

イラスト:工藤美和子
(34)中間着を選ぶなら
アノラックや雨具と、シャツの間に着るのが中間着だ。「ちょっと一休み」のときに体を冷やさないし、行動中でも条件によっては、そのまま着ている。これも山では、なくてはならないもののひとつだ。
かつては、純毛のセーターやジャンパーだったが、それに取って代わったのが新素材のフリースである。フリースは極細のポリエステル繊維をパイル地に編み上げている。だから空気をいっぱい繊維の中に含むことができる。軽くて暖かいのが売りだ。手入れも手間いらずで、虫食いの心配もないし、洗濯機で丸洗いできる。
便利至極と思うが、フリースも完全無欠とはいかない。かさばるのだ。冬用の厚地のものともなると、ザックの中で相当のスペースを占める。それに比較的風に弱い。通してしまう。
さらに軽くて暖かいのが、ダウンである。同じ重さだったら、ダウンの保温力にかなうものはない。表地がナイロン製だと防風力もなかなかである。ダウンのインナージャケットはギュッと縮めて収納すると手のひらサイズになる。スペースを気にせずにザックに放り込めるのがいい。弱点はぬれに弱いこと。雨にはもちろん駄目だし、汗を吸収して発散してくれるという機能はフリースに劣るだろう。
さて、どちらにするか。行動中はフリースに軍配が上がる。汗をかいても中がびっしょりということはないし、伸び縮みもするから動きやすい。しかし、寒さと風の中でじっとしているにはダウンにかなわない。ダウンを着たまま寝袋に入れば、暖かさは保証付きだ。
両方のいいところをとったという化繊綿の製品も出てきている。季節や山に合わせて選ぶしかないが、フリースから始めてダウンへが無難かもしれない。(米倉久邦、)
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