コラム

  • 【北海道新聞】

    幼いころ、花のケイトウから毛糸を作るのだと思っていた。だから「けいとう」と呼ぶのだと。そう言ったら大人たちに笑われた。以来、この花が嫌いになった▼ケイトウと言えば、正岡子規の「鶏頭の十四五本もありぬべし」を連想する人も多いだろう。この句の評価を巡っては「鶏頭論争」と呼ばれるほど長年議論が続いたが、現代では秀句として定着している▼ただ、門外漢の筆者には「鶏頭が十四、五本もきっとあるだろう」という句の良さがよく分からなかった。そんなもやもや感を払拭(ふっしょく)してくれたのが、今年の現代俳句評論賞(現代俳句協会)を受賞した松王かをりさん(札幌市)の「未来へのまなざし」だ▼予備校で古文を教える松王さんは、「ぬ+べし」という助動詞を文法的に検証。その上で、死が目前に迫った当時の子規の状況などから「自分の死後も鶏頭はきっと咲いているに違いない」との未来への視点が、背景に隠されていると読み解いた▼余命わずかな子規は、1年前の句会で庭に咲いていたケイトウといま庭で咲くケイトウに、自分がいない庭でも変わらず咲き誇るだろうケイトウを重ね合わせた—とする。鮮やかな花の赤に込めた思いがひしひしと伝わる▼詳細はぜひ評論を読んでほしい。予備校講師らしい緻密な文法解説と説得力ある考察は、とても分かりやすい。おかげでケイトウがちょっとだけ好きになった。2017・10・19

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  • 【河北新報】

    花言葉のほとんどは花の特徴をうまくつかんで表現する。「桃」は西洋なら「あなたのとりこ」。それが日本なら「天下無敵」。えっ、テンカムテキ?香り豊かな花とは程遠いイメージのように思う▼諸説がある。一つは桃太郎伝説。鬼ケ島に鬼退治に行き、目的を見事に成就させた。もう一つは古事記の逸話で、イザナギノミコトが雷神に向かって桃の実を3個投げつけると、雷神が退散したという。桃はいずれも強さを世間に示す象徴だった▼囲碁の井山裕太さん(28)は対局中、あの手この手を考え、いつも顔がピンク色に染まる。10の360乗の打ち方があるといわれる戦いである。棋譜を振り返る際は、心の奥底に鬼の形相の修羅をしまい込むようににこやかに語る▼偉業である。2度目の全七冠制覇。王座、天元、棋聖、十段、本因坊、碁聖のタイトル戦を防衛したのに続き、昨年11月に失った名人位を奪還した。「普通、一つタイトルを失えばほころびが生じるのに、残りの6冠を難なく防衛し取り戻したのがすごい」と驚きの声が他棋士から上がる▼今後は韓国の国際棋戦で「世界一」を目指し、新たな七冠防衛ロードに挑む。「まだ自分は完成しているとは思っていない」と成長途上を強調する。その未来に桃の花はたくましく咲き誇るか。(2017.10.19)

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  • 【東奥日報】

    知っていながら、知らないふりを決めこんですましている。そんな「知らぬ顔の半兵衛」どもが<大手をふってまかり通っている>。山田風太郎がエッセー『人間万事嘘(うそ)ばっかり』(筑摩書房)で、嘘に寛容な世の中を嘆いた。矛先は<嘘っぱちの大本営発表>から政治家へと向かう。<与野党を問わず、嘘っぱちの公約のラッパを吹き>と切り捨てた。国民も悪い。嘘と知りながら、うすら笑いを浮かべて、これを聞いているからである。<吹くほうはそれをまた承知の上で吹きたて−>。衆院選には、本県1−3区から10人が立候補している。候補者の主張や経歴などをのせた選挙公報が週はじめに発送された。投票日2日前までに、県内すべての世帯にとどく。街頭演説を聴く機会がなくて、判断材料がたりないと感じている有権者もおられよう。公報で政策をじっくりと見極めたい。選挙プランナーの三浦博史さんは、著書『あなたも今日から選挙の達人』(李白社)で、<有権者の投票行動を左右する>公報を、おおいに活用すべき−と勧める。ほかの候補とひと目で違いがわかるような、インパクトの強いものをつくるよう助言した。とどいた公報の出来はどうか。政治家の公約について、風太郎の警告はつづく。<その結果の惨害はげんにいかんなく国民が受けつつある>。うすら笑いを浮かべている場合ではない。

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  • 【デーリー東北】

    天鐘(10月19日)古代ギリシャの都市国家の一つスパルタ。軍事優先の中で〝軍国の母〟がいた。戦闘が終わって、息子が死んだと聞いた母親たちは、戦場に行って息子の傷を調べたという▼アイリアノスが著した『ギリシア奇談集』(松平千秋、中務哲郎訳・岩波文庫)では、向こう傷が多い場合には遺体を運ぶ足取りも誇らしげに、祖先代々の墓に葬った▼逆に後ろに傷が多い場合は、母親は恥じて悲しみ、できるだけ人目に付かないように、自宅の墓地に運んだとか。勇敢に戦ったかが問われた時代だったのである。体面を除けば、息子の死を悲しんだに違いない▼先の太平洋戦争でも、軍国主義を強いられ、多くの母親が軍国の母として、息子たちを戦地に送ったことだろう。戦争の一側面がスパルタと20世紀を奇妙に結び付ける▼時代の推移で破壊力・殺傷力の違いがあるが、武器は戦いに欠かせない。最近の武器事情を見れば、米国が輸出で世界のトップという統計があるほど輸出大国だ。年内にも輸出を拡大する政策を発表するという▼武器の供給量が多くなれば、紛争や武力衝突はその深刻度を増すだろう。輸出拡大で雇用を生み、貿易赤字の削減も図るらしい。「米国第一」主義にはあきれる。もう軍国の母を生む状況があってはならない。新たな政策は、戦死者を思って泣く肉親だけでなく、戦火におびえる人々の絶望も考慮しているのだろうか。

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  • 【秋田魁新報】

    10月に入り、首都圏に出向いて消費者に商品をアピールする県内事業者の姿が目立つ。多くは県産食材や料理など本県の食をPRする「秋田フェア」の類い。出始めの新米のおいしさも手伝って、いずれもなかなか盛況だ▼銀行からの誘いや自治体の声掛けなど、フェア参加のきっかけは違っても、それぞれ物販や試飲・試食を通して首都圏の消費者の反応を探っている。そして、狙いはほかにもある▼農家を伴って出店する自治体の担当者は「特に野菜はよく売れるが、秋田からの輸送費を差し引けば利益は出ない。あくまでPR」と話す。フェアで地域の名を売り、次からは都内のスーパーなどで地域産の商品を購入してもらおうとの考えだ▼秋田の地酒を輸出している業者は、料理を提供する県内業者と同じブースに出店。数種類の地酒をコップで販売し、「首都圏での反応を見て、国内での販路拡大も検討する」と言う。売れ行きの鈍い銘柄の値札を安く書き換え、近くの客に薦めていた▼共にフェアを「見本市」と捉え、そこでの利益は狙わない。ただ、出店に費用をかけた分、手ぶらでは帰らないとの意気込みが伝わってきた▼佐竹敬久知事は県産シイタケのトップセールスで上京し、きょう19日は横浜市のスーパーでの「秋田フェア」に臨む。20日は東京・大田市場で市場関係者に品質や産地の供給力を売り込む予定。PRだけでなく、県産食材の需要を高めるアイデアを貪欲に持ち帰ることを期待したい。

