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【編集後記】Vol.167

国内 2017/01/06

試合会場で販売されているラジオ
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自らのランでピンチを切り抜けた関学大QB伊豆充浩選手=撮影:seesway
自らのランでピンチを切り抜けた関学大QB伊豆充浩選手=撮影:seesway

自らのランでピンチを切り抜けた関学大QB伊豆充浩選手=撮影:seesway

 1月3日のライスボウル。関学大の小野宏ディレクターは、いつものように場内のファンに向けたFMラジオ放送の「解説」のため、東京ドーム4階のバルコニー席にいた。
 周波数を「77・7MHz」に合わせると、的確なプレー解説を聞くことができるという独自の試みは、数年前に始まった。


 今回、小野さん誘われて放送席で試合を観戦した。隣では「ファイターズ」公式HPのコラム「スタンドから」の筆者である石井晃さんが、克明にメモを取っていた。
 放送はもちろん関学大サイドに立ったもので、いいプレーが出れば称賛し失敗すれば残念がる。「頑張れファイターズ!」といったところである。


 敗色濃厚になった第4クオーター。「もう少しやれると思っていたのですが…」と言った後、小野さんはしばらく絶句した。
 勝つ可能性は低いと分かっていても、後輩たちが社会人王者に蹂躙されるシーンは、できれば見たくないというのが正直なところだろう。


 1980年代前半、関学大のQBとして活躍した小野さんは、2001年シーズンにオフェンスコーディネーターとしてチームを日本一に導いた実績がある。
 ファイターズがライスボウルで優勝したのは、この時だけである。


 今年の夏、小野さんはチームの鍵を握るエースQB伊豆充浩選手と二人だけでじっくり話をした。
 「QBは無理をしない勇気も必要。インターセプトは絶対に避けなくてはいけない」。司令塔として守るべき「十カ条」を伝授する小野さんの話に、伊豆選手は黙ってうなずいていたそうだ。


 伊豆選手は富士通の強力守備陣を相手にインターセプトなし。自ら走って、何度となくピンチを切り抜けた。しかし、ファイターズに15年ぶりの栄冠は訪れなかった。


 1983年度から始まった、社会人と学生の代表が日本一を争うライスボウルに、いち早く異議を唱えていたのは関学大だった。
 敗戦でシーズンエンドを迎えた孤高の学生王者が流す悔し涙には、今年もまた様々な思いが込められているように見えた。(編集長・宍戸博昭)


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