てくてく47都道府県
2012年02月07日
豪快かつ繊細なスター クロマグロが育つ葛西

大洋を回遊するマグロを水槽で飼育、展示することに成功した葛西臨海水族園は、東京・葛西が誇る行楽スポット。隣町の東京ディズニーランド(TDL、千葉)とは違う持ち味で、親子連れを引きつけている。
JR京葉線で東京駅から約15分。葛西臨海公園駅前に集まる園児たちのお目当ては、公園内の水族園。300匹を超すマグロが泳ぐ大水槽だ。中でも、野生なら体長3メートルに育つクロマグロ(=写真)は堂々たるスター。1989年の開館時に世界初の長期飼育がスタートし「トロになる魚の豪快な群泳を見てほしい」と担当の木船崇司さん。
生息数の急減が問題化する中、99年と2008、09年に産卵も確認。繁殖に期待が高まったが、その後事件は起きた。停電で水槽の照明が落ち、パニックになったクロマグロが次々に壁に激突、成熟期の雌雄の大半を失った。「予想外の繊細さ。あの大きさとパワーで暴走したら人は無力です」と木船さん。停電に備え、平穏に配慮した再養育が続く。「3年以内に産卵を実現させ、海に返せる10センチの幼魚に育てたい」

暗い館内を出ると、日本最大の観覧車(高さ117メートル=写真)が青空にくっきり。隣の葛西海浜公園で東京湾の眺望を満喫した。2頭の恐竜に見えるのは新名所の東京ゲートブリッジ。羽田空港を旅客機が発着し、左の旧江戸川越しにTDLも。潮風が心地いい。
物流の大動脈、環状7号線の“終点”があるのは駅の近く。東京の外周を巡る旅の終わりに感慨がわく。約2キロ北の東京メトロ葛西駅は地下鉄博物館を併設。日本初の地下鉄車両、運転シミュレーターなどがそろい、親も子も孫も笑顔だった。

水族園のレストランでは「まぐろカツカレー」「まぐろカツ丼」が人気。ともに800円(材料に同園のマグロは使用していない)。
▽葛西臨海水族園は東京都江戸川区臨海町6の2の3、電話03(3869)5152
▽地下鉄博物館は東京都江戸川区東葛西6の3の1、電話03(3878)5011

















