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5大会連続のメダル、うれしい  気丈に振る舞う谷

 選手団はもちろん、お母さんたちを含め日本中の期待を裏切る結果となった。「ママでも金」の夢破れた谷亮子(トヨタ自動車)は、それでも気丈に振る舞った。「5大会連続のメダル。全力を出したのでうれしく思う」。女王として君臨してきたプライドが言わせた言葉とは裏腹に、顔はこわばったままで涙がこぼれ落ちた。
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 準決勝のドゥミトル(ルーマニア)戦。相手が出てきたところに技を合わせようとするが、ドゥミトルは前に出てこない。これが消極的ととられ谷は3つ目の指導を受けて敗れた。

 吉村和郎チームリーダーは「安全策を取ろうとし過ぎた。(3位決定戦のような)ああいう柔道ができるのになあ」と悔しがった。日本選手団の上村春樹総監督は「技とスピードはアトランタ五輪のころが一番だった。その後は技の幅を広げ、駆け引きなど総合力で勝負するようになった」と言う。

 連覇をしてきた時期に国際的には細かくポイントを重ねる柔道が広がっていた。度重なるけがを克服し、育児との両立という新たな課題を抱えるようになって、鋭く一本勝ちする戦い方から手堅く勝つスタイルへと変質していったとしても不思議はない。だが、勝負どころを見極める慎重さが消極的と判断されたのは大きな誤算だった。

 ひたすら勝ち続けることにこだわり続けてきた。それだけに一層敗北のショックは大きい。32歳のママさんアスリートは「自分の気持ちだけでは決めかねる。サポートしてくれる皆さんと相談して決めたい」と自らの去就について多くを語らなかった。

【写真】3位決定戦に勝った後、目に涙を浮かべて引き揚げる谷亮子(共同)