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  • 【山形新聞】

    ▼東北芸術工科大のアトリエ棟で先週、総合美術コースの演習をのぞいてきた。実業家やクリエーター、職人やプロデューサーと多士済々の十数人を招き、その一人一人を学生数人ずつが囲んで語り合い、人生経験に学ぶ。▼▽アートと社会の接点を学んでいる学生たちだが、演習の狙いは「大人との対話を通して社会性を学ぶ」点にもあるそうだ。佐原香織教授は「今は学校と家庭でしか大人と触れ合わないまま入学してくる学生も多くて」と打ち明ける。最近の学生に対する危機感が根底にある。▼▽昨年度の体力・運動能力調査で興味深い結果が出た。幼児期に外でよく遊んだ小学生ほど、運動習慣が身に付き体力テストの点数が高かったという。わが幼少期を顧みてもその通りと思うが、気になるのは現代の外遊び事情だ。物騒な世とあってか外で遊ぶ子が減っている。▼▽かつての公園には毎日がき大将がいて、暗くなるまで遊び回る子どもたちを地域の大人が見守ったものだ。外遊びが健全な体をつくり、経験豊かな先達との対話が社会性を育む—。演習でゲストに生き生きと話し掛ける芸工大生を見ながら、そんな当たり前のことを思った。

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  • 【岩手日報】

    2017.10.19お花と権太は彼の熱心な支持者。9月末のある日、「幸せにしてください」と願を懸けた。それをかなえるには、どうしても10月に全国の代表が集まる審議の場に行かなければならない。彼は決意を固めた▼9月末の解散で始まった衆院選みたいなストーリーだが、実はかつての人気アニメ「まんが日本昔ばなし」で放送された「神さまの縁結び」。全話をまとめたデータベースのサイトによると、岩手の昔話だという▼若い二人に縁結びを頼まれた村の神さまは、はるばる出雲までやってきた。多くの神たちの前で気後れしていたが、審議の最後に叫ぶ。「お花と権太を夫婦にしてくだされ!」。神さまは二人の負託に見事応えた▼神無月には全国のやおよろずの神々が出雲の国に集まって人間の縁結びの相談をする、という言い伝えをもとにしたお話。最後は「めでたしめでたし」で終わるが、現実には解決がなかなか難しい問題が横たわる▼お花が裕福な大百姓の一人娘なのに対して、権太は村一番の貧乏百姓。お花の両親から猛反対されることは目に見えていた。貧富の差、後継者対策。今ならば、神さまの代わりに実現してくれるのが政治だろうか▼期待に応えるには、全国の代表が集まる国会に行かなければ。出雲に出かけて不在だから神頼みはできない。有権者への訴えに力がこもる。

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  • 【福島民報】

    江差の復興大使(10月19日)「温かいものに包まれた気持ちになった」。福島民報社が委嘱する「ふくしま復興大使」の17、18歳の3人が振り返る。民謡の「江差追分」で知られる北海道江差町を訪れた。滞在中、復興へ歩む福島の「今」を語り伝える機会に恵まれた。集まった約20人を前に、身近に感じた課題を取り上げた。「安全な福島のお米を食べてください」「避難先でいじめに遭っている子どもがいます」「心のケアが必要です」。時折つかえ、顔を紅潮させながらも語り続けた。「私たちは微力かもしれません。けれども無力ではないと思いたい」。3人が語り終えた時、北海道南西沖地震でつらい体験をしたという1人の男性が発言した。「見えない敵と戦うには勇気がいります。あなたたちの覚悟と決意を次の世代にしっかりと伝えてください。思いはきっと伝わります」。賛意を示すように町民がうなずいた。遠く離れた地に住む人々が自分たちの思いを受け止め、励ましてくれたことが何よりうれしかった。福島よりもずっと寒いのに居心地が良かった理由が分かった気がした。帰り際、1人が「またこの町に来たい」とつぶやいた。2人の仲間も同じだったろう。

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  • 【福島民友新聞】

    「歌は、限界を超える時に力をくれたり、落ち込んだ時に救ってくれる」。シンガー・ソングライターの谷村新司さんは「選抜高校野球大会80年史」に寄せている▼谷村さんは、1993年の第65回大会に合わせて、作詞家の阿久悠さんとともに、春のセンバツの大会歌「今ありて」を作った。2人は球児たちが憧れの甲子園球場で悔いのないプレーができるよう願いを込めたという▼「全国の雄を選んで開催する」。センバツの始まりは1924年4月1日。名古屋市の山本球場で、文字通り全国から選抜された8校が球音を響かせた。甲子園球場に移したのは翌年の第2回大会からだった▼センバツが来春、90回の記念大会を迎える。その舞台に、聖光学院が上がることが確実になった。秋の東北大会を初めて制し、5年ぶりの出場を引き寄せた。聖光学院で史上最強と言われる打線と、エース格が現れた投手陣。ナイン一人一人が努力を実らせて、東北王者の称号を手に入れた▼大会歌の一節に「今ありて/未来も扉を開く/今ありて/時代も連なり始める」とある。ナインは厳しい冬の間に力と技を磨いて聖地に立つ。本県高校野球にとって、きっと未来の扉を開いてくれるはずだ。

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  • 【下野新聞】

    東名高速道路で6月、ワゴン車の夫婦2人が亡くなった追突事故には、無法なあおり運転の怖さを思い知らされた。その後も愛知県で、車線変更を巡り路上でけんかになったドライバーが車にはねられるなど、事故や事件が相次いでいる▼東名の事故は、パーキングエリアで注意された25歳の男が、ワゴン車の前をふさいで停車させたことが事故につながった。男は事故前にも3件の妨害行為をしていた。こういう人間にはハンドルを握ってほしくない▼JAFのアンケートによると、ドライバーの半数があおられた経験があると回答している。県警が今年1月から9月までに、前の車との車間距離不保持で摘発したのは24件。既に昨年の2倍以上である▼東北自動車道では6月、クラクションを鳴らされたことに腹を立てた男が20キロにわたってその車を追い回し、無理やり前に割り込み事故を起こしている。一歩間違えば東名と同じ重大事故になった▼「運転するということは人々をある種の異常な心と体の状態に追いやるのではないか」(『危険なドライバー』宇留野藤雄著(うるのふじお))。常軌を逸したあおり運転をみればなるほどと思う▼運転をしていれば、他の車にいらつくことは誰でもある。トラブルを避ける備えは怒りを抑える平常心。それと全方位記録できるドライブレコーダーだろう。

