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万代隆の「センバツ80 今ありて」

V2なるか、常葉学園菊川 センバツ連覇は過去2校だけ

tokari.jpg 記念大会になる第80回大会の優勝候補に常葉学園菊川(静岡)を推す声が高い。昨年の選抜大会を制し、夏の選手権大会はベスト4に進出。そして秋の神宮大会に優勝して安定感がある。今大会もこのチームの動向が中心になって展開されそうなムードが濃くなってきている。

 選抜大会の連続優勝は意外に少ない。常葉学園菊川にとっては気になる歴史の歩みと言えるだろう。第6、7回大会の第一神港商(兵庫)と第53、54大会のPL学園(大阪)の2年連続が2度あるだけ。第一神港商は第6回大会が西垣徳雄、第7回は岸本正治と、主力が異なる2投手で連覇。PL学園も前年が左腕の西川佳明投手、2年目は榎田健一郎投手がチームを支えている。今年の常葉学園菊川は、昨年も優勝に貢献したエースの戸狩聡希が健在なだけに26年ぶりの2連覇に大きな期待が集まる。

sakura.jpg 春の大会で連続優勝する難しさは新チーム誕生から日が浅いことにあるだろう。未完成の域を出ることのないままに大会を迎える。十分に鍛えた夏とは異なり、未熟さや粗さが露わになる。無名のチームが突如として進出してくるのも理解できる背景がある。

 ちなみに夏の選手権大会は中京商(愛知)の3連覇が最多で、2年連続は3年前の駒大苫小牧(北海道)を含んで5校。春の頂点に立ち、その勢いで夏をも優勝をさらう春夏連覇は、横浜(神奈川)があの松坂大輔投手(レッドソックス)を擁して達成してから10年目になる。さあ、常葉学園菊川を倒せるのはどこだろう。
(この項、校名は当時の名称)

【写真】昨年の決勝戦で先発し大垣日大を相手に力投する常葉学園菊川・戸狩=2007年4月3日(左)
満開の桜の下で凱旋行進。母校で大勢の菊川市民らに迎えられる選抜初優勝の常葉学園菊川高校のナイン=2007年4月4日

万代隆(まんだい・たかし)1941年大阪市生まれ。長い野球記者生活で培った確かな取材力と幅広い人脈を誇る。春夏の甲子園大会もネット裏から熱い視線を送り続け、持ち味の平易な語り口で共同通信のコラムなどに思いをつづっている。近著のコラム集「球界時評」(高知新聞社、南日本新聞社発行)も好評。

(連載は本稿で終了)