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五輪は自由の大学校 「姜戎インタビュー」

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 中国のベストセラー作家、姜戎氏(61)は北京五輪を「自由の大学校」と表現した。自由、民主、競争など西洋の精神が具現化された五輪の開催は、閉鎖的な中国を変える大きな意義があるという。海賊版を含めれば中国で1000万部を超えた小説「狼図騰(邦訳・神なるオオカミ、講談社刊)」を世に問いながら、これまでほとんど内外のメディアに顔を出さなかった作家が五輪の意義を熱く語った。
 ―北京五輪の意義はどこに。
 「五輪は自由、競争、民主、公正、法制といった西洋で培われた精神で行われる。漢民族にはそれらが欠けており、自由や競争の精神を中国人に培養する上で大きな意義がある。東京やソウルがそうであったように、五輪は中国人を変える学校になる。自由の大学校だ」
 ―現在の中国をどう見ているか。
 「農耕文化から、オオカミの精神が必要とされる市場経済の文化に変わる大きな過渡期にある。この変化は素晴らしいことだ。中国の羊の部分を変えなければ、いつまでも他民族に侵されるような駄目な民族のままだ。国民性という観点から見ると、この変化は根本的なものである」
 ―羊とオオカミの比較をよく用いられますが、その意味をもう少し詳しく説明を。
 「文化大革命の初期、志願して内モンゴル自治区に行き、11年間を過ごした。草原を舞台に、オオカミと共存するモンゴル族の遊牧生活は、漢民族の私にとって全く新鮮な文化だった。われわれの農耕文化は目の前の農地にだけ集中し、勤勉で平和を望むものの、保守的で、動物に例えれば羊のような文化だ。厳しく広大な草原に身を置くモンゴル族は常に闘争しオオカミに例えられる文化だ。中国は過去に5回も少数民族に打ち負かされて支配された歴史がある。弱い理由はオオカミの精神に欠けているからだ」
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 姜 戎氏(きょう・じゅう)46年中国江蘇省生まれ。文化大革命初期の66年、北京の中央美術学院付属高校を卒業後、志願して内モンゴル自治区に。79年に中国社会科学院大学院入学、法学修士取得。研究の傍ら内モンゴルの遊牧民を描いた小説「狼図騰」を30年以上かけて執筆、ベストセラーに。