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  • 【茨城新聞】

    管理主義教育の実態を克明に描いた鎌田慧さんのルポルタージュ作品「教育工場の子どもたち」を読んだのは大学生のころだ。徹底して画一化を図る「教育」に背筋が寒くなる思いがした▼福井県の町立中学校で3月、男子生徒が自殺した。町教委は、担任らから繰り返し叱責(しっせき)されたのが原因と結論付ける報告書を公表した。悲惨すぎる出来事だ▼一方的に教員を責め立てるつもりはないが、暴力的な言葉が子どもを追い詰め、命を奪った事実はあまりに重い。校長や他の教員は度を越した「指導」に気付いていたはずだ。何かが起きなければ対応しない組織の病理を感じる▼「ブラック」と頭に付く言葉が増え続ける。「ブラック研修」もその一つ。新入社員に対し怒声を浴びせ続けるらしい。精神を痛めつ、判断力を奪った先には、善悪を考えさせぬ「ロボット化」が待つのか▼25年ほど前のドラマに、金融機関の営業マンが上司から執拗(しつよう)に罵倒される場面が何度も出てきた。今でいう「ブラック企業」の現実かもしれない▼社会からおおらかさが失われつつある。救いはあるか。大手予備校が発行する小冊子の言葉に目が留まった。「『いま』の社会、おかしくない?その気づきが、未来を変える」(崎)

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  • 【上毛新聞】

    ▼少ない手間と時間でメイン料理を作れるようにと、正田醤油(館林市)が開発した特製調味料「冷凍ストック名人」は、育児に忙しいお母さんたちの声をくみ上げることで生まれた▼まとめ買いしたひき肉を調味料に入れて冷凍し、解凍せずにフライパンで調理できる手軽さが特徴だ。食品メーカーなど約40社が参加した昨年夏の展示会で味の良さや便利さが注目され、人気投票で2位に入った▼同社研究所の女性研究員6人でつくる「なでしこプロジェクト」が1年かけて開発した。育児中の女性に話を聞くと、勤務後のわずかな時間で買い物を済ませ、自宅で待つ子どもたちに少しでも早く夕食の準備をすることに苦心していることが分かった▼チームリーダーの柏木知子さんは「一分一秒を惜しまないと生活が回っていかないという切実さが浮かび上がった」と振り返る▼研究所設立90周年記念式典が14日に同社で行われた。アレルギー成分の少ないしょうゆや、液漏れしにくいボトルの開発など、各分野の研究者が消費者目線第一のテーマを紹介した▼なでしこプロジェクトも引き続き、働く女性の手助けができるラインアップを開発していく予定だ。柏木さんは「働くお母さんの困ったを解決したい。笑顔のお母さんが増えたらいいな」と意欲を語る。群馬発のアイデア商品に心が弾む。

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  • 【信濃毎日新聞】

    地中海に浮かぶ人口40万人の島国マルタ。昨年4月、数千人の国民が首相官邸に詰めかけた。「パナマ文書」の報道によってムスカット首相の側近2人の脱税疑惑が発覚。参加者は「出て行け」と横断幕を掲げ、同氏の退陣を要求した◆南ドイツ新聞の記者が著書に書いている。「パナマ文書」はタックスヘイブン(租税回避地)で法人設立を請け負う法律事務所の内部資料だ。匿名の人物から提供を受け、国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)を通し各国の記者が合同取材した◆マルタで報道に参加したのが女性記者のダフネ・カルアナガリチアさんだった。政治腐敗を告発する調査報道に定評があり最近は首相夫妻の不正資金疑惑を追及していた。16日午後、車で自宅を出発した直後に爆弾が爆発。数十メートル離れた畑まで吹き飛ばされて53歳の命を絶たれた◆パナマ文書は1150万通、2・6テラバイトの情報量だ。80カ国の約400人の記者が手分けして分析、取材に当たった。「安全」も理由だった。「政治家や犯罪者が妨害しようと1人や2人を武器で黙らせても意味はない」とは中心になった記者の言葉だ◆カルアナガリチアさんの死はさざ波のように不安を広げるだろう。真実に向けられた刃にスクラムを固めたい。パナマ文書報道は課税逃れの闇を暴いた。国境を超える監視の連携も促した。「タックスヘイブンの終わりの始まり」(南ドイツ新聞記者)だととすれば彼女への弔いにもなる。(10月19日)

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  • 【新潟日報】

    新潟シティマラソンで人生初めてのフルマラソンに挑戦した。3年前、糖尿病と診断されたのを機に運動療法としてランニングを始め、その楽しさに目覚めた。制限時間が7時間に延長されたので決意した▼デンカビッグスワンスタジアムをスタートし、萬代橋や古町などまちなかの車道を駆けるのは胸躍る経験となった。難関だったのは15キロ付近に待ち構える新潟みなとトンネルの往復だ。トンネル内は蒸し暑く、坂を往復すると、あっという間に体力を奪われた▼その後は歩いたり、走ったりの繰り返し。制限時間ぎりぎりの関門通過が続いた。あきらめかけたとき、奮い立たせてくれたのが沿道からの声援だ。給水所では市民ボランティアが献身的にサポートをしてくれた▼余裕がなく全ての声援に笑顔で応えることはできなかった。それでも心の中では頭を下げ続けた。特に30キロ付近でチョコレートを渡してくれた女性に感謝している。1粒食べると力が湧き、再び走りだすことができた▼制限時間が延長された今回のフルマラソンの完走率は昨年より11・9ポイント高い94%となった。当方が新潟市陸上競技場に到着したのは制限時間の5分前。終始、声援に背中を押されてのゴールだった▼ランニングシーズンはこれからが本番。21、22日には第70回県縦断駅伝競走大会が開かれる。妙高市と新潟市を結んで2日間にわたるスタイルは今回で最後となる。節目の大会だ。マラソンの声援に恩返しするつもりで沿道から熱い声援を送りたい。

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  • 【中日新聞】

    十歳の時、その少年は二十年後の自分をこう描いていたという。大好きな英サッカーチームの「選手になっていて、ゴールを決める」▼だが、この少年モハメド・エムワジが、三十歳になることはなかった。二十七歳の時に彼は、過激派組織「イスラム国」の本拠地ラッカで死んだ。黒い覆面姿で人質らを残酷に処刑する男「ジハーディ・ジョン」として米英軍のミサイル攻撃の的になったのだ▼サッカー好きの内気な少年がなぜ、悪名高きテロリストになったのか。英国の記者バーカイク氏の労作『ジハーディ・ジョンの生涯』が浮かび上がらせるのは、英政府などの「テロ対策」が若者を先鋭化しやすくしているという実態だ▼戦禍や貧困から逃れるため、中東などから欧州に渡った難民や移民の子らが、ただ怪しいというだけで明確な根拠もないまま当局の厳しい監視下に置かれ、就職や結婚さえ、ままならなくなる。異物のように社会から排除された若者が出口をあがき求めた末に極端な行動に走る…そんな構図である▼軍事作戦で「イスラム国の首都」ラッカは陥落した。しかし、なぜあれほどの若者がラッカに集まったのか、という問いが消えたわけではない▼『ジハーディ・ジョンの生涯』は、こんな不気味な言葉で結ばれている。<モハメド・エムワジは殺されても、ジハーディ・ジョンの替えはいくらでもいる>

