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新時代告げたロンドン五輪閉幕 日本は最多38個のメダル獲得

2012/08/13 09:21

新時代告げたロンドン五輪閉幕 日本は最多38個のメダル獲得

グラウンドを埋めた各国選手ら=12日、五輪スタジアム(共同)

 ロンドン五輪が閉幕した。国際オリンピック委員会(IOC)は新たにボクシングに女性枠を設け、実施全競技に女性の進出を認めた。さらにすべての加盟国・地域に五輪への女性参加を求めた。3度目のロンドン開催を五輪の新時代への転換点と位置付けたかったからだ。最終的にイスラム圏の3カ国が同意し、加盟する全204の国・地域から女性が参加した。IOCが目指した、女性がスポーツに関わる機会を増やそうとの意図は理解され、浸透していく足掛かりができたと言えよう。

 ▽メダル数は最多の38個
 日本はアテネ大会を1個上回る合計38個のメダルをとった。レスリングで3連覇を達成した伊調馨と吉田沙保里を筆頭格として女子の活躍が目立った。惜しくも頂点に立つことはできなかったが、米国と激戦を演じたサッカーのなでしこジャパン、卓球団体やバドミントンのダブルスなどは、女子がひと足先にその競技で初めてのメダルを獲得した。メダルをものにした競技がこれまでの10から13に増えた。日本国内でさまざまなスポーツが普及している実態を示すもので、裾野の広がりは評価すべきだろう。

 一方で日本選手団が15個を目指していた金メダルは、半分にも満たない7個にとどまった。ボクシングや男子レスリングは随分久しぶりのチャンピオンを誕生させたが、量産をあてにしていた柔道陣の不振が響いた。特にゼロに終わった男子は大誤算。お家芸という意識ばかりが過剰に先行し、早いテンポで変化している世界に対する戦略に抜かりはなかったのだろうか。選手団の見積もりの甘さも大いに気になる。とはいっても新戦力の台頭もあって、総じて言えば健闘した日本選手団と言えるだろう。

 ▽スーパースター
 陸上のボルト(ジャマイカ)、競泳のフェルプス(米国)の傑出した実力者はそれなりの力を発揮した。しかし、世界新ばかりで3冠とか8冠奪取など、北京大会で演じたその衝撃的なパフォーマンスからすればちょっぴり物足りなさも。もっとも、既に超人的な域に踏み込んだ彼らにさらに一段階上への飛躍を望むのは酷というものだろう。

 ▽トラブル頻発
 競技上のトラブルが頻発したのも今回の特徴と言える。準々決勝でより楽な相手と対戦するため、前段階の1次リーグであからさまな敗退行為をしたバドミントンのペアや、ボクシングで正当なジャッジをしなかった審判員が厳しい処分を受けた。柔道では旗判定が覆って物議を醸し、畳の下でビデオ判定する審判委員の過剰介入が問題視された。バドミントンの例は1次リーグが終わった後で抽選するルールを用意していれば防げたはずと指摘された。ボクシングと柔道については審判員への充実した教育や役割分担の明確化などが必要とみられる。いずれも競技団体が責任を持って解決しなければならない課題で、国際的な規模の対応が必要となる厄介な問題だ。

(47NEWS 岡本彰)