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 伝統を重んじる古都が、国際基準の祭典を前にどう変わろうとしているのか。五輪の街角から報告する。
 世界のトップアスリートが集う五輪を直前に控えて変わりゆく中国。北京五輪開催の意義を、多様な観点から聞いた。

わずか17グラムに技術凝縮 サングラスは心強い味方

 4年前のアテネ五輪。女子マラソンで優勝した野口みずき選手(30)はサングラスを掛けて快走した。日差しが弱くなった終盤も髪を束ねるように頭に乗せ、そのままゴール。重量わずか17グラムという特注品だった。

北京モデル着用の野口

「山本光学」のサングラス「北京モデル」を着用して、北京五輪のマラソンコースを試走する野口みずき=6月28日、北京市内(共同)

 作ったのは大阪府東大阪市の「山本光学」。1911年に眼鏡レンズの加工会社として創業し、戦中は防じん眼鏡やパイロット用ゴーグルを製造。技術を応用し、七一年には「SWANS(スワンズ)」のブランドでスポーツ分野に本格進出した。「プラスチックを加工するノウハウ、光を調整する技術は日本一」と山本直之常務。

 2003年、アテネ五輪代表に決まった野口選手から「掛けている感じがしないサングラス」との注文を受けたのが始まりだ。大きなストライドと上下動という走りの特徴に合わせ、超軽量に。レンズの下側にフレームを取り付けてずれにくくするなど、開発に一年かかった。

 「途中で外して投げようかとも思ったけど、もったいなくてできませんでした」。金メダルを手にした野口選手が笑顔で残した言葉は、今も社員の心に刻まれ、何よりの励みになっている。

 6月28日。野口選手は北京五輪のマラソンコースを試走した。着用したサングラスは同社の「北京モデル」だ。

 今大会は暑さに加え、「大気汚染」も敵に回す。軽さと安定感をさらに追求し、ほこりが目に入ったりレンズに付着したりしないよう工夫を重ねた。「今は詳しいことは言えない」と担当者は話すが、表情は自信に満ちている。史上初の女子マラソン五輪2連覇を目指す野口選手にとって心強い味方になりそうだ。



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