万代隆の甲子園コラム2010 「さあ、球児の春」

①「満願成就」の選手宣誓 北照・西田主将

 春を呼ぶ「センバツ」への機運が高まってきた。13日、初戦の相手が決まり32代表校に新たな意気込みが加わった。21日の開幕まで調整も総仕上げに入る。

 組み合わせ抽選会には苦心の跡がのぞいた。観客の動員が可能な近畿勢を大会第5日まで漏れなくちりばめた配慮がある。中盤からは勝ち進んだチーム同士の対戦で、自然と観客増が見込めるという計算が見え隠れする。帝京(東京)―神戸国際大付(兵庫)という1回戦屈指の好カードが生まれたのも、この動員作戦のおかげかもしれない。

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 面白いのは開幕日に選手宣誓の大役を射止めた北照(北海道)西田明央主将にまつわる裏話だ。キャプテントークが催された12日、「宣誓を希望する人?」の問いに挙手したのは帝京の小林孝至主将と、この西田主将の2人だけ。最近は目立ちだがり屋が増え、いつもは出場校の半数ほどが名乗りを上げる。大会関係者は今年は珍しいと異変に首をかしげた。

 これにはまだ続きがあって、抽選の封筒を取る順番が入場行進がトップの北照から。いきなり「当確」を奪い取っていたわけで、西田主将の独り舞台になり「満願成就」の日にもなった。「32校を代表して気持ちを伝える」と抱負にも喜びが満面に。河上敬也監督の方が「びっくりしました。強い運を持っているのだろう。文言はみんなで考えましょう。わたしはどきどきしないタイプなのですが本当にびっくりです」と冷静さを装った。

【写真】選手宣誓のクジを引き当て満面に笑みの北照・西田明央主将(共同)

万代隆(まんだい・たかし)1941年大阪市生まれで、野球記者歴46年。プロはもちろん、春夏の甲子園大会も精力的に取材し共同通信のコラム「球春」「白球」などに熱い思いをつづり続けている




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2010/03/13 13:45