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新そばとソバの花が年に2回楽しめる 大分県豊後高田市

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写真左が国内でもっとも流通している北海道産「キタワセソバ」。右が早生品種「春のいぶき」の新そば


 うっすら緑色で香り高く、さわやか―夏らしいフレッシュな印象がするそば(写真右)。これは大分県豊後高田市が力を入れる春まきソバの“新そば”だ。同市は仏教の町、昭和の町として年間100万人が観光に訪れるが、食でも楽しんでもらおうと、そば作りに取り組んでいる。特に春にまいて、梅雨前に収穫、夏の観光シーズンに新そばを提供できる「春まきそば」に力を入れる。


▽早生品種

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*12月が跳ね上がっているのは年越しそば需要

 豊後高田市が現在栽培する春まきそばの品種は、2008年に誕生した「春のいぶき」。九州沖縄農業研究センターが開発した。九州では3月中旬~4 月上旬に播種して5月下旬~6 月上旬に収穫できる早生品種だ。

 通常新そばの季節は秋。そばは夏にもっとも需要が高まるにもかかわらず、最盛期の夏は去年の古いそばを食べていることになる。

 「夏に新そばが食べられるようにしたい」と思った同センターは春まきソバの品種開発に取り組んだ。

 改良点はおもに2点。

「日が短くなると実がなる」
  →「日が長くなっていくなかでも実がなる」

「雨に当たると発芽する」
  →「雨に当たっても発芽しにくい」

試験場で4年間選抜を繰り返し、新品種「春のいぶき」が生まれた。


bungo_sobanohana.JPG▽そばでOnly Oneに

 春と秋の2回ソバを栽培している大分県豊後高田市。年に2回ソバの花が咲き、年に2回新そばが食べられる。

 そば文化がほとんどない九州で、なぜ“そば”なのか。

 豊後高田市の永松博文市長によると「日本で一番早くソバの花が咲く町」とテレビの特集で呼ばれたことがきっかけだった。


 「だったら誰もやらない春と秋の2回、ソバを育ててみよう。そうしたらOnly Oneになれる」

と思ったという。現在、豊後高田市の作付面積は春まきソバでは日本一。栽培面積は400ha。12万坪、東京ドームにして100個分に相当する。

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▽栽培から出店まで

 栽培からそば打ち職人の養成、出店まで一貫して豊後高田市は市を上げてソバ作りに関わってきた。実務の中核は農林振興課・西原幹雄さんが担った。

  「地元の人はそばを食べる習慣がないので、観光客の消費がほとんど。豊後高田市はもともと奈良市に次ぐ仏教の町で、神仏習合の六郷満山(ろくごうまんざん)が有名。さらに『昭和の町(2001年設立)』が評判になり、昨年は年間40万人が訪れています」

 そば打ち職人もいなかった。市はただ単に職人を養成するのではなく、ブランド力を付けるため著名そば打ち名人に候補生およそ100人を弟子入りさせた。

 由布市由布院町の「古式手打ちそば 泉」菊池三郎さんと広島県「達磨 雪花山房」高橋邦弘さんだ。菊池さんには十割そばを、高橋さんからは二八そばを習った。

 東京・銀座にある大分県のフラッグショップ「坐来 大分」で17日開かれた新そば試食会では、2006年に由布院「泉」に派遣された3人のひとりで「手打ち蕎麦 蕗の薹」を出店、国宝の富貴寺大堂(おおどう)を有する富貴寺副住職でもある河野順祐(こうの・じゅんゆう)さんがそばを打った。

 新そばのさわやかで凛々しい味わいを二八そばで表現。そば打ち歴7年目とは思えない腕前で会場ではおかわりする人が続出した。


そばの歴史 豊後高田市

2003 品種「キタワセソバ」の作付け開始、おもに秋まき

2004 台風で被害。3回播種

2006 由布院「」に職人候補3人を2年間の修業に出す
   ~07 (うち2人が
そば処 響蕗の薹を出店)

2007 そば打ち職人養成講座・十割そばを開始、計60人
   ~09 (講師・由布院「泉」菊池三郎さん

2008 新品種「春のいぶき」の作付け開始。春まきソバ栽培が本格化

2010 そば打ち職人養成講座・二八そばを開始、計40人
   ~11 (講師・広島県豊平「達磨 雪花山房
」高橋邦弘さん)

*2012年7月までに12軒が市の手打ちそば認定店に

(47行政ジャーナル・畠山由美)

2012/07/17 23:47 【47行政ジャーナル】


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