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柔道精神って? 熱かった最終日の攻防 

 手に汗を握る柔道最終日だった。男子100キロ超級の石井慧(国士舘大)、女子78キロ超級の塚田真希(綜合警備保障)ともに一本勝ちの快進撃で決勝戦へ。
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 そこで二人の明暗は分かれた。塚田は☆文(とうぶん)=中国=を終始攻め続け金メダルに迫ったが、残り10秒足らずのところで暗転。捨て身とも思える相手の背負い投げをこらえ切れず、2連覇を逃してしまった。

 それにしても不愉快だった。☆文(とうぶん)が試合中に帯を再三締め直したことだ。6度、7度と重なるうちに、観客席からブーイングが起こった。地元ファンが圧倒的に多数を占めていたはずだから、日本人の間から上がったのだろうか。あるいは外国選手団だったかもしれないが。

 試合中のあのようなーンを目撃した記憶はとんとない。劣勢の流れを変え、ちょっとでも休みたいとする意図的な行為に映り、それを注意しない審判員にも腹が立った。国際化の進展とともに、礼節を重んじフェアプレーを求める柔道精神は、とうに過去のものになってしまったのだろうか。
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 石井は「泥くさく勝利を追い求める男」の定評に違わない柔道で頂点に上り詰めた。勝利インタビューでは「サポートしてくれたみんなのおかげ。これで慢心することなく…」と話しだした。

 だが、そうしているうちに感情が高ぶってきたのだろう。「自分はスポーツをやっているんじゃなく、戦いだと思っている」と自らの柔道哲学を披露した。この正直な言葉を、草葉の陰で嘉納治五郎先生はどう聞いたかな。

☆は人ベンに冬の2点がニスイ
【写真】敗戦にぼうぜんとする塚田(左)と勝者(上)勝利の雄たけびをあげる石井(下)
     
                                           47ニュース編集部 岡本彰