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  • 【伊勢新聞】

    ▼南伊勢町へ合併前の昭和60年ごろの旧南島町、竹内組夫町長は難所の野見坂峠を抜く新野見坂トンネル計画に町振興の起爆剤と喜ぶより「若者の流出が進むのではないか」と言って、一部町民のひんしゅくを買った▼芦浜原発計画に反対する町の運動体代表から町長に就いたが在職中、反対の意思表示は控えめだった。推進に転身したかとまごう発言もあったが、原発抜きの振興策に悩んだ末ではなかったか。南伊勢町と紀北町の町長選が、ともに無投票で現職が3選を決めた▼両町とも、人口減に悩む。道路整備が若者の流出を招くという竹内町長の懸念が当たったかどうかは分からない。が、紀勢自動車道の整備で、紀北町の国道42号沿いの観光スポットの不振が伝えられる。かつて道路整備予算の拡充で「野呂さん(昭彦前知事)に足を向けて寝られない」と語った河上敢二熊野市長だが、やはり人口減少と通過交通対策に直面する中での市長選に、何を思うか▼市町村長は歴代、国や県の要望の筆頭に道路整備をあげるのが定番だった。目に見える実績として誇れるからと言われ、知事就任当時は消極的だった北川正恭氏も、市町村長との対話を終えたあと「県の場合、道路整備が求められていることがよく分かった。山を掘り進むことに痛みを感じるが、やむを得ない」▼市町長が取り組んできた最優先の施策なのに、地域振興とのマッチングは二の次だった。ずれはますます広がっている。南伊勢、紀北両町長とも3選して人口減対策を課題にあげる。初めての無投票が、課題の困難さを物語っている気がする。

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  • 【静岡新聞】

    2017年10月19日【大自在】(2017/10/1908:27)▼本県と中国浙江省との友好提携35年を振り返るとき、特筆されるのが、この人との関わりだろう。今や中国共産党トップの習近平総書記(64)。国家主席でもあり人口13億、米国に次ぐ国内総生産(GDP)を誇る大国の最高指導者として君臨する▼49歳で党中央委員となり、浙江省長代理から省党書記に昇格、当時の石川嘉延知事らと交流を重ねた。5年後、友好提携25年の節目に来県が予定されていたが、突然キャンセル。実は党の重要人事を前に対象者へ「禁足令」が出ていたという▼案の定、習氏は上海市の党書記に栄転し、その年の秋、政治局常務委員に大抜擢[だいばってき]。総書記に就く前の国家副主席時代には訪中した川勝平太知事、石川前知事らと会談し、友好関係深化を確認し合った。総書記就任時には川勝知事が祝福メッセージも送っている▼ただ、本県とのゆかりを記事で追えたのはここまで。上り詰めた習氏にとって大事なのは「中華民族の偉大な復興」のかじ取りであり、実現を期すための権力基盤固め。地域レベルの交流に構う暇がなかったのは当然だったかもしれない▼きのう、北京で第19回共産党大会が開幕した。総書記として2期目を迎える習氏は軍の改革、反腐敗闘争など成果を誇示。さらなる権威強化のため、自らが提唱する新時代の社会主義思想の党規約明記を目指す▼9年前、石川前知事は面会した習氏の印象について「大人[たいじん]の風格を備えていた」と本紙に語っていた。しかし活動報告で自画自賛を連ねる姿からは、“紅[あか]い皇帝”という言葉しか浮かばなかった。

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  • 【北國新聞】

    きょうのコラム『時鐘』2017/10/1901:07山(やま)に雪(ゆき)が来(き)た。立(たて)山(やま)で平年(へいねん)より9日遅(おそ)い初(はつ)冠雪(かんせつ)、と記事(きじ)にあった。昨年(さくねん)より16日早(はや)い、ともある。冬(ふゆ)に向(む)かう歩(あゆ)みが速(はや)いのか逆(ぎゃく)なのか、近(ちか)ごろはさっぱり分(わ)からぬ早晩(そうばん)、白山(はくさん)も富士山(ふじさん)も雪化(ゆきげ)粧(しょう)する。冬の装(よそお)いが似(に)合(あ)うのは、ふるさとの霊(れい)峰(ほう)だけではない。白(しろ)く輝(かがや)く頂(いただ)きを仰(あお)ぎ見(み)るすがすがしさは格別(かくべつ)。そんな季節(きせつ)がくる変(か)わった名山(めいざん)の観賞法(かんしょうほう)を、箱根近(はこねちか)くに住(す)む画家(がか)から教(おそ)わった。富士はめったに描(えが)かない。「あれは姿(すがた)が整(ととの)い過(す)ぎている」。描くのは、山(やま)の半(なか)ばを厚(あつ)い雲(くも)が覆(おお)った時(とき)。美(うつく)しい山容(さんよう)が隠(かく)れると、余情(よじょう)が生(う)まれるといい、長(なが)く伸(の)びる裾(すそ)野(の)と雲とを描く。これ見(み)よがしの露(あら)わな姿でなく、雲に隠れた山の風情(ふぜい)を好(この)んだ山に雪が来ても、気(き)まぐれな秋(あき)の空(そら)は、往々(おうおう)にして頂きを隠す。雲が無(ぶ)粋(すい)に見(み)え、腹立(はらだ)たしくもなる。が、ものは考(かんが)えよう。厚い雲に隔(へだ)てられていても、美しい霊峰の姿を、土地(とち)に暮(く)らす者(もの)なら難(なん)なく思(おも)い描くことができる。雲に隠れた山の姿を悔(くや)しがるのは、行(ゆ)きずりの旅(たび)の人(ひと)である雲があってもなくてもいい。頂きが白く輝くと、霊峰の恵(めぐ)みは、より深(ふか)まるように思えてくる。

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  • 【福井新聞】

    【越山若水】最後の言葉はこうだったという。「詐欺師は至る所にいる。絶望的な事態だ」。その30分後だった。言葉の主の運転する車が爆発したのは。忌まわしい事件である▼亡くなったのは、地中海の島国マルタでニュースサイトを運営していた女性記者のダフネ・カルアナガリチアさん(53)。政治家の醜聞に厳しい人だったようだ▼腐敗しているとみれば、相手を「詐欺師」と書いて容赦がなかった。そういう記者の常で、すねに傷持つ政治家らには疎まれた。脅迫を受けていたとの情報もある▼きのうの本紙に載った事件をおさらいしたのは、彼女が「パナマ文書」報道の一員だったからだ。タックスヘイブン(租税回避地)の実態を暴いたあの国際的なスクープである▼パナマの法律事務所から流出した1150万通の文書を元に、世界中から約400人の調査報道記者が協力した。日本からも、共同通信の澤康臣さんら複数社の記者が参加した▼極秘に続けられた分析取材の様子は澤さんの著書「グローバル・ジャーナリズム」(岩波新書)に詳しい。そして、各国の記者が常に命の危険にさらされている実情も▼大変な仕事だと業界自慢をしているのではない。世界の現実を、カルアナガリチアさんの事件で痛いほど実感したまでである。それにしても爆殺とは。見せしめにした邪悪さが許せない。ごまめの歯ぎしりだが。

