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美しく、力強く連続2冠 北島が偉業達成

 レース半ばあたりを過ぎるともう「独り旅」になっていた。天性のキック力に上腕のパワー、そして完ぺきに整った水中姿勢。ゆったりとして美しく大きな泳ぎは、北島だけがまるで異次元の世界にいるような錯覚さへ起こさせた。必死に水をかいて追う他の選手たちを全く寄せ付けない。王者は2位に1秒24もの大差を付け、100メートルに続く2大会連続の2冠を奪取した。
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 競泳男子200メートル平泳ぎの北島康介(25)=日本コカ・コーラ=が偉業を達成した。だが、勝利を決めた瞬間の表情は見ている者が拍子抜けするほど穏やかだった。ガッツポーズにも力がなかった。「世界新で優勝を」の公約を達成できなかったからだ。 

 「(世界新)記録が出なくてちょっと悔しいけど、優勝できたことを感謝しています」と勝利インタビューを切り出した。続いて「もう1回、この舞台に戻ってこられるとは思っていなかった。自分一人ではここまで来られなかった。皆さんと喜びを分かち合えることを感謝します」。

 アテネで勝った後、体調がすぐれず、気力もなえる苦難の時を味わった。だからこそ、平井伯昌コーチを頂点とする「チーム北島」の面々への感謝を口にせずにはおられなかったのだろう。マッサージャー、鍼灸師(しんきゅうし)、肉体改造計画の立案者…。多くのサポートがあって北島は蘇り、この日の栄光があった。

 「きれいに速く泳ぐ。それが永遠のテーマ」。プロスイマー北島の信条だ。北京でその雄姿を見られるのは、もう400メートルメドレーリレーしか残されていない。

【写真】大会2個目の金メダルを胸に引き揚げる北島(共同)