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②くじ運に頼る抽選 データ利用は慎重に

 いろんな思惑が会場に満ちている。13日、春雨に濡れる大阪で組み合わせ抽選会が開かれた。夏の選手権大会と異なり、春はこれ以外に組み合わせを動かすものはない。2つのゾーンに大別され、競り合ったまま勝ち上がりをかけていく。「甲子園の早慶戦」と話題を集めている慶応と早実の対決は決勝戦でしか実現しない。
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 くじ運という、神頼みに似たものに託す人が多い。強敵と初戦に当たることを避けたがるのは、とにかく「1勝」を手中に収める確率を高くしたい計算がある。強いチームを倒すには初戦こそチャンスともくろむ監督もいる。調子に乗せる前に潰してしまえ、といった構えだ。

 どのチームも「これだけは勘弁してくれ」と抽選に臨む主将に願うのは開幕日の出場。開会式を含め、落ちつきのない雰囲気に包まれてのプレーは集中力を失う。これが最も嫌われる理由で、光星学院の金沢監督は第1日の第3試合なのに「一番嫌だった開幕日だ」とがっかり。この光星学院と対戦する今治西の大野監督は「開幕ゲームでなければいい。試合まで待たされる方が嫌だった」と幅を持たせた思考法で対処している。

 開幕まであと8日。相手の研究と対応策を練りつつの調整が続くだろう。最近ではビデオに収めたデータも手に入りやすい。ただ、その資料も相手がどんな状況下にあってのものかを考える必要がある。これを間違えると大きな誤差が生じてしまう。くじ運よりもこちらの方が大切かもしれない。

【写真】緊張感に包まれた中で行われた抽選会(共同)

(次回掲載は3月16日)

万代隆(まんだい・たかし)1941年大阪市生まれで、野球記者歴45年。プロはもちろん、春夏の甲子園大会も精力的に取材し、共同通信のコラムなどに熱い思いをつづっている。

2009/03/13 15:39