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  • 【京都新聞】

    そろそろ出盛りなのに、いまだ口にしていない。今年は、においすらかいだことがない。「秋の味覚の王様」と呼ばれる国内産マツタケのことだ。値段が張るのは承知で土瓶蒸しを食してみたい▼若いころ、京都府の丹波地方に勤務した。「丹波マツタケ」の主な産地だ。地元の農協に聞くと、まずまず出ているという。収穫期は残り1カ月だが、今後の気温の推移に左右される▼バブル前のことだ。マツタケ山は入札だった。大手業者が高値で落札し、小遣い稼ぎの老人には手が出ないと聞いた。「昔は麻袋に詰めて、足で蹴り飛ばしていたのに」と恨み節が続いた▼ならば、と人工栽培の試みが始まった。京丹波町の京都府森林技術センター(旧・林業試験場)が生態解明から手をつけ、半世紀余りの研究でマツタケの発生の仕組みまでは分かった▼里山は戦後に環境を激変させた。雑木や落ち葉が増え、マツタケの繁殖に欠かせない日当たりや風通しが足りない。プロパンガスが普及し、たきぎ採りに人々が山に入らないのが原因だ▼韓国で先日、「人工栽培に世界で初めて成功」の報道があったが、実験の評価は、やぶの中だ。一方で、大学生の味覚ランキングの1位はサンマが輝いたそうだ。漁の不振が背景にあるのだろう。希少であるほど食欲は増す。

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  • 【神戸新聞】

    怖い映画を挙げるなら、「激突!」は外せない。スティーブン・スピルバーグ監督が1971年につくった話題作である。映画監督の森田芳光さんも忘れられない1本に推していた◆高速道路で追い越された大型トレーラーが、追い越した乗用車をしつこく追い回し始める。薄汚れた車体に不気味な殺意を漂わせて。最後まで緊張感の途切れない作品だ◆高速道路で進路をふさがれたワゴン車が停車中に事故に遭い、夫婦が亡くなった。無理やり止めたのは直前に駐車を巡って注意された容疑者の男である。あの映画ではないが、理不尽でなんともやりきれない◆あおり運転の摘発が昨年1年間で約7600件と昨日の紙面にあった。が、実態はこんなものではない。路上での不快な記憶を数えれば、急接近や執拗(しつよう)なクラクションにドキッとしたことが4、5回、いやもっと◆今回の事案は別として、ハンドルを握ると人格まで変わりがちだ。穏やかな人が急に荒々しくなって、助手席でハラハラしたこともある。車は態度まで大きくさせる。操りながら、その実、車に操られている◆「激突!」が怖いのは、追い回す運転者の顔が最後まで見えないことだ。もしかすると運転席にいるのは、普段の私たちではない、もう一人の私たち?2017・10・19

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  • 【奈良新聞】

    プロ野球のファイナルステージが昨日開幕した。セはリーグV2の広島が、3位DeNAと対戦。パは2年ぶりリーグ優勝のソフトバンクが、3位の楽天と対戦した。それにしてもセのクライマックスシリーズ(CS)第2戦(15日・DeNA対阪神)は、球史に残る雨中の、どろんこの戦いとなった。日程がつまり、予備日が1日しかなかったとはいえ、過酷なゲームは問題を残した。観客は、雨で1時間遅れの開催で夕方からの冷え込みと闘いながらの観戦を余儀なくされ、選手はぬかるみに足をとられながらの戦いだった。こんな悪条件の中で、大きなけががなかったのが不思議なくらいだ。観客の健康管理への配慮も欠けていて、4万7千人の熱心なファンが気の毒に思えた。足場が極端に悪く、選手も全力プレーができず、無念さが残る試合だったのではないか。両リーグの優勝チームが決まり、消化試合をできるだけなくすというふれこみで始まったCSだが、観客動員のことだけが先行しているように見える。来期はベストの状態で試合ができるような日程を組んでもらいたい。(恵)

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  • 【紀伊民報】

    最近、組織の危機管理について考えさせられるニュースが続いている。▼例えば、神戸製鋼所の品質検査データの改ざんや日産自動車の無資格従業員による新車の検査問題。ともに品質管理の質に関わる問題で世間の関心は高い。神戸製鋼所はアメリカ政府からも関係書類の提出を求められた。▼一方で、事故を検証する報告書が問題点を浮き彫りにした例もある。今年3月、登山講習会中に雪崩に巻き込まれて県立高校山岳部の生徒ら8人が死亡した事故では、県教委が設けた第三者の検証委員会が最終報告書を公表。講習会を実施した県高体連登山専門部の危機管理意識の欠如を事故の最大要因と指摘した。▼「伝統行事であることから生じる慣れで、安全確保の検討や責任体制の整備が不十分だった」と指摘。県教委についても「低い危機管理意識で実施された講習会を見過ごした」と、その責任に言及した。▼引率教員については「雪崩が起きる危険は認識できた。適切な状況判断に欠けていた」と指摘。講習会責任者についても「無線機や携帯電話を身につけず、事故直後に司令塔の役割を全く果たさなかった」と記した。漫然と前例を踏襲し、予測される危機に備えた対策がなかったというのである。▼トップも現場の責任者も、前任者の仕事を引き継ぐだけ。批判精神も改善の志もないままに一日が終わればよしとする。そうした昨今の風潮に対する、これは警鐘であろう。(石)

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  • 【山陽新聞】

    物心ついた時から、家はごみ屋敷だった。病気の母親は育児を放棄し、暴力を振るった。「家を出よう」と思ったのは小6の時だったという▼そんな生い立ちを穏やかな口調で語ったのは千葉市の川瀬信一さん(29)。里親家庭や児童養護施設で育ち、教師になった。今月の「里親月間」に合わせ、岡山市であったフォーラムで講演した▼親と暮らせず、「社会的養護」が必要な子どもは全国で約4万6千人に上る。児童虐待などのニュースに胸を痛めることは多いが、当事者である子どもの側の思いを聞く機会は少ない。川瀬さんは当事者の声を伝えようと活動する貴重な存在だ▼感謝していることがあるという。小6で保護された時、児童相談所の職員が尋ねてくれた。里親か施設か、どちらに行きたいか。「普通の家で暮らしたい」と思っていた川瀬さんは里親を選んだ。「自分で決めた」と思えた経験は、その後の自分を前向きにしたそうだ▼今年1月にインターネットのサイト「そだちとすだち」を開設した。施設や里親のもとで育った若者へのインタビューを紹介している。親の離婚や病気、死別。厳しい境遇に胸を締め付けられるが、気づかされるのは子どもには何の責任もないことだ▼里親に志願する人も増えつつある。当事者の声に耳を傾け、社会で子どもを育てる機運を高めたい。(2017年10月19日08時00分更新)

