②「ここが甲子園 !」 49校、本舞台に登場
夢の世界が現実になった。甲子園への道を切り開き、今、待ち望んだあこがれのグラウンドに立っている。8日の開幕が迫ってきた2日、49代表校の甲子園練習がスタートし、本番に備えた。 関西学院(兵庫)は実に70年ぶりの復活だった。1939年(昭和14年)の第25回大会以来で、待ちに待ったというには、余りにも長い時間の流れを要した。当時の社会的背景は戦時色が濃くなり、弁当箱の真ん中に梅干しが一つの「日の丸弁当」が登場したころだという。あの名横綱の双葉山が春場所4日目、安芸ノ海に敗れ69連勝でストップ。号外が、この大番狂わせを報じて話題をさらった。関学復活への道のりの遠さを感じる。 天理(奈良)は野球部員がインフルエンザの感染で心配された。16人が発症したが、経過は良好で1日から甲子園に向けての練習を再開した。これとよく似た事件が62年の第44回大会で発生している。開幕日に作新学院(栃木)のエース八木沢投手が赤痢にかかっていることが発覚。チーム全員の感染を調べるため、作新学院の試合を2日遅らせる緊急措置を取っている。 主戦投手を欠く不運にも作新学院は負けていなかった。代役の加藤投手が奮闘し準決勝、決勝と完封を続け、史上初の春夏連覇を成し遂げてしまう。何が幸いするか分からないのだが、この加藤は中日に入団、将来を期待されたが自動車事故で他界した。まだ20歳の春のことで、作新学院は今夏31年ぶりで甲子園に帰って来た。 【写真】今春、大改装された甲子園球場で行われた選抜大会の開会式。球児たちの真夏の戦いはもうすぐプレーボール(共同)
今大会は初出場が13校を数えた。地方大会の決勝戦は1点差の接戦が16試合。その中に初出場のチームが6校も食い込んでいる。最後の最後まで勝負を捨てずに粘り、大きな喜びを得ている。1点を取り、1点を守ることの大切さを知り得たことは甲子園でも生きるだろう。



