるというのに、あれ全部廃棄処分でしょ」
うーん。そうなんだよ。食品への農薬混入だったとすれば相当に悪質な事件なのだが、この騒動はどうかと思う。みなさん、どうお考えですか。
(紫竹庵人)
| トラックバック (0)
2007年12月21日
サイクロン「シドゥル」被災者緊急救援募金にご協力を
【うーむ】
ニフティクリップに登録
はてなブックマークに登録

家屋を失い、瓦礫の上に寝かされている赤ちゃん
医療を中心にバングラデシュへの協力事業を行っている日本バングラデシュ交流基金(JBCF、山田恵理子会長)は21日、11月に同国を襲ったサイクロンの被災状況について報告会を行うとともに、被災の様子を撮影したカメラマンによる写真展を墨田区役所で開催した。
同基金によると、11月15日に同国南部を襲ったサイクロン「シドゥル」による被害は被災世帯270万人、死者3500人、負傷者7000人。死者は最終的に1万人に達するとしている。
日本の台風被害と比べて死傷者がけた違いであるにもかかわらず、日本での報道は地味だ。日本でこれだけの被害が出たら、サイクロン直撃から1カ月たった今でも大々的な報道が続いているはず。どうしてこれほどの違いが生まれるのため息がでた。
同基金の趣旨に賛同して、被災者緊急救援募金への協力を呼び掛けたい。(紫竹庵人)
以下、転載します。
JBCFでは、サイクロン被災者に対する緊急救援活動を行うために、皆様からの募金をお願いしております。
● 医療提供、薬剤提供
● 飲料水・食糧の提供
● 家屋、井戸、学校、病院などの修繕
銀行・郵便局からのお振込
三井住友銀行 麹町支店
特定非営利法人日本バングラデシュ交流基金
トクテイヒエイリホウジンニホンバングラデシュコウリュウキキン
(普)8842342
郵便局
特非)日本バングラデシュ交流基金
トクヒ)ニホンバングラデシュコウリュウキキン
10180-68363391
※ 通信欄には「バングラデシュ、サイクロン」とご記入ください。またお名前とご住所のご記入もお願いいたします。
日本バングラデシュ交流基金

関連記事を取得中...
コメント (1)
| トラックバック (0)
2007年11月13日
「神様」とわたし
【うーむ】
ニフティクリップに登録
はてなブックマークに登録
稲尾和久さんが亡くなった。訃報に接してすぐ思い出したのが1958年(昭和33年)日本シリーズの劇的なドラマである。3連敗から4連勝。巨人を相手にした超人的なピッチングはもちろん、第5戦ではサヨナラ本塁打。西鉄ファンが「神様、仏様、稲尾様」とあがめたのも当然だろう。

ちょうどその頃、小学生のわたしは北海道北部の小さな町の病院のベッドにいた。ペニシリン注射でショック状態に陥り、緊急入院していたのだ。その病床で鉱石ラジオ相手に激闘の成り行きにやきもきしていた。なぜか夕方になると脈拍が120前後まで亢進(こうしん)したのは不利な戦況のせいだったのかもしれない。
ご多分に漏れず当時のわたしは野球少年で、これまたごく普通のG党だった。ラジオもその後のテレビも中継されるのは巨人戦ばかり。おまけに立教大学在学中の頃から長嶋茂雄ファンでもあった。そのヒーローらを手玉に取った西鉄の「神様」はにっくき存在だったことだろう。
それから24年後、野球記者として中日担当となったわたしはこの大投手と妙な“出会い”をすることになった。82年の串間(宮崎)キャンプを終えシーズンが開幕してから、「こんちわ、稲尾さん」と声が掛かるようになった。相手は小松辰雄、牛島和彦ら投手陣である。
稲尾さんは78年から2シーズン、中日の投手コーチを務めていた。稲尾さんとわたしの風貌が似ていることから若い彼らは親しみを込めて冷やかしたのだ。ちなみにこの82年に中日はセ・リーグ優勝を果たした。彼らが活躍したのも「稲尾さん」の掛け声とともに忘れられない思い出となっている。
風貌に関してはご本人から「俺の方が目が大きい」と直言された経験がある。もう20数年前のことだが、共同通信運動部の野球記者たちは球界の著名人を招いて勉強会を開いていた。昼飯を食べながらのざっくばらんな会合で、講師は広岡達朗、王貞治さんなど豪華メンバーだった。
稲尾さんがゲストのとき、司会役の先輩記者がわたしを指して「似ているでしょう?」と稲尾さんに問いかけた答えがそれだった。「目の大きさ」の真偽はさておき、わたしは射すくめられたような感じがした。今にして思えばあれは3連敗から4連勝の奇跡を成し遂げた超人の眼光だった。
合掌
鉄腕47号
【写真】1958年10月、西鉄ライオンズ時代の稲尾和久投手の投球フォーム=西日本新聞
【西日本新聞の稲尾和久さん特集】
* 稲尾和久さん死去 西鉄エース 年42勝 別府市出身、70歳
* “鉄腕伝説”忘れない 不世出の名投手 抜群の技術、心
* 稲尾和久さん死去 「寂しい限り」 西鉄OBら訃報に驚き
* 「野武士」突然の別れ 「ずっとあこがれ」 九州の関係者 温厚な人柄しのぶ
* 稲尾和久さん死去 神様、仏様…永遠に
| トラックバック (1)
2007年10月26日
再び川喜田さん
【うーむ】
ニフティクリップに登録
はてなブックマークに登録
6月22日の記者コラム「ばかもの、よそもの、わかもの」で百五銀行会長だった川喜田貞久さんのことを書いた。あとで分かったことだが、そのとき、川喜田さんはすでに亡くなっていたのだ。川喜田さんの祖父・半泥子は戦前・戦後を通じて著名な陶工として知られていた。職業としての陶工ではなく趣味人としてろくろを回し続け優れた作品を数多く残した。
