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日本の轍踏むまい  深刻化する環境問題

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環境汚染が深刻化する一方、北京五輪を契機にさらなる経済発展を目指す中国の姿は、1964年の東京五輪に沸き、経済大国に向けて突き進んだ当時の日本社会と重なる。中国は、日本が苦しんだ公害の轍(てつ)を踏むまいと環境対策に全力を挙げ、五輪でも「エコ五輪」のスローガンを掲げる。

手足の感覚障害などを引き起こす水俣病の発見は、東京五輪開催の8年前の56年。59年の熊本大研究班の発表を皮切りに「有機水銀説」が広がったが、大手化学メーカー、チッソが排出したメチル水銀が原因と国が断定したのは、発見から12年後の68年。65年に正式確認された新潟水俣病が「防げた公害」といわれるゆえんだ。

結局、イタイイタイ病などを含めた四大公害病患者は5000人を超えた。

中国では昨年6月、河川や湖沼の6割が汚染され、飲用できないとの調査結果が報告された。湖南省ではカドミウム汚染で住民がイタイイタイ病に似た症状を起こして死亡したとの報道もある。

大気汚染、砂漠化なども深刻化しており、胡錦濤国家主席は昨年10月の共産党大会で環境問題は「経済成長の大きな代償」と認めた。

中国で土壌汚染調査をした日本の専門家は「中国政府の多くの幹部は『日本で起きた公害を繰り返してはいけない』と考えている。東京五輪当時より意識は高い」と述べながらも、対策に振り向ける「予算や人材が足りない」と指摘している。