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  • 【中国新聞】

    毛沢東の車2017/10/19現代中国建国の父、毛沢東の専用車が6年前、マカオであった車の国際博覧会に出された。1950年代のソ連製。全体が防弾仕様なのに、なぜかバックミラーがなかった▲社会主義には前進しかない、後退などあり得ないというのが理由だったそうだ。専用車について伝える記事が現地の新聞に載っていた。それほどイデオロギーに凝り固まっていたとは笑い草だ。今運転しても後続の車が見えないから不安に違いない▲逆に、見えるが故に動揺する場合もあろう。高速道路で後続車にあおられたら…。追い抜いてくれたら一安心だが、最近は付きまとわれて事故に遭うケースが続いている▲娘2人を残して夫婦が亡くなった東名高速道路での事故はとりわけ痛ましい。追い越し車線で通せんぼされ、大型トラックに追突された。直前のパーキングエリアで注意した男に逆恨みされ、あおられ続けた揚げ句の出来事だ。どんなに怖かったか▲人工知能(AI)技術の進展で運転の自動化も夢ではなくなってきた。乗る人の「イライラ度」を読み取るバックミラーはできないだろうか。危険ラインを越えたら車が動かないようになれば、あおり運転もなくせるはずなのだが。

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  • 【日本海新聞】

    米子市のホテルで先日開かれた伯耆国「大山開山1300年祭」決起大会で、倉吉市の「高城(たかしろ)牛追掛節」が披露された。保存会の小谷政美さん(75)の尺八に合わせ、河野雄一郎さん(69)の朗々とした歌声が響き渡った。かつて大山の牛馬市でも歌われたという牛追唄だ◆精巧な張り子の親牛、子牛も登場し、会場を沸かせた。大会を飾るにふさわしい民謡。出演の依頼を保存会は歓迎したという。親牛を演じた福井聡さん(53)は「皆さんから歓声が上がった。喜んでもらうことが一番です」と話した◆歌詞に「今日こなたに納まる牛は」「伯耆の高城で(略)育てあげ」とあり、牛への愛情がこもる。大山牛馬市では売買成立時の祝いや道中に歌われたとされ、耳を澄ますと時を超えて当時の情景が思い浮かぶ◆そんな経験ができるのも、この唄が今に継承されてきたからこそ。保存会会長で倉吉市の高城公民館の隅坂義之館長(63)は「今の会員にも、祖先の時代から歌い継がれてきた郷土の貴重な文化遺産として次の世代につないでいく強い思いがある」と語る◆鳥取県で全国和牛能力共進会があった10年前、子どもたちへの普及を本格化。当時の小学生が今、成人して保存会の活動に携わる。広く大山山麓にとっても貴重な民謡だ。県西部でも披露される機会が増えればと思う。(門)

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  • 【山陰中央新報】

    走り・旬・名残和食、特に懐石料理では、食材の「走り・旬・名残」を組み合わせて「季節の移ろい」を演出するのだという。季節の移り変わりに対する感性が豊かな日本ならではの趣向なのだろう▼「走り」は初物や出始めなど季節の先取り。言うまでもなく「旬」は食べ頃の最盛期。「名残」は、そろそろ終わりを迎える頃や、一つ前の季節の食材。魚介類も野菜も、それを吟味して取りそろえ、組み合わせる▼難を言えば昨今は、養殖やハウス栽培の普及、流通技術の進歩で食材の旬が分かりにくくなった。仕入れ先にこだわることが可能な料亭と違い、家庭で手軽に季節感を味わうには、天然物、露地物の変化に目を配りたい▼ちなみに懐石料理と切り離せない茶事の暦では、10月は「名残」。前年からのお茶を使い切る時季で、火鉢のような「風炉」を使う茶会の最後とされ、11月からは畳を切った小さな囲炉裏(いろり)を思わせる「炉」の出番。お茶も新茶になるそうだ▼江戸随一といわれた料亭「八百善」の8代目主人・故栗山善四郎さんの解説を読むと「名残」の献立では、畑に残った胡瓜(きゅうり)や茄子(なす)に、小鯖(さば)や銀杏(ぎんなん)などを使うようだ。季節とはいえ松(まつ)茸(たけ)は敷居が高いが、目を引いたのは「はぜの風干し」▼三枚におろしたハゼを塩水に浸して風干ししてから軽く焼く時候の肴(さかな)なのだという。これなら挑戦できそうだ。勝手な解釈だが、「名残」を迎えると、うま味や甘味が増す食材がある。人も食材も同じ自然の賜物(たまもの)なら、心得次第で人生の「名残」も味が出る。(己)2017年10月19日

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  • 【山口新聞】

    漂泊の俳人、種田山頭火の命日に、山頭火ゆかりの山口市小郡下郷矢足の「其中庵(ごちゅうあん)」で供養の集いがあった。山頭火をしのぶ会が毎年主催しているが、今年の参列者は4人という寂しさだった▼山頭火が小郡に結庵したのは1932年9月20日。その日の日記に「其中庵主となる。この事実は大満州国承認よりも私には重大事実である」と記す。〈曼珠沙華咲いてここがわたしの寝るところ〉▼山頭火はよほど気に入ったのか庵が崩れるまで入居。放浪生活の中で最も長い6年間も定住。句集を発刊して充実した時代だった。跡地には山頭火の没後10年に合わせて句碑が建立されていたが92年、旧小郡町が其中庵を再現した▼しのぶ会による供養は句碑建立の年から始まり、其中庵が再現されたころは大勢の参列者があったことを覚えている。今は山口市になったが、ここが山頭火の拠点だったことを忘れないでほしい▼寂しかった今年の集いで話題になったのは、其中庵の前に住宅が立て込み、見晴らしを失ったこと。山頭火の時代、其中庵から旧小郡駅の駅売りの声が聞こえていたというのは過去の話。眺望まで過去の話になり、当時の風情は庭に残る柿の木だけになってしまった。(畑)

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  • 【愛媛新聞】

    帰省する娘に、山で採った桑の実をジャムにして食べさせ、春には一緒にフキノトウを探しに行く。思い描いていた豊かな自然の中での生活は、放射線への不安に壊された—▲そう話すのは、愛南町出身で福島県桑折(こおり)町に住む斉藤美知代さん。大学卒業後に福島で高校教員になった。町には縁もゆかりもなかったが、近所の人たちが子育てを助け、山菜採りの楽しさを教えてくれた。かけがえのない日常を奪われた悔しさは、ぶつける先もない▲彼女は先日、東京電力福島第1原発事故の被災者訴訟の原告として、国や東電の過失を認める福島地裁の判決を法廷で聞いた。「どこの誰にも二度とこんな思いをさせてはいけない」。立ち上がらせたのは、その一念▲東日本大震災から6年7カ月。衆院選から「復興」の訴えが薄らいでいる。「テレビを見れば選挙のニュースばかりだが、置き去りにされた者から見れば、遠い国のことのよう」。森の植物やキノコの放射線レベルを測り続け、終わらぬ被災の状況を発信する70代の男性はつぶやく▲「事故以来すべての復興相を見ているが、就任直後にあいさつに来て、それで終わり。今回なんてたった2カ月で選挙。何ができるというんでしょう」。若い飯舘(いいたて)村議の声が胸に刺さる▲衆院選ではエネルギー政策も問われている。いま一度「福島」の声を聞きたい。明日をどう描けばよいか。国任せにできない、私たちの問題として。