津市には半泥子の作品を展示する石水博物館があり、川喜田さんはその館長をしておられた。石水博物館のサイトを久しぶりにのぞくと、川喜田さんのエッセイの連載が始まっていた。楽しみに少しずつ読んでいたら、「最後のコラム」が最後にあって、そこに川喜田さんの逝去が報告されていた。
なんということだ。昨年10月にコラム執筆が始まり、16本書いたところで世を去ってしまった。
コラムで「飲酒運転」についてうならせることを書いている。
「飲酒運転が急に脚光を浴びることになった。自治体が一斉に厳罰処分を打ち出している。飲酒運転だけで懲戒免職も出てきた。ちょっと待ってくれ。裏金作りで懲戒免は何人いるのか。金は返せるが命は返せないからというのだろうか。事故を起こしたらそれなりの公法による処罰がある。それに勝手に罰を上乗せすることは許されるのか」
「教養」について「芸術に関して多くの知識を持っていることと、感動とは無関係のように思われます」と書いています。なかなか祖父ゆずりの感性をもっていると思った。
短い小気味のいいコラムだけが残った。合掌。
http://www4.ocn.ne.jp/~sekisuik/contact.html
| トラックバック (0)
2007年10月24日
和牛の日本一めぐり東国原知事と三重県知事が対決
【うーむ】
ニフティクリップに登録
はてなブックマークに登録
5年に1度の「和牛のオリンピック」と呼ばれる第9回全国和牛能力共進会(全国和牛登録協会主催)で、宮崎県産牛が種牛と肉牛の2部門のグランドチャンピオン(内閣総理大臣賞)に10月14日選ばれた。宮崎県産牛は初の受賞だった。
宮崎県の黒毛和牛飼養頭数は今年2月現在、23万4500頭で鹿児島県に次いで全国2位だというのだから、確かに宮崎は有数の和牛産地なのだが、東国原知事の発言が日本一を自負する三重県を相当傷つけたようで、三重県の野呂知事がすかさず反論し、思わぬ日本一論争となっている。
喜んだ東国原知事は翌15日の定例会見で「お墨付きが付いて売りやすくなったし、対決図式をつくってもいい。宮崎牛対松阪牛、宮崎牛対神戸牛、米沢牛、佐賀牛…。かかってきなさいという感じ」とおおはしゃぎ。
宮崎県の広告塔を辞任する東国原知事は「地鶏、マンゴーに次ぐ宮崎ブランドに!」と意気軒昂だが、これに水を差したのが、三重県の野呂昭彦知事。23日の会見で「勘違いしている。誤解があるようだ」と反論、品評会が主に子牛生産に必要な牛の質を競うもので、他地域から子牛を購入して育てる松阪牛は「出品対象外」と強調し、挑発をかわした。
東国原知事が全国のブランド和牛名を挙げて「対決図式をつくってもよい」と述べたことに対して野呂知事は、松阪牛は全国から雌の子牛を購入し肥育するため「出品対象外」と説明。逆に、「(子牛の購入先である)宮崎や兵庫で能力の高い子牛を生産してもらうのは県にとってもありがたいと述べた。
……のだそうだ。
というのも、このコラムの材料は宮崎日日新聞、西日本新聞、伊勢新聞のウエブ記事を材料にしているからだ。さてどちらが正しいのか。賞味期限や産地偽造が相次ぐ中で“ブランド牛”なんてものの意味がはたしてどこにあるのだろうと考えるのは筆者ばかりではあるまい。(紫竹庵人)
県産牛初の全国制覇 種牛、肉牛2部門 10月15日 【宮崎日日新聞】
宮崎牛日本一に 全国品評会、首席を独占 東国原知事、PR強調 10月15日 【西日本新聞】
宮崎県知事は勘違いしている 和牛論争、野呂知事が反論 10月24日 【伊勢新聞】
| トラックバック (0)
2007年10月02日
ハロウィーンはいつだっけ
【うーむ】
ニフティクリップに登録
はてなブックマークに登録

「巨大かぼちゃ」の記事が最近やたら目に付く。
47ニュースで検索するとあるはあるは。
いくつかの記事ではハロウィーンに言及していた。
「ちょっと、ハロウィーンっていつだったっけ」
と回りの編集スタッフに聞いたが、誰も答えられない。
ネットで調べると「10月31日」とあった。
読み進むうちにいやはやおもしろいのだ。
ハロウィーンはキリスト教の秋の祭りかと思っていたら、キリスト教以前のケルト民族の古い祭りだったのだ。
平凡社大百科事典によると「古代ケルトのSamhain 祭が起源といわれる。これは死の神サムハインをたたえ,新しい年と冬を迎える祭りで,この日の夜には死者の魂が家に帰ると信じられた」とある。なにやら日本のお盆と重なる。
古代ケルトでは、11月1日が新年で、その前日が収穫祭だった。古代宗教の司祭たち(キリスト教ではない)はかがり火をたいて、収穫物と犠牲を霊に奉げた。日本の神道で言えば新嘗祭である。火は魔よけである。ケガレから人々をお祓いする役割を果たすに違いない。
カボチャに奇怪な顔を彫って灯明を入れる風習や子どもたちがお化けに仮装して家々を回ってお菓子をねだるのはその死神サムハインに由来するということになる。かぼちゃに彫り物をするのはどうやらケルトの子孫たちがアメリカ大陸に渡ってからの風習らしい。これは秋田のナマハゲだ。
サムハインの祭りはハロウィーン (Halloween)としてカトリックに取り入れられて、諸聖人の日(万聖節)の前晩(10月31日)に行われることになった。英語圏の伝統行事。諸聖人の日の旧称"All Hallows"のeve(前夜祭)であることから、Halloweenと呼ばれるようになった。アングロサクソン語で「Hallows」は「Saints」なのだ。
キリスト教徒たちが、多神教であるケルトの古代宗教に由来する祭りを営々と続けている。このことがおもしろい。(紫竹庵人)
| トラックバック (0)
2007年09月11日
雇われガンマン? 正義の実現者?
