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恩返しで両国に貢献を ソフトボール宇津木監督

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練習で指導するルネサス高崎の宇津木麗華監督=07年12月、群馬県高崎市のルネサス高崎グラウンド

ソフトボールへの情熱は日中の垣根を越え、指導にも熱が入る。「北京五輪は自分にとって誰より特別な舞台。恩返しを込めて両国に貢献しないといけないと思うようになった」。元日本代表主将で日本リーグ・ルネサス高崎の宇津木麗華(うつぎ・れいか)監督は1月中旬、四川省での中国代表合宿に参加し、守備を短期指導した。

一昨年末、中国代表監督就任の打診を受けたときは心が揺れた。チームでは日本のエース上野由岐子(うえの・ゆきこ)らを預かる。「教え子たちに世界一の夢を託したい」と、1週間考えた末に断った。今回は旧知の中国・王麗紅監督の要請にも応え、守備だけの条件で引き受けた。

かつての中国代表主将で「アジアの大砲」と呼ばれた。少女期は文化大革命の混乱の中、兄が紅衛兵の腕章を巻いて通学したのを覚えている。

日本を意識したことはなかったが、ジュニア時代に出会った元日本代表監督の宇津木妙子(うつぎ・たえこ)・ルネサス高崎総監督のプレーにあこがれ、文通や電話をかわして1988年来日。軍人だった亡き父の反対を押し切って95年に日本国籍を取得した。

翌年のアトランタ五輪は中国側の同意を得られず出場を断念。2000年シドニー、04年アテネ両五輪は中国戦で活躍すると、ひどい中傷も受けた。

そんな背景があるから祖国で指導し、若手選手から質問攻めに遭うと胸が熱くなった。44歳の指揮官は「いつか日本の代表監督になって世界一になりたい」と夢を膨らませている。