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「1強」で影薄らぐ 分裂、合流繰り返し

 衆院選を前に、自民党でも民主党でもない勢力を目指したみんなの党の解党などで「第三極」の影が薄くなっている。自民党が民主党から政権を奪った前回衆院選では、無党派層の受け皿として関心を集めたが、その後の2年間は自民党「1強」を前にキャスチングボートを握れないまま、分裂や合流を繰り返した。本格的な野党再編の道筋は依然見えない。生き残りを懸けた苦しい戦いを強いられている。

 「個人財産をすり減らし、借金までした私にとって本当に残念だ」。 渡辺喜美みんなの党前代表は26日、地元・栃木県那須塩原市の後援会事務所で記者会見し、28日付の解党を前に無念の思いをあらわにした。

 2009年8月に結党したみんなの党。「自民には不満がいっぱいだが、民主党には不安がいっぱい」とのキャッチフレーズで挑戦し10年参院選では、無党派層の支持を集めて「第三極の旗手」(同氏周辺)へと躍り出た。だが12年衆院選以降、路線対立などにより四分五裂した。

 渡辺氏とたもとを分かった維新の党の江田憲司共同代表は26日の講演で「民主党には考えが一緒の人がいる。連携して自民党に対抗できる勢力をつくりたい」と強調。民主党との「大同団結」を通じて巨大与党に立ち向かう意欲を示した。

  維新の所属議員の多くは、みんなの党や日本維新の会の出身。現在第2野党となる維新の党が最大野党の民主党に接近し「第三極結集の機運は名実共に遠のいた」(維新幹部)。

 第3野党の次世代の党は、与党志向を強めることに活路を見いだす。維新と同じ路線を歩めば、埋没は避けられない。平沼赳夫党首は 26日午後の会見で、安倍晋三首相が掲げる経済政策「アベノミクス」に関し「60点ぐらい付けられる」と持ち上げた。しかし、自民、公明両党の連立政権の枠外にある以上、今回の衆院選は「独自路線をひた走るしかない」(同党筋)のが実情だ。

 生活の党は、民主党との協力に懸けたが、合流には失敗し、2人が民主党に移籍した。剛腕で鳴らした小沢一郎代表は24日の会見で「民主党の事情があり、野党で統一戦線をつくるまでいかなくて残念だった」と語るしかなかった。



2014/11/28 17:05 【共同通信】

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