【うーむ】
ニフティクリップに登録
はてなブックマークに登録
山口県光市の母子殺害事件で、テレビで人気の橋下弁護士と、差し戻し審で元少年の弁護を担当する弁護士との間で“バトル”が起こっている。バトルという表現は不適切かもしれないので、論争と言い直そう。
これまでのいきさつを大ざっぱにいうと、差し戻し審を担当した広島の弁護士が採用した法廷戦術について、橋下弁護士がテレビ番組で痛烈に批判した。私はその番組を見ていないのだが、47参加社のニュースをみると、橋下弁護士は元少年の弁護士に対する懲戒請求をテレビで呼びかけたという。懲戒請求は4000件を超え、広島の弁護士側は橋下弁護士に業務を妨害されたとして損害賠償請求した。
係争中の事件でもあり、軽々にどちらかに与することは書けないが、この論争は弁護士という仕事の2つの存在理由の対立にあるのではないか。
弁護士はなんのために存在するか。ひとつの考え方は、正義の実現である。裁判官はもとより、検事も弁護士も、法曹三者は正義を実現するという使命を担っている。刑事弁護で弁護士が被告の有罪を確信すれば、罪を認めて減刑を求めよう、と被告を諭すことをも含意する。犯罪の真実を見極めたなら、手段を選ばない法廷戦術を採るのではなく、社会全体の正義や公正といった価値を減じないよう振る舞うべきかもしれない。
もうひとつの考え方として、弁護士は「雇われガンマン(hired gun)」に徹すべきというものがある。弁護士が「結局アンタやったんでしょ」と依頼者を裏切ることがないようにするための、ひとつのタガ。有効なタガだ。過去の冤罪事件の中には、一審の弁護士が有罪を確信してしまった思われる例も指摘されている。弁護士に見放されたら、刑事被告人はおしまいだ。
こうした弁護士の存在理由こそが、この論争のポイントだといえば大げさだろうか。現代のテレビ社会を生きる私たちは、論争の中身を吟味するのではなく、「バトル」を見て楽しむという風潮が強まっているようだ。どうでしょう、今回の「バトル」を通して弁護士という仕事について考えてみませんか?
(すね毛)
| トラックバック (0)
2007年08月28日
世界陸上とホームレス“排除”
【うーむ】
ニフティクリップに登録
はてなブックマークに登録
大阪市で26日に開幕した世界陸上選手権は、連日の猛暑のなか、手に汗握るゲームが行われています。特集ページを運営する私たちも時に歓声を上げ、時に落胆し、気持ちが乱高下する毎日です。しかし、手に汗握るゲームを楽しむ一方、どうしても無視できないニュースもあります。せっかくなので、ここでいくつか紹介します。
▼世界陸上、テント撤去でホームレス支援者ら抗議【産経新聞】
http://www.sankei.co.jp/shakai/wadai/070825/wdi070825004.htm
25日夜にウェブサイトで公開されたこのニュースは、ネットで話題を呼んでいます。
さらに、28日の『東京新聞』朝刊でも、「世界陸上開会前に予防拘束? ホームレス支援者なぜ逮捕?」という記事が特報面に掲載されました。その記事によると、ホームレスの支援活動をしている「釜ケ崎パトロールの会」のメンバーが、世界陸上開幕前日の24日、道路運送車両法違反の容疑で逮捕され、家宅捜索が行われました。記事のトーンは、逮捕に懐疑的です。(ただ、この記事はネットでは見つかりませんでした。詳しく知りたい人は新聞を購入するか、図書館で調べるか、あるいはデータベースサービスを利用してください)。
こうしたことは何も今回に限ったものではありません。大きなイベントが開催されるたびに、会場周辺のホームレスが“排除”されてきたニュースを、私たちはたびたび読んでいます。そして、そうした事実を知りながら、私たちはイベントのほうに夢中になりがちです。
ホームレスは“排除”されても仕方がない存在なのでしょうか。それを考えさせられるニュースを3つほど紹介します。1つは、中国新聞がことし6月、地域ニュースでに報じたニュースです。ニュースの中身は、広島市が市の職員住宅だった建物をホームレスの自立支援施設に活用しようとしたところ、地元住民が「安全面で不安」と反発し、事業が頓挫したというものです。
▼ホームレス支援施設を断念【中国新聞】
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200706230026.html
もうひとつは、8月上旬に東京の公園で寝ていたホームレス男性に火を付けた少年らが、殺人未遂で逮捕された事件のニュースです。少年のひとりは、「ホームレスはごみだ。人間として最低で、世の中の役に立っておらず、犬や猫と一緒。生きていようが死んでいようが気にしない」と供述したと書かれています。
▼ベンチの男性に火付ける 殺人未遂で少年5人逮捕【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/200708/CN2007080601000221.html
最後は、神戸新聞が報じた刑事裁判の記事です。2005年秋に少年グループが火炎瓶でホームレス男性を焼死させ、ニュースでは主犯格の少年の最終弁論公判が報じられています。記事によると、少年は「体が不自由なのに一生懸命に生きていた被害者を死なせてしまった」と反省の弁を述べましたが、(火炎瓶を投げたところに)「人がいるとは思わず、二度と住めないようにしようとしただけ」と殺意を否認しました。
▼弁護側が殺意否認 姫路ホームレス焼死、最終弁論【神戸新聞】
http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sg/0000543253.shtml
正直いうと、わたしは世界陸上のアスリートたちの熱い闘いが大いに気になります。しかし、あらゆる社会には格差があり、マイノリティが存在していて、なかなか日の当たらないホームレス問題も、国境や文明を超えた普遍的な問題のひとつでしょう。やはり無視するわけにはいきませんね。(すね毛)
コメント (2)
| トラックバック (0)
2007年07月26日
高くても売れるかもしれない日本のコメ
【うーむ】
ニフティクリップに登録
はてなブックマークに登録
中国での日本のコメの本格販売が始まった。北京発の共同電がきょう伝えている。北京と上海での限定発売なのだが、先の温家宝首相の訪日で決まった措置である。おいしいといっても国際的に“法外”に高い日本のコメが中国で受け入れられるのか。
