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(28)使い勝手のいいザックを
イラスト:工藤美和子

(28)使い勝手のいいザックを

 いまどきのザックは使い勝手がいいようにいろいろな工夫がしてある。「あれもいいし、これも便利そう」と目移りするが、何でもかんでもあればいいというものでもない。
 
 ザックのふたは物入れ兼用がいい。一休みのときに出し入れが簡単。チョコレートやあめを、気軽にポイと口に放り込める。いちいちザックの本体を開けてでは、つい面倒になってやめてしまうが、疲れ防止には大事なことだ。

 同じ理屈で、ザックの外にポケットがあるのが便利だ。水筒やペットボトルを突っ込んでおくと、水を飲むのに楽だ。小まめに水分を補給するのが、疲れないこつである。メッシュの物入れ付きや取り外しができるポケット付きも出ている。ストックやピッケルをザックに付けられるかどうかも、チェックする。ときには、両手が自由に使える必要がある。

 わたしのザックはふたの上にゴムひもがある。セーターを挟んだり、雪渓を歩いた後に汚れたアイゼンをくくり付けたりといいこともあるが、樹林の中を歩くと枝に引っ掛かって突然後ろに引っ張られて危ない。

 この際、ザックのレインカバーも買っておこう。雨には必携だ。いい天気と甘く見てカバーを持っていかず、急な雨にザックの中がびしょぬれになったことがある。日帰りだからよかったが、着替えをぬらしてはアルピニスト失格だ。

 もちろん、サイズは合わせなくてはならない。こんなものは大は小を兼ねるだろうと見くびってはいけない。山の雨は風が付き物。だぶだぶのすき間から雨が侵入してくる。豪雨だとカバーの底に水がたまってしまうことがある。底部に水抜き穴があるといい。(ジャーナリスト米倉久邦、2003年10月)


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