47NEWS >  地域ニュース >  コラムトップ >  47コラム一覧
2017年()03月29日(水曜日)
47コラム
1 2 3 4 5
地方の声や主張 - 地方紙のコラム一覧ページ
 東京