いくらで販売するのかと思っていたら、コシヒカリが2キロ約3200円というから日本での小売価格の2倍以上。これは法外というしかない。それでも小生は日本のコメはけっこう売れるのではないかと思っている。まず第一にたくさんお金を持っている駐在日本人が数十万人いるという現実に加えて、ニッポン=高品質のイメージをもってくれている中国人も少なくないからだ。
「たくでは日本のコメを常食してますの!」なんて会話が富裕層ではやりそうな気もするのだ。
以前、農水省を担当していたとき、日本のコメ市場が開放された。1995年のことである。ガット・ウルグアイ・ラウンドの合意で最終的に決断を迫られた経緯がある。その年は作況指数が60%台という凶作でコメ不足騒動も起きた。
そのときに考えたのは、日本のコメと海外のライスが同じものと考えるからおかしくなるということだ。別の食べ物と考えれば、「瑞穂の国」だから日本のコメ市場は守らなければならないなどという意味不明の議論をしなくて済む。そう思ったがだれも賛同してくれなかった。
かつて台湾の中華航空が羽田空港の国際線を独占していたことがあった。空港のみやげ物売り場で人気だったのが、夏の水蜜桃と巨峰、秋のリンゴとカキだった。一袋5000円前後のものが次々と台湾人のみやげ物として売れていた。
台湾の人々にとって日本の果物は日本橋の千疋屋で贈答用の果物を買う感覚に似ているのだろうと考えた。価格は関係ない。ブランド品なのだ。みなさんどう考えますか。
日本のコメ、販売再開 富裕層狙い北京と上海で
【北京26日共同】中国への輸出が約4年ぶりに再開された日本産のコメの販売が26日、北京と上海の2大消費地で始まった。値段は中国産のブランド米と比べて10倍程度高いが、中国のコメ消費量は年間約1億3000万トンとされ、日本側は富裕層への売り込みを足掛かりに巨大市場への浸透を図りたい考えだ。
北京市内の高級百貨店やイトーヨーカ堂の店舗では同日、赤城徳彦農相ら日本政府関係者も参加して販売開始セレモニーを開催。中国産の食品の安全性に不安が広がる中、高級米のイメージを積極的にアピールしていく方針。
輸出再開の第1便となったのは、新潟県産コシヒカリと宮城県産ひとめぼれの計24トン。日本側によると、小売価格はコシヒカリが2キロ当たり198元(約3200円)、ひとめぼれが同188元(約3000円)。(共同通信)
コメント (1)
| トラックバック (0)
2007年07月04日
「世論」って何だろう
【うーむ】
ニフティクリップに登録
はてなブックマークに登録
このところニュースに「世論」という言葉がよく使われます。記事を読むと、「世論」なるものは必ずしも「世論調査」で集約された多数意見/代表的な意見というわけではありません。だれもが知っている「世論」という言葉。でも、これを定義するのは至難の業なのです。
以下、主なニュースから「世論」という語が使用された文章を抜粋してみます。一緒に考えてみてください。
例1)久間氏の発言をめぐっては野党側が「あるまじき発言」として、首相に罷免を求めるなど一斉に反発、世論の批判も高まっていた。
(引用元:2007/07/03 14:13【共同通信】久間防衛相が引責辞任 原爆「しょうがない」発言で)
ここでいう世論は、世間一般の沸騰した感情や意見を意味しているようです。一国の首相であっても容易に動かすことができない自然発生的な“民の声”“天の声”として「世論」というものが想定されているようです。
例2)長崎を最後の被爆地にしようと、被爆体験を記録に残す活動をしている「長崎の証言の会」代表委員で被爆者の広瀬方人さん(77)=同=は「米国の原爆投下責任を明確にすることで、二度と核兵器を使わないという世論をつくるのが被爆国の責務。米国の言い分そのままの愚かな発言で、歴史認識のレベルの低さにあきれる」と吐き捨てるように言った。
(引用元:2007年07月01日10時56分【西日本新聞】ナガサキ 怒り沸点 久間防衛相「原爆しょうがない」)
例3)また、文科省の拒否姿勢を強く感じつつも「まだ時間はある。自信を持って国内外の世論に働き掛けたい」とした。
(引用元:2007年6月28日(木)【沖縄タイムス】総意 運動に弾み/修正撤回へ正念場)
この例をみると、「世論」は人為的に作ることができる操作的な概念です。たしかに世論が誰かによって形成される例も過去にあったかもしれません。最初は小さな声だったものが燎原の火のように広がり、やがて国政に影響を与えるような事態に発展したものとしては、ベトナム反戦運動や公害病反対闘争などがありましたね。自然発生的に生まれるものではなく、人々が作りあげていく世論という概念はかなり理解しやすいですね。
例4)核兵器廃絶をめざすヒロシマの会の森滝春子共同代表は「核武装も仕方がないとの世論を誘導しようという意図があるのではないか」と警戒した。
(引用元:07/7/1【中国新聞】久間発言に怒り渦巻く 広島)
この例はすこし怖いですね。権力者が誘導・操作する「世論」が国を覆うようになることだけはごめんです。巧妙な世論誘導は、J・オーウェルの『1984』に出てくるビッグ・ブラザーばりの恐怖政治以上に厄介かも知れません。やはり、国民の代表者たる国会議員は、世論を前に謙虚であるべきです。ただ、国民の顔色をうかがうだけの政治家を、わたしたちは「選良」とは呼ばないのも事実です。世論と政治家との関係は一筋縄ではいきませんね。
例5)従軍慰安婦という人権問題に対する、米国をはじめとする国際世論の厳しさを、見誤った結果といわざるを得ない。火に油を注いだ形の安倍首相の責任は重い。
(引用元:2007年06月28日07時16分【高知新聞】慰安婦決議 加害の歴史直視を=社説)
国内の世論だけでも大変ですが、国際世論となると対象は大きく広がります。国際世論というのは、超大国の意向のようなものを意味するのか、グローバルな人々の意向のようなものなのか、あるいは国際的なオピニオンリーダーたちの意見の総和ようなものなのか。これを定義するのはきわめて難いでしょう。
「世論」という言葉を知らない人はいません。月光仮面ではありませんが、だれもがみんな知っています。でも、万人が納得できる説明をするのは不可能。参院選を前に、世論と政治について考えてみませんか? (すね毛)
■以下は「世論」を学ぶための定番書籍です
岡田直之 『世論の政治社会学』 (東京大学出版会、2001)
岡田直之 『現代社会におけるマスコミ・世論の種々相』 (学文社、2005)
高橋徹 『世論』 (有斐閣、 1960)
パトリック・シャンパーニュ 『世論をつくる 象徴闘争と民主主義』 (宮島喬訳、藤原書店、2004)
エリザベス・ノエレ=ノイマン 『沈黙の螺旋理論』 (池田謙一訳、ブレーン出版、1988)
