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「これがほしい!子育て政策」(6)無料の保育園で孤立防止を 親のストレス、子に向かう

インタビューに答える「児童虐待防止全国ネットワーク」高祖常子理事 インタビューに答える「児童虐待防止全国ネットワーク」高祖常子理事

 ■「児童虐待防止全国ネットワーク」高祖常子理事■

  「専業主婦の方が、働く母親よりストレスが大きい」というデータがある。出産までは働いていた人がほとんど。もちろん子育てに専念したいと退職した人もいるが、「母親が育てるべきだ」という社会の目と、保育園に入れなくて仕方なく仕事を辞めた人が多い。

 現代の子育ては孤立化している。狭い密室で、乳幼児と一日中過ごしている母親のストレスは子どもに向かう。

 小学校に入るまで、自治体が把握できない子どももいるのが現状だ。子どもを育む保育園の機能を充実させ、もっと多くの親とつながってほしい。1歳になったら、親の働き方にかかわらず誰でも保育園に無料で入れて、週に数回でも短時間でも通えるといい。

 そして、妊娠中の両親学級の充実もお願いしたい。父親の参加を必須とし、たたかなくても子育てできることを出産前に教えてほしい。児童相談所が子どもの虐待について対応した件数は年間約6万件に上る。被害を受けた子どものサポートも大事だが、虐待が起こらないような親教育がまず必要だ。

 安倍晋三首相が掲げている「女性活躍」を実現するために必要なのは育休の長期化でなく、子育てしながら働ける環境づくり。父親も母親も、仕事か子育てかの二者択一でなく、どちらもバランスよくできることが「女性が輝く」社会につながる。親が生き生きと過ごせれば、親のストレスが子どもに向かわなくなり、虐待に陥らない。そんな施策を進めてほしい。

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 こうそ・ときこ 60年生まれ。東京都出身。育児情報誌「miku」編集長。
 

2013/06/17 11:00 【共同通信】

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