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  • 【徳島新聞】

    この手のランキングでは下位の常連だから、大して気にならないよ、と思いながらも横目で順位表をのぞく。上から下へ視線を走らせると、もう少しで表からはみ出すところだった。徳島県、46位である民間シンクタンク「ブランド総合研究所」が毎年実施している全国の魅力度アンケートで今年、本県は二つ順位を下げた。消費者3万人を対象にした調査を数値化したという。下げたとはいっても、下位になると点数はさほど変わらない。せいぜい誤差の範囲内だ47都道府県中、最下位は茨城。黄門さまもがっかりである。トップは9年連続で北海道、以下京都、東京と続く。四国では高知が28位、香川33位、愛媛34位。主要な評価項目では「食品想起率」で香川が上位に食い込んだ。「讃岐うどん」というわけか分かっちゃいないね一般大衆、とうそぶいてみたくもなるが、誠に残念なことに、その一人の筆者が見ても、一覧表が示す順位にさほどの違和感はないこの手のランキングに一喜一憂しても仕方がないが、目の端ぐらいではとらえておきたい。ここで暮らす私たちが、今以上にわくわくするような県になれば、おのずと順位も上がるのだろう戦後72年、営々と積み上げてきた結果が、現在の徳島である。そして、未来は私たちの手の中にある。そう考えれば責任は重大だ。

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  • 【高知新聞】

    中国の水墨画などには余白に詩や歌、文が添えられているものが少なくない。「賛」「画賛」と呼ばれ、その絵を題にしたり、絵にちなんだりする内容が多い。著名な詩人らが書いていれば、絵の評価も高まるだろう。自分の作品に他人が賛を入れることを許さなかった、こだわりの画家もいたようだ。自分で賛を書くことも多い。詩作りの心をそそられるのだろう。もっとも、自らの絵をほめたたえるような内容なら、手前みそな「自画自賛」となる。きのう開幕した中国共産党大会での習近平総書記(国家主席)の活動報告。「経済建設は重大な業績を上げた」「反腐敗闘争は揺るぎなく発展した」など、就任以来5年間の成果への自賛が中心だったようだ。一党独裁体制がもたらした成果ともいえるが、その自賛の陰でどれほど多くの血と涙が流れたことか。格差や環境汚染などに苦しむ庶民や民主活動家らが異議を申し立てても、力で封じ込められてしまう。国民を監視する網の目は、アリのはい出る隙もないくらいになりつつある。習氏は毛沢東、鄧小平両氏と肩を並べる地位を手にする可能性もあるという。権威付けのためとはいえ、「建国の父」らと同列の扱いはどうなのか。庶民の信頼に欠ける「1強体制」には危うさがつきまとう。日本でも自画自賛の風が強く吹いている。選挙の常とはいえ、度が過ぎれば1票が逃げていくこともお忘れなく。10月19日のこよみ。旧暦の8月30日に当たります。つちのとう九紫先勝。日の出は6時13分、日の入りは17時28分。月の出は5時22分、月の入りは17時25分、月齢は28.9です。潮は大潮で、満潮は高知港標準で5時34分、潮位190センチと、17時38分、潮位193センチです。干潮は11時34分、潮位53センチと、23時53分、潮位37センチです。10月20日のこよみ。旧暦の9月1日に当たります。かのえたつ八白先負。日の出は6時14分、日の入りは17時27分。月の出は6時20分、月の入りは17時59分、月齢は0.3です。潮は大潮で、満潮は高知港標準で6時11分、潮位192センチと、18時04分、潮位193センチです。干潮は12時07分、潮位59センチです。

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  • 【西日本新聞】

    「交差点を直進していたら右折車が飛び出し、ぶつかるところだった」と家族が怖がっていた。確かに危ない運転は少なくない。強引に割り込む、車間距離を詰めてあおる、車線をはみ出す、急停止、蛇行…。人や自転車が死角から出てきてひやりとすることも▼安全運転を心掛けていても不測の事態は起こる。万一に備え、運転中に車外の様子を録画するドライブレコーダーを付けたのは半年ほど前のこと。付けておいてよかったと思えるニュースがこのところ相次ぐ▼東名高速のパーキングエリアで注意された男が相手の車を追い回し、進路をふさいで追い越し車線に停車させた。それが追突事故を誘発し、夫妻が死亡した。男は以前にも進路を妨害する嫌がらせ行為を繰り返していたという▼埼玉県では、追い越されたことに腹を立てた男が相手の車を追い掛け、鉄パイプでドアミラーを壊す事件が起きた。愛知県でも、車線変更を巡って口論になった2人が路上で取っ組み合って後続車にはねられる事故が▼運転していて、かちんとくることはある。普通はそこまでだが、怒りを抑えられない人がいる。英語で「ロード・レイジ(路上の激怒)」、中国語では「路怒症」というそうだ。ハンドルを握れば人柄が変わる現象は海外でも増えているのか▼東名の事故以来、ドライブレコーダーが飛ぶように売れていると聞く。役に立つことがないよう願いたい。=2017/10/19付西日本新聞朝刊=

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  • 【宮崎日日新聞】

    ハイセイコー、オグリキャップ、ディープインパクトら競馬史に名を残すのは例外なく速く、強い馬。だがレースに負け続けて人気になった珍しい馬がいる。ハルウララだ。高知競馬でデビュー105連敗中の2004年3月22日、武豊さんが騎乗したレースには競馬ファンの耳目が集まった。馬券売り場には長蛇の列ができ、スタートに間に合わず相当数の売り漏れが出る事態になった(野元賢一著「競馬よ!夢とロマンを取り戻せ」)。ハルウララと武豊さんという異色コンビのレース結果はさておき22日に投開票される第48回衆院選に向けて共同通信社が実施した電話世論調査による終盤情勢。自民は堅調で公明と合わせて定数の3分の2、310議席前後をうかがう。鳴り物入りで登場した希望の党は、苦戦のレース展開である。50議席程度と公示前勢力を下回ることも予想される一方、民進党のリベラル派が結集した立憲民主党は公示前から3倍増の50議席近くになる勢いで、穴馬的存在から対抗馬に躍進する可能性さえある。鞍上(あんじょう)が一流ジョッキーでも馬に力がなくては勝負にならなかったとみえ、成績は11頭中10着。とはいえハルウララの単勝馬券を買ったファンが失望したわけではなかった。馬名が印刷された名刺大の紙片は馬券というより記念品だった。都知事選、都議選を圧勝した小池都知事をもってしても苦戦の野党新馬だ。投開票日に開催される菊花賞の有力馬の一頭にキセキという名前の馬がいるが、その名にあやかって“奇跡”の逆転へ望みをつなぎたい希望だろう。さて、どうなる。

