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乱立で台数規制へ 胡同巡る輪タク観光

 白い柳絮(りゅうじょ)がふわふわと舞う池のほとりを、観光客を乗せた輪タクが一列になって通り過ぎていく。北京の伝統的民家「四合院」や昔ながらの小路「胡同(フートン)」が多い什刹海(シーシャーハイ)地区は、輪タク観光の人気スポットだ。

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 ところが近年、静かな風致地区だったこの一帯が輪タク業者の乱立で混乱。「狭い胡同を輪タクが走るので危険」といった周辺住民の不満や、「法外な料金を要求された」などの観光客からの苦情が急増したため、北京五輪を前に地元当局が管理強化に乗り出した。

 自転車で引っ張るこの輪タク、正式には「人力旅客用三輪車」と呼ばれる。業者はこの地区だけで20社近くあるが、4月に行った競争入札で、営業条件をクリアした5社だけに免許を交付。輪タクは現在500数十台だが、5月からは約300台に減らし、新型車両に切り替える計画だ。

 「季節のいい時期には月5000―6000元(約7万5000―9万円)稼げるから、まあまあの商売」と言う輪タク商売3年の陳建東さん(29)。北京市観光局発行の冊子「礼儀マナーの知識」や「観光サービス英語」を猛勉強中だ。台数が減らされれば当然、こぎ手も不要になる。

 老舎の小説「駱駝(らくだ)の祥子」は、戦前の北京を舞台に、車引きの悲哀を描いた名作。時代は変わったが、祥子の後継者たちも、市場経済という新たな波の中で生きるのに必死のようだ。(北京、共同)