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上野を盛りたてチーム一丸の勝利 ソフトボールが金メダル

 日本のソフトボールが金メダルを獲得した。相手の米国は五輪3連覇中で、世界選手権でも常勝を誇ってきた。前日の準決勝は延長9回にパワーで日本を突き放していた。
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 しかし、日本には少しもひるんだところがなかった。シドニー五輪の銀メダル、前回の銅メダルとあと一歩で及ばなかった頂点の座。常に立ちはだかった米国に勝ちたいとの思いはことのほか強かった。ましてや、ソフトボールは北京を最後に五輪の実施競技から外される。その最後の金メダル奪取にかける意欲がチーム一丸の総合力へと昇華していた。

 中心にいたのはやはりエースの上野由岐子(ルネサス高崎)だった。前日の2試合完投に続きこの日もマウンドに立った。さすがに自慢の速球のスピードはいまひとつだったが、冷静なマウンドさばきと正確な制球力は健在だった。

 1回、不運な安打が重なって招いたピンチを無傷で乗り切った。4回、バストスに前日に続く強烈な一発を浴びたが、6回の1死満塁をぴしゃりと抑え込んだ。
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 バックがエースの踏ん張りに応えた。3回、三科真澄(ルネサス高崎)が左越え二塁打を放った。彼女にとっての今大会初安打がチームに勢いを生み、狩野亜由美(豊田自動織機)の遊撃内野安打で先制点。4回には山田恵理(日立ソフトウエア)が中越え本塁打を放って完全に主導権を握った。7回には相手の守備の混乱から駄目押しの1点を奪った。チーム一丸となった日本の攻勢が呼び込んだ女王米国のほころびと言っていい。

 捕手・峰幸代(ルネサス高崎)に肩車され、ナンバーワンの1本指を突き立てた上野は「マウンドで鳥肌が立った。このために4年間やってきた。点をやらないことだけを心掛けた」と言った。斎藤春香監督は「エースと心中するつもりだった。上野は苦しい練習を乗り越え、最後は素晴らしかった」と大黒柱の奮闘を称え「自分は銀だったけど、この子たちには金を取らせたかった」と宿願達成を喜んだ。

 球技の日本勢ではモントリオール五輪の女子バレーボール以来の優勝で、日本の金メダルはこれで今大会9個となった。

【写真】優勝を決め、肩車されて喜ぶ上野(AP=共同)(上)
     金メダルを手に笑顔の日本チーム(共同)(下)