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夢膨らむ故郷での五輪参加 体操女子の陶暁敏コーチ

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インタビューに答える体操女子日本代表の陶暁敏コーチ

日本には、夫の仕事の関係で来た。時間を持て余し「やっていた体操でも見たい」と訪れた千葉県のクラブで、潜在能力を持った子どもと出会った。昨年の世界選手権で日本女子を北京五輪の団体総合出場に導いた陶暁敏コーチ(32)は約8年前、断念したはずの五輪への夢を膨らませた。

「この子は五輪に行ける」。粗削りながらも無意識にひざ、つま先がピンと伸びた体操をしていた当時小学生の鶴見虹子(つるみ・こうこ)(朝日生命ク)の将来性に第二の人生を懸けた。クラブに過去の実績を伝え、指導を申し出た。

浙江省生まれ。姉がやっていた体操を5歳で始め、中国代表を育成する北京に13歳で呼ばれた。「基本のテストも一番。でもたくさん練習すると貧血で倒れたり。技術が良くても体力がなくて」約3カ月で故郷に帰ったことは、屈辱の代表選手失格を意味した。17歳で引退後、指導者に。北京に出て理論なども学んだが、中国の指導法への疑問もあり、結婚とともに現場から離れていた。

日本では、自身の傷ついた経験も生かし、子どもの気持ちに配慮するよう心掛けてきた。褒めて怒って基本をたたき込んだ鶴見が全日本選手権で女子個人総合2連覇を飾り、2人は北京で8位入賞を目標に掲げる。

「生まれ故郷の五輪に虹子ちゃんと出ることはコーチとしての夢。そうなったら息子は上海の実家に預けることになるけれど」。主婦と指導者の両立を続け、美しい体操を授けた15歳の少女に夢を託している。