ウォルター・リップマン 『世論(上・下)』 (掛川トミ子訳、岩波文庫、1987)
追伸:47NEWSでは参院選特集ページを新設しました。URLは以下の通りです。
http://www.47news.jp/topics/saninsenkyo/
コメント (4)
| トラックバック (0)
2007年06月28日
後世への最大遺物
【うーむ】
ニフティクリップに登録
はてなブックマークに登録

「金を儲けることは己れのために儲けるのではない、神の正しい道によって、天地宇宙の正当なる法則にしたがって、富を国家のために使うのであるという実業の精神がわれわれのなかに起らんことを私は願う。」(『後世への最大遺物』内村鑑三、岩波文庫)
これは、キリスト教の立場から非戦論を唱えた内村鑑三が、1894(明治27)年「後世への最大遺物」という題でおこなった講演の中の一節です。さらに、彼の言葉を拾ってみます。
「私に五十年の命をくれたこの美しい地球、この美しい国、この楽しい社会、このわれわれを育ててくれた山、河、これらに私が何も遺さずには死んでしまいたくない」
内村は後世に遺すものとして、まず「金、事業、文学」をあげています。社会に活用されるお金、多くの人に役立つ土木事業、そして、将来世代へ思想を遺す文学です。しかし、これらは誰にでもなしうる業ではなく、やり方しだいでは有害にもなります。だから、最大遺物ということはできないと述べています。
では最大遺物とは何か。目立った業績を残すことができなくても、「アノ人はこの世の中に活きているあいだは真面目なる生涯を送った人であるといわれるだけのことを後世の人に遺したいと思います。」彼は最後にこう述べ講演を終えました。「真面目に生きること」が最大遺物であると語ったのです。
雪印、コムスン、ミートホープと企業の「姿勢」が問われるような事件は枚挙にいとまがありません。CSR(企業の社会的責任)やコンプライアンス(法令遵守)といった言葉をよく耳にするようにはなりました。しかし、その実態は…。建て前だけかと疑わざるを得ません。
富は己のためではなく社会のために使うのであると実業の精神を説いた公共心。そして、誠実に日々を生きることが、「後世への最大遺物」だと看破した洞察力。100年以上前に語られた言葉にも私たちが学ぶべきもの多くあるようです。(肉きゅう)
コメント (4)
| トラックバック (1)
2007年06月22日
ばか者、よそ者、わか者
【うーむ】
ニフティクリップに登録
はてなブックマークに登録
川喜田貞久さんがまだ百五銀行の会長だったころ、銀行主宰の年末パーティーに招かれたことがある。川喜田さんも僕も日本酒で酔っ払っていて、三重県に足りないものは何かと尋ねたところ、瞬時に「ばかもの、よそもの、わかもの」という言葉が返ってきた。
かれこれ3年も前のことであるが、川喜田さんの「ばかもの、よそもの、わかもの」は気に入って、この面白い銀行オーナーの話を飲んだ席で多くの友だちに話した。いまも話している。
先日、政治部の後輩が「田中康夫さんから預かり物です」といってサイン入りの自著を2冊持ってきてくれた。『日本を』(講談社)、『脱・談合知事 田中康夫』(扶桑社新書)の2冊だった。
その『日本を』にまた「ばかもの、よそもの、わかもの」が出てきたのには驚いた。
「旧来のピラミッド型の発想をブレークスルーするためには、『ばか者、よそ者、わか者』の意識と行動が不可欠です。『ばか者』とは、単なる阿保とは異なります。その昔から、上杉鷹山も吉田松陰も、あるいは信州・松代出身の佐久間象山も、新しい哲学を抱いて行動した人物は、周りからは数寄者、奇人変人と思われました。が、地域が活性化するには、そういう『ばか者』がいなければならないのです」と書きながら小布施町の再生に成功した3人の「ばかもの、よそもの、わかもの」を紹介している。(紫竹庵人)
コメント (2)
| トラックバック (0)
2007年06月14日
水不足、異例のペース
【うーむ】
ニフティクリップに登録
はてなブックマークに登録

左のグラフは、6月8日付の四国新聞の記事で、早明浦ダムの貯水率の推移を表したものです。水不足に揺れた94年、05年を上回るペースで貯水率の低下が進んでいることが一目で分かります。早明浦ダムは四国最大のダムで、香川県、徳島県を中心にその影響は甚大です。
四国新聞には「早明浦ダム特集」というページがあり、それを見てみますと、早明浦ダムでは今年の冬から渇水が懸念されています。1月のダム周辺降水量は平年比4分の1以下と記録的な少雨で、その後も平年の6割程度の少雨が続きました。そして、5月24日に第1次取水制限、6月8日に第2次取水制限が開始。過去最速のペースで、今夏はかなりの水不足に見舞われるのではないかと危惧されています。
少雨によるは水不足は他の地域でも広がっています。
・梅雨入り遅れる 利根川水系で水不足危ぐ【下野新聞】
・梅雨空1週間以上の遅れ 県内の降水量平年を下回る【長崎新聞】
・水不足深刻 雨降らず農家焦り【宮崎日日新聞】
・梅雨まだか 農家悲鳴 前線はるか南【西日本新聞】
・水不足に備え節水対策 松山市【愛媛新聞】
・梅雨はどこ?晴天に田植え きょう芒種【南日本新聞】
・深刻な渇水の解消願い 那賀で「祈雨祭」、伝統の踊り奉納【徳島新聞】
・首都圏水がめ『黄信号』 利根川上流8つのダム 貯水量が過去最低【東京新聞】
・宮川ダムの貯水率低下 農業用水45%節水【伊勢新聞】
今年は暖冬であったこと、太平洋高気圧が弱く梅雨前線が南方に停滞していることなどが貯水量低下につながっています。これも温暖化という地球規模の変動の一つの表れなのでしょうか。また今年は南米ペルー沖の海水温が低下するラニーニャ現象の影響が予想されています。ラニーニャ現象が観測された年の梅雨は、平年に比べ雨が多めに降る傾向にあるものの、梅雨明けが平年並みか早まる傾向もあると指摘されています。
きのう九州北部・四国が梅雨入り、そしてきょう中国・近畿・東海・関東が梅雨入りしました。平年に比べ、6~9日遅い梅雨入りです。「恵みの梅雨」による降水量回復を期待したいところです。(肉きゅう)
追記
節水方法を紹介をしたサイトをリンクしておきました。
・国土交通省 節水小事典
・熊本県 上手な節水のヒント
地球上にある水のうち真水はわずか2.5%で、さらに人間が利用できる水は0.01%といわれています。言うは易し行うは難しですが、水は限りある資源であることを忘れず、私たちは無駄のない利用を進めていかなければならないと思います。
| トラックバック (0)
2007年05月28日
ざんきに堪えない?
