

イラスト:工藤美和子
(37)野球帽タイプがおすすめ
若いころはフサフサとした頭髪に自信があった。帽子なんかなくたってなんとかなると思っていた。似合わないし、帽子はあまり好きではなかった。ところが、ある時、山から帰ってくると、なんだが頭がヒリヒリとするではないか。どうしたのかしら。何と、日照りに頭の皮膚が日焼けしていた。自信は吹っ飛んだ。以来、帽子は必携だ。
いくら頑張っても毛は白くなり薄くなり、細くなる。滅び行く草原は中高年の運命である。若いときには頭を守ってくれたみどりの黒髪は遠い過去の話になった。頭を保護するために帽子をかぶろう。下を見て歩いていると、上の木の枝や岩に気付かず頭をぶつけることがよくある。そんなとき、帽子のあるなしは相当に違う。それに直射日光を頭に受けていいわけはない。長い時間歩けば、熱中症のもとである。
どんな帽子がいいか。愛用しているのは、ツバの広い野球帽タイプだ。布地は厚い。ぶつけてもけがしないようにである。スキー場で手に入れたので、耳当てが折り返しになっている。これが案外、便利である。急に風が吹いてきたり、雨が横殴りにやってきても、耳当てがあるとかなりのすごさでも耐えられる。だが、夏はいけない。暑すぎる。地の薄い野球帽にしている。
好きずきだが、ツバは広い方がいいと思う。強い日差しを避けられる。中高年のお肌は紫外線ですぐにシミになる。悪天候の場合でも、ツバが直接雨や風が顔を直撃するのを防いでくれる。ただし、風に飛ばされやすいので、襟に結ぶストッパーのストリングを忘れないようにしたい。(米倉久邦、2003年12月記)
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