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「男の意地」の銀メダル  レス・フリー55キロ級の松永

 レスリング男子フリースタイル55キロ級の松永共広(綜合警備保障)が銀メダルを獲得した。
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  日本の男子レスリングはこれまで13大会連続メダリストを輩出してきた輝かしい伝統を誇る。ところが、北京ではグレコローマンの3選手が惨敗。一方で、アテネ大会から採用された女子種目では、吉田沙保里、伊調馨(ともに綜合警備保障)の2人が2連覇するなど威勢がいい。

 旗色の悪い日本男子だったが、松永は優勝候補や昨年の世界チャンピオンなど強豪を次々となぎ倒して、決勝進出を決めた。「銀メダル以上確定」に、日本レスリング協会会長でもある福田富昭日本選手団長は「男子のメダルを守ってくれた。素晴らしい。金のチャンスをものにしてほしい」と喜んだ。 

 松永が決勝のマットに上がった。静岡・焼津で育ち、子どものころからセンスの良さは評判だった。ずっと思い続けてきた「世界一になりたい」を実現するチャンスだった。だが、その夢はかなわなかった。163センチの体いっぱいに闘志をみなぎらせて立ち向かったが、相手のセジュード(米国)は脚を執ように攻め、投げ技も強烈だった。

 「悔しい気持ちはあるが、メダルが取れたので良しとしている」。28歳で五輪初出場の寡黙な男が、淡々とメダルを総括した。富山英明監督は「それまで強豪とぶつかり、決勝では体力が続かなかった、でもよくやってくれた」と言った。

 日本はこの銀とともに、60キロ級の湯元健一(日体大助手)が銅メダルを獲得した。福田選手団長は「メダルをよく死守してくれた。アテネは銅、銅で今回は銀、銅。一つ前進した。日本伝統の軽量級の復活に光を与えてくれた」と彼らの健闘をねぎらった。

【写真】セジュード(下)にリードを許し、必死に攻める松永(共同)