【うーむ】
ニフティクリップに登録
はてなブックマークに登録
共同通信の速報によると、松岡農相の自殺について安倍首相が記者団に以下のようなコメントをしたと伝えられています。
こういうときにこんな指摘をするのは少し気が引けますが、この場合の「ざんきに堪えない」は誤用ではないかと思います。
岩波書店の『広辞苑』によると、「ざんき(慙愧・慚愧)」は以下のように説明されています。
①恥じ入ること
②悪口を言うこと。そしること
また、三省堂『大辞林』はこんなふうに解説しています。
〔元来は仏教語で、「慚」は自己に対して恥じること、「愧」は外部に対してその気持ちを示すことと解釈された。「慚」「慙」は同字〕 自分の言動を反省して恥ずかしく思うこと。「―に堪えない」「我輩常に―するです/社会百面相(魯庵)」
揚げ足取りをするつもりは毛頭ありませんが、かなり気になった表現でした。
末筆ながら、松岡農相のご冥福をお祈り申し上げます。
(すね毛)
コメント (1)
| トラックバック (0)
2007年05月16日
はしか、流行してます!!
【うーむ】
ニフティクリップに登録
はてなブックマークに登録
関東地方を中心にはしかが流行してます。最近で最もひどかった2001年に迫る勢いをみせており、10~20代の成人はしかの感染が増加、東京都では4月中旬に創価大が、そして今週一週間上智大が全学休講しています。文科省、厚労省ともにはしか流行への注意喚起の通知を出していますが、厚労省がはしかに関してこうした通知を出すの異例です。
47ニュース参加紙のサイトを見回っても、はしか関連の記事が多く載っています。
・はしかの予防接種で千代田区 中学生以下を無料化【東京新聞】
・宮城県内でもはしか流行 大崎の中学校で学年閉鎖【河北新報】
・はしか流行 4月以降中高生ら115人り患【下野新聞】
・「はしか」全県に拡大【上毛新聞】
・はしか流行で全学休講/和光大【神奈川新聞】
・はしか 15歳以上増加 南関東で流行 埼玉は前年比10倍【埼玉新聞】
・はしか患者、中学生中心に県内でも急増【山梨日日】
・京滋でも流行注意 大人感染のはしか【京都新聞】
・広がるはしか感染 県内中学、高校にも【信濃毎日新聞】
・はしか、県内でも拡大 患者が4月から10人【北國新聞】
・室蘭地方もはしか流行の兆し、市が予防接種呼び掛け【室蘭民報】
・麻疹、17人が集団感染 美馬保健所管内の県立高校【徳島新聞】
はしかは感染力が非常に強く、免疫のない人には飛まつ・空気感染します。重症な場合には肺炎や脳炎を合併することもあり注意が必要です。ワクチン接種による予防が最も効果的で、感染者に接触しても3日以内ならワクチンの効果はあるということです。予防接種が広く普及したことによって、はしかウイルスに触れる機会が減り、免疫を増強できず大人になってから感染するケースが増えています。
最近では、結核感染のニュースも話題になりました。結核といえば、戦前・戦時中の病気というイメージがあったので、大変驚きました。「抗菌」、「殺菌」などという言葉が巷に溢れている今の世の中が、逆に感染症に弱いというのは皮肉なものです。
子供のころ、冬場も濡れタオルで寒風摩擦をしていました。寒風摩擦をすればいいというのは極端すぎますが、"風の子”を地でいっていて怖いものなしだったと思います。(肉きゅう)
コメント (4)
| トラックバック (0)
2007年05月03日
「世論」ってなんだろう
【うーむ】
ニフティクリップに登録
はてなブックマークに登録
憲法記念日のきょう(3日)、47NEWSに参加する複数の新聞社が、憲法改正に関するアンケート結果を記事にしていました。すでに調査結果をウェブ上で公表した新聞社もあります。それらの数字を見ると、憲法改正に賛成の数字が反対の数字を大きく上回っています。数字だけを見ていると、憲法改正は国民の動かし難い総意としての「世論」が存在しているように映ります。世論って、そういうものなのでしょうか。
たとえば、いま私のもとに「報道機関の世論調査にご協力を」という電話がかかってきたとします。私としては全面的に協力したいと思いますが、調査のテーマが「憲法改正」と告げられた途端、正直、ビビってしまいます。恥ずかながら、私には憲法をめぐる論点について明確な意見を持っていません。知識の乏しさについても自信があります。ですから、なんとな~くの雰囲気で「賛成」あるいは「反対」と答えるしかないでしょう。もしも、私のように十分な知識も情報もない人の意見が大多数を占めるような調査データがまとまったとすれば、それを「世論」と呼んでいいのかどうか、考え込んでしまいます。
そんなことを思っていたところ、近年、デリベラティブ・ポリング(deliberative polling =熟議の世論調査)という手法が注目され始めたことを知りました。調査に協力する人たちが対話や議論をして、問題点や論点をしっかり踏まえ、自分のアタマの中をすっきりさせたうえでアンケートに答えるというものです。これによって私のようななんとな~くの雰囲気でという回答の比率が減り、民意をより正確に反映した数字ができます。ただし、デリベラティブ・ポリングを実施するには多大な時間と労力が必要という弱点もあり、痛し痒しですね。
(すね毛)
■47NEWSに載った各社の世論調査・アンケート記事
・「9条堅持」学生の82% 県内3大学255人調査【琉球新報】
・改憲必要53%、不要25%/南日本新聞 鹿県民調査【南日本新聞】
