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二人には「金」の輝き 二人三脚の努力実らせた松田師弟

 表彰台の上には、4冠目を取ったマイケル・フェルプス(米国)、2位のラースロ・チェー(ハンガリー)とともに銅メダリスト松田丈志(24)=ミズノ=の誇らしげな顔があった。
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 男子200メートルバタフライ決勝の5コースに松田はいた。右にはフェルプス、左にチェー。「フェルプスが見えていたし、2番の選手と競っているのも分かっていた。自分でも不思議なくらい(前に)進んだ」。フェルプスには離された。だがチェーとは最後まで競り合う会心のレースだった。

 久世由美子コーチ(61)とのきずなを抜きにして、松田のこの日はありえなかった。宮崎県延岡市の東海スイミングクラブ。25メートルの屋外プールをビニールで覆った質素なプールで、20年前に二人は出会った。そして松田が高校3年の時、「コーチも同行で入学を」と愛知県の中京大から誘いを受けた。主婦でもあるコーチは悩んだが、「チャンスをものにしろ。行ってこい」と夫の征志さん(62)に背中を押され、二人は中京大へ。

 師弟の五輪ロードへの旅立ちだった。食事や身の回りの世話をしながら母親のように支えるコーチの下、松田は頑張って成長した。アテネ五輪では400メートル自由形に出場、決勝に進出したが8位にとどまった。ともに満足できなかった。

 それから4年。表彰台を目指し続けた二人の思いは結実した。「(久世コーチに)早くメダルをかけてやりたいと思います」。松田はさりげなく感謝の気持ちを表した。「これが4年間、頑張ってきた自分色のメダル」(松田)は、二人には「金」に等しい輝きを放っているに違いない。

【写真】松田(左)はフェルプス(中)チェーとともにメダルの喜びをかみしめた(共同)