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  • 【長崎新聞】

    アレを佐世保でもやろうと思うんだ−と最初に構想を聞いて「よそのマネじゃないか」と冷ややかに考えたわが身の不明を、この季節が来るたびにかみしめる。「創造は模倣から始まる」。「学ぶ」は「まねぶ」が変化した言葉だ▲佐世保の秋を彩る「YOSAKOIさせぼ祭り」があす開幕する。今年は20回目の節目。22日までの3日間、県内外から過去最多の202チーム、約7500人の踊り手が参加するそうだ▲少し前の地方版の記事では「よさこい婚」なる単語を見つけた。祭りは踊る人の生活ばかりか、人生にも深く熱くかかわる存在になったらしい。市民は"現在進行形"の「伝統」を手作りで手に入れつつある。主催者の情熱に改めて脱帽▲「踊る阿呆(あほう)に見る阿呆、同じ阿呆なら...」で知られるのは徳島の「阿波おどり」だが、来る者を拒まず、決意一つで誰もが演者の輪に飛び込める開放性の高さは「よさこい」にも共通している気がする。成功や成長の大きな要因だろう▲春に佐世保に転勤した本紙の嘉村友里恵記者は連載で「舞います」と宣言して名門チームの仲間に入れてもらった。約5カ月の猛練習を経ていよいよ晴れ舞台▲立ち位置は聞き忘れた。ひょろりと背の高いショートカットが目印だ。会場で気づいた方はぜひ温かいご声援を。(智)

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  • 【佐賀新聞】

    〈敬けいは一いっ心しんの主しゅ宰さい、万事の根本にして、万ばん世せい聖せい楽がくの基本たり〉。多久の4代邑ゆう主しゅ多久茂文は、そんな思いで教育を振興し、敬う心を養うため、江戸中期の1708年に孔子を祭る聖せい廟びょうを建てた。以来、多久の人々の心のよりどころである◆その廟も、明治維新後や太平洋戦争直後は荒廃や解体の危機と、苦難の時代があった。守ったのは地元や旧多久邑の人たち。今、境内の清掃などに心を砕き、お世話するのは「聖廟被ひ官かん」の家を継ぐ荒谷典子さん(76)や管理人の吉松幸子さん(67)だ◆6代邑主茂明の時代、足軽から侍に取り立て聖廟被官とした。それから約300年。荒谷さんは、廟を囲む〓(サンズイに半)池はんち(小川、溝)の手入れを行い、月2回、廟への酒や赤飯のお供えも欠かさない。「地元やご先祖が大切にしてきたもの。心を込めてやっている」と言う◆吉松さんは、市から廟の管理を任された公益財団法人「孔子の里」職員として、6年前から管理人を務める。境内の掃き清めや朝夕の点検などが仕事だ。「多久の宝であり学問の神様。おかげさまで合格しました、と記帳簿に書いてあるとうれしい」と笑顔で話す◆22日には伝統行事の「釈せき菜さい」が開かれる。孔子さまの教えや、聖廟を支えてきた多くの人たちの思いに触れることができる。秋の一日、いにしえの風に吹かれてみるのもいい。(章)

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  • 【南日本新聞】

    「僕には子どもの頃の記憶がほとんど残っていない」。サッカーJ3鹿児島ユナイテッドFC監督の三浦泰年(やすとし)さんの著書「三浦兄弟」は、こんな書き出しで始まる。他の思い出は記憶の隅に追いやるくらい、サッカー漬けの毎日だったようだ。Jリーガー、そして日本代表を経験し38歳で現役引退した。ファンからは「ヤスさん」の愛称で慕われる。少年サッカーの育成に力を注ぎ、「夢はプロの監督」と記したのが7年前だ。率いたJクラブは今季で四つ目になる。52歳の今、どんな夢を描いているのだろう。チームは悲願のJ2昇格圏2位を射程に入れる快進撃を続けている。昨季は優勝争いに一時絡んだが、終盤に失速して5位に終わった。J2参加資格となるクラブライセンスを得られず優勝しても昇格できない状況は、少なからず影を落としたに違いない。今季は免許を取得し、舞台は整った。21日、2位の沼津をホームの鴨池で迎え撃つ。現在、リーグ戦7試合を残し2位と勝ち点2差の5位につける。勝利し勝ち点3を取れば昇格は目前だ。敵地で4月に完敗している。今度は負けられない。ヤスさんは、弟でJ2横浜FCの知良(かずよし)選手に触れ「将来J2で対戦できたら」と語る。ヤスとカズの兄弟対決はファンの夢でもあろう。沼津との大一番を応援で後押ししたい。気持ちの入った攻撃的なプレーで応えてくれるはずだ。

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  • 【琉球新報】

    この国は本当に法治国家だろうか。昨年12月に続き今月と、県内で相次ぐ米軍機事故への国の対応を見て、つくづく思うことである。毎回、米軍は現場で規制線を敷き、日本の警察は検証できない▼日米地位協定が米軍に“特権”を与えているからだ。「半分主権国家」。日本のことをそう呼ぶのは編集者で作家の矢部宏治氏。8月に出版した「知ってはいけない隠された日本支配の構造」(講談社)で解説している▼矢部氏は、アジア太平洋戦争後、米国は軍事面で日本の占領を維持するという「真の目的」を国民に隠しながら、その体制を長く続けるために日米合同委員会を設置したと指摘する。委員会は地位協定の運用などを議題に毎月2回開かれている▼メンバーは日本側はエリート官僚だが、米側はほとんど軍人。決定事項は、国会への報告や公表の義務がなく、事実上ノーチェックで遂行される。国会や憲法より上位にある秘密会議というのだ▼「極めて異常だ」。米側唯一の官僚、スナイダー駐日公使は軍人が官僚に指示する在り方に激怒し、上司の駐日大使に報告した。だが体制は変わらない。矢部氏は対米従属の根幹は「軍事面での法的従属関係」と強調する▼基地問題で菅義偉官房長官は「日本は法治国家」と繰り返してきた。事故の検証すらできない日本はむしろ、法的従属を“放置”した国家ではないか。

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  • 【沖縄タイムス】

    「住宅を貸す時や売る時には軍用機の騒音の状況やデメリットを借り手や買い手に説明しなければなりません」−。十年ほど前に米ネバダ州の空軍基地を訪ねた際、関係者の説明に驚いた▼米国では基地と住宅地が遠く離れている場合が多く、軍用機の騒音はほとんど問題にならない。だが、わずかな騒音でも資産価値や健康への影響を考慮し事前に説明を尽くすのがルールだという▼沖縄と同じようにオスプレイが配備されたハワイでは、基地の離着陸の経路は学校のある地域を避け海上を飛ぶ。基地司令官を含む軍側と地元自治会や学校、兵士に家を貸すビジネスグループの代表らが毎月、意見交換する仕組みがある▼自治会側が、どの飛行経路であれば地元住民への影響が最も少ないかを軍に要望。実際に経路が変更され、逸脱したパイロットが更迭されたこともあったという▼一方、沖縄では米軍機が民間地上空で騒音をまき散らし、墜落や機体が大破炎上する重大事故が頻発。これまで知事や地元自治体、議会からの再発防止を求める声はほとんど無視されてきた▼防衛大臣に説明すらない中、高江で炎上したCH53の同型ヘリが飛行を再開した。米本国では自治会の声が飛行経路にも影響を与えるのと比べると、日本が主権国家というのは幻想ではないのか、とさえ思う。(知念清張)

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