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【編集後記】Vol.184

国内 2017/05/12

立教大シニアアドバイザー水野彌一さんの「手作りダミー」
立教大シニアアドバイザー水野彌一さんの「手作りダミー」

立教大シニアアドバイザー水野彌一さんの「手作りダミー」

 「低く、速く、強く!」という監督の指示の下、練習の大半はダミーチャージを繰り返していた。
 遠い昔の学生時代。「当たること」が〝商売〟の攻守ラインだけではなくQB、WRといったボールを扱うスキルポジションも、例外なく当たっていた。


 アメリカンフットボールは、激しい身体接触を伴うコンタクトスポーツである。「当たる練習」は、その基本中の基本であり、それを徹底することで「恐怖心」を克服し基礎体力を養う。細かい技術の習得は、その後で十分という考え方である。


 立教大のシニアアドバイザーとして2年目を迎えた水野彌一前京大監督は、「当たることで視野が広がり、プレーの幅も広がる」と言う。
 埼玉県富士見市にある立教大グラウンドには、水野さんの「手作りダミー」が置かれている。スイートスポットを低めに設定したダミーは、姿勢を低くして速く、強く当たらないと体が下に落ちてしまう。


 「古豪復活」を託された名将は、示唆に富んだ言葉を学生に投げかける一方で、フットボールの基本を「強制」し、体に覚え込ませる。
 昨シーズンから「ラッシャーズ」の面々は、それまで経験したことがない「当たり」を重視した練習に時間を割いている。


 ひたすら地面とにらめっこし、疲れがたまり回数を重ねるごとにダミーは押しても動かなくなる。
 地味で単調な反復練習は苦痛だが、それを継続していくことで見えてくるものもある。


 「一つのことを1万回」。水野さんが長年提唱する「上達の極意」は、試してみる価値があると思う。(編集長・宍戸博昭)


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