

イラスト:工藤美和子
(33)欠かせない雨具
どんな山行であれ、雨具は欠かせないお供である。では、どんなものがいいのか。
ポンチョというのは、もともと中南米の先住民族たちが着ていた衣服で、布の真ん中に穴をあけて頭を出すといえば、分かりやすいか。転じて、荷物ごとスッポリとかぶる雨具をいう。簡便だが、風にあおられやすい。レインコート方式も同じだ。高原歩きの雨にはいいが、標高の高い山や尾根歩きでは、ないよりまし程度になってしまう恐れがある。
やはり上下別々のセパレートになったものが安定しており、お薦めだ。防寒、防風用に上着だけを着ることもできる。前開きがいい。昔は頭からかぶるのが普通だった。ファスナーがよくトラブルを起こしたからだろう。焦ると余計に閉まらなくなる。いまは性能がいいし、面ファスナーもついている。適当に前を開けて温度調節ができる。
必ずフード付きを買おう。フードがないと、襟のまわりから雨が首筋を伝って入ってきて不快極まりない。激しい風雨のときには、フードの有無が決定的になる。ポケットもないと困る。手袋や汗ふきを入れておく。
オーバーパンツはすそからひざまでがファスナーで開くタイプをお薦めする。普通のパンツと同じだと、履くときに大変。登山靴は大きいからそのままでは入らない。靴を脱がなくてはならない。ついつい面倒になって、「しばらくの我慢だ。このまま行っちゃえ」となる。なんのための雨具か分からなくなる。パンツも靴も雨にグズグズになってあとで後悔することになる。乾かす手間は何倍もかかるのだが、そこまで考えない。
経験からいうと、ゴアテックスのしっかりできたセパレートが一番である。(米倉久邦、2003年11月記)
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