・改憲賛成48% 憲法施行60年・本社県民アンケート【北日本新聞】
・憲法改正「賛成」41% 本紙県民アンケート【佐賀新聞】
・憲法改正 「賛成」は計50%「反対」計33%【信濃毎日新聞】
・憲法改正反対46%/本社世論調査【沖縄タイムス】
| トラックバック (0)
2007年04月27日
エジソンの発明と失敗
【うーむ】
ニフティクリップに登録
はてなブックマークに登録
イタリアのコモ出身のアレサンドロ・ボルタが電池を発明したのは1799年。ナポレオンが支配した時代でイタリアという国はまだなかった。そして1832年、フランスのピクシーが手回し直流発電機を発明する。その発電機に電流を流して回すモーターは1834年、アメリカのバーモント州のサマリーとダベンポートによって開発される。ここまで電気は直流のことだった。
そもそも交流が普及したのは、エジソンが1879年、白熱電球を発明してからのことなのだ。
しかしエジソンが白熱電球の実験をしたのは直流だった。一般家庭で電球を灯すためには電気が必要だったが、当時はまだ電気が“供給”されていなかった。そこでエジソンはニューヨークで電線を引いて電気を供給する事業を開始した。もちろんそれは直流だった。
交流発電機はエジソンの部下のニコラ・テスラによって実用化された。エジソンはかたくなに直流方式を主張したが、事業化でテスラの交流を採用したのはライバル会社のウエスチングハウスやトムソン・ハウスだった。
直流方式は電圧降下のため、半径3キロ程度しか送電できなかったが、交流だと、高い電圧で送電して、どこでも100ボルトに下げられる。送電の効率からすると直流は交流に対抗できるはずもないことがやがて分かった。
しかし、エジソンは最後まで直流に固執し、高圧の交流がいかに危険かを示すため、イヌやネコを感電させる実験までして抗議した。おもしろいエピソードとして残っているのは、エジソンがつくったGEの当初の会社名はエジソン・ゼネラル・エレクトリックだったが、エジソンの態度にあきれた後継者たちが、会社名からエジソンを取ったということだ。
発明王の最初のつまづきは直流に固執したことだったと思っていたら、四国新聞の4月23日のコラム「一日一言」にエジソンの最初の失敗作は「1868年、21歳の時に初めて特許を取得した発明品は『電気投票記録機』である」との紹介があった。
「議会の採決の際、いちいち投票箱まで歩いていくのは時間の無駄。議席でボタンを押せば、たちどころに投票結果が分かるようにすればいいじゃないか―。エジソンは自信満々に議会に売り込んだ。しかし議会は導入を断った。採決に時間をかけるのは戦術の一つだし、この機械を使うと少数派の言論が奪われかねないとの理由だった。エジソンの発明は必要ないと判断された。」のだそうだ。
19世紀の中ごろにすでに「電気投票記録機」が発明されていたというのは驚きだったが、アメリカ人がその最新鋭の機械の導入を断った理由が“民主主義に反する”というのも興味ある判断である。
4月24日付・機械を超える議員に【四国新聞】
(等松英尊)
| トラックバック (0)
2007年04月24日
夕張・東洋・長崎の新首長の初日
【うーむ】
ニフティクリップに登録
はてなブックマークに登録
一夜明けて 見えない政策、人物像【長崎新聞】
長崎新聞は企画記事の冒頭「つい4日前まで一職員にすぎなかった人物が、45万市民の暮らしを預かる行政トップに登り詰めた。付き添う2人の秘書課職員が、置かれた立場の変化を象徴していた」と書いた。
伊藤一長前市長の死去による追加立候補で、選挙期間が3日しかなかったことに加え、弔い合戦で娘婿の横尾誠氏が優勢と考えるのが普通だが、結果は予想を大きくくつがえすものだった。無名の一職員が3日で 78,066票を獲得できたからくりが知りたい。
公約実行へ全開 反核町長の「長い1日」【高知新聞】
高知県東洋町の新町長となった沢山保太郎は、「原子力発電環境整備機構の理事長に少し緊張しながらも毅然(きぜん)とした表情で直接電話。応募撤回を求める文書は職員に任せることなく、自身が野根郵便局に直接出向いて配達証明付きで郵送した」。
Wikipediaの「革命的共産主義者同盟全国委員会」(中核派)には「1973年、部落問題をめぐる意見の対立から沢山保太郎が除名」とある点に注目したい。
夕張新市長 藤倉氏会見 市民会議3カ月内に 医療・福祉を最優先【北海道新聞】
財政再建団体となった北海道夕張市の市長選で初当選した元会社社長藤倉肇(ふじくら・はじめ)氏が二十四日、札幌市内で北海道の高橋(たかはし)はるみ知事と会い、「どんなことをしてでも夕張を良くしていきたい」と決意を語った。
藤倉氏は知事公館で、高橋知事と約十分間会談。宮崎県の東国原(ひがしこくばる)英夫(ひでお)知事を例に「夕張市長に会おうという観光ツアーができるぐらい頑張りたい」と述べると、高橋知事は「大変な時期だが、再建に努力してください。道としても支援していく」と応じた。
夕張市は藤倉次期市長の下で約三百五十三億円の赤字を十八年間で解消する再建計画を進める。想定を上回る人口流出も起きており、市民が希望を持てる地域の早期再生が最大の課題となっている。(共同)
(紫竹庵人)
| トラックバック (0)
2007年04月13日
温家宝首相訪日の果実
【うーむ】
ニフティクリップに登録
はてなブックマークに登録
温家宝首相の訪日に際して、29年前の鄧小平氏の訪日フィーバーを思い出した人も多いかと思う。二度にわたる失脚から不死鳥のように復活し、1978年10月に日本を訪問した。日中平和条約の批准書交換が主な目的だったが、中国の最優先課題は、文化大革命で疲弊した中国経済を立ち直らせることにあった。中国でまだテレビが人々にとって高嶺の花だった時代に、日本経済の発展ぶりを全土でテレビ放映し、日本が中国の経済発展の模範であることを視覚的に訴えた効果は絶大だった。
すでに新日鉄が全面支援した上海宝山製鉄所の建設は始まっており、翌年、北京を訪問した松下幸之助氏は北京松下カラーブラウン管工場の建設を約束した。当時としては西側による最初の対中大型投資だった。
世界が驚いたことは訪日の2カ月後、中国共産党が「経済の改革開放路線」を採択したことである。鄧小平氏は「先冨論」を掲げ、10年でGDPを4倍にすると公言し、誰もが実現不能と思われた社会主義経済の市場化を現実のものにした。
今回の温家宝首相の訪日では、同首相の国会演説が実現した。冒頭、「昨年10月の安倍首相の訪中が氷を割る旅だったなら、今回の訪問は氷を溶かす旅となるよう願っている」との期待感を表明し、歴史認識問題では「日本政府と日本の指導者が侵略を公に認め、被害国に深い反省とおわびを表明したことは積極的に評価している」と述べた。
注目すべきはこの国会演説が中国全土で中継された点である。29年前の鄧小平氏の手法とまるで同じだった。国会演説で注目された発言は実は日本へのメッセージというより、中国人民へのメッセージではなかったかと考えた。これらのメッセージを中国国内の人々にしっかり伝えることが訪日の目的だったとすれば、たぶん温家宝首相の訪日は日中両国にとって大成功だったのだろうと思っている。(林東風)
http://www.47news.jp/CN/200704/CN2007041201000247.html
コメント (2)
| トラックバック (0)
2007年04月12日
赤ちゃんポスト問題
【うーむ】
ニフティクリップに登録
はてなブックマークに登録
熊本市の慈恵病院できょう(12日)、「赤ちゃんポスト」の設置工事が始まりました。この問題の是非について私に語りうる知識や見識はありませんが、かつて大阪で乳児院や児童養護施設の子供たちを定期的に新聞紙面で紹介した経験があり、そのことを思い出しました。
さまざまな事情から親と離れ離れになった子供たちの多くは、里親の家庭で育てられるか、あるいは乳児院(1歳未満)や児童養護施設(1歳以上)などの福祉施設で育てられています。ただし日本の場合、里親希望者が少なく、圧倒的に多くの子供は施設で育てられています。欧米では里親希望者や養子縁組を望む人が多い傾向があるようですが、おそらくキリスト教的な規範の影響でしょう。
さて、慈恵病院が設置する赤ちゃんポスト(こうのとりのゆりかご)は、乳児院に入る前の段階、すなわち、家庭内の養育から社会による養育へと移行する分岐点です。子供にとって最初に重要なことは、健康・生命の危険を減らすことであり、その次に生育環境をより良いものにすることでしょう。その昔、取材で施設に足を運ぶたびに「おっちゃんはだれのパパ?」「もしかして、ボクのお父さんちゃう?」などとじゃれついてきた子供たちのことを思い出すと、いまも胸が締め付けられます。
赤ちゃんポストをめぐって安倍首相は今月6日、「匿名で赤ちゃんを置き去りにすることは許されないのではないか。政府は一般的に認めることはない」と不快感を表明しましたが、むしろ、よりよい施策を検討することこそ政治の使命でしょう。同時に、マスメディアの社会的役割も問われますね。(すね毛)
■関連リンク
・【熊本日日新聞】健康・医療 こうのとりのゆりかご(赤ちゃんポスト)
・社団法人・家庭養護促進協会大阪事務所 あたらしいふれあい
| トラックバック (0)
2007年04月11日
ある内部告発
【うーむ】
ニフティクリップに登録
はてなブックマークに登録
北海道の話題が続いてすみません。
すでに1週間ほど前のニュースですが、すこし気になる事件があります。4月4日に北海道新聞が「中国研修生違法残業『内部告発で降格人事』 美瑛町商工会前事務局長が提訴へ」という記事をサイトで紹介しました。詳しくは記事をじっくり読んでいただきたいのですが、大ざっぱに記事を紹介しましょう。
美瑛町商工会の前事務局長の主張は、(1)勤務先の内部で「不正」に気づいた(2)勤務先の役員たちに「是正」を求めたたが聞き入れられなかった(3)法務省に相談したところ、立ち入り検査がおこなわれて「不正」が社会に公表された(4)「監督を怠った」として勤務先から処分を受け、降格された-というものです。真実は、やがて法廷で明らかになるでしょう。
「不正行為」というのは「中国人研修生に派遣先で違法な時間外労働をさせたり、虚偽の研修報告書を国に提出していた」という内容のようで、事件の最大の被害者が中国人研修生であることは言うまでもありません。ただ、前事務局長の行動には、自分の勤務先で「不正」が行われたらどうするか-という、だれもが直面しうる普遍的な難問が含まれています。みなさんはどう考えますか?
ちなみに、日本では昨春(2006年4月1日)に公益通報者保護法が施行されました。内部告発を行った労働者を保護する法律です。
(すね毛)
■関連サイト
・内閣府国民生活局-公益通報者保護制度ウェブサイト http://www5.cao.go.jp/seikatsu/koueki/
| トラックバック (0)