どこかで誰かが監視 警戒強化の北京
五輪が近づくにつれ、北京では悲願の「平穏な五輪」を実現するため、警備体制の強化が目立ってきた。警官はもちろん、各地に設置された防犯カメラ、地域ごとの自警団なども動員。怪しい人物や車がないかと、どこかで誰かが常に監視中という状況だ。
「夜中の12時すぎに自転車で帰宅したら、『警犬』と書いた布をまとった犬を連れ、警官が巡回していた。初めて見たよ」と言うのは深夜レストラン勤務の青年。警察犬を帯同した深夜の巡回は5月から実施。市民は身分証を所持していないと、厳しく追及されることも。
「五輪の安全対策は既に臨戦態勢に入った。平穏な五輪の実現に全力を挙げよう」。孟建柱公安相は5月初め、第一線の警官を慰問した際、こうハッパを掛けた。チベットでの大規模暴動、四川大地震という騒然とした雰囲気が、よけい警戒感を強めさせている。
首都の象徴、天安門広場では、入り口で手荷物を厳しくチェック。爆発物、銃刀、毒物などを所持していないかと、公安職員が目を光らせる。市内に設置された防犯カメラは、26万個と言われる。
中国は海に囲まれた日本と比べ、もともと警戒心が強い。都市を囲んだ城壁は警戒意識の強さを物語る。「防盗門」と呼ばれる頑丈なドアなど防犯グッズもよく売れる。華やかに五輪ムードが盛り上がる陰で、警戒感の強まりとともに、目に見えない窮屈さも徐々に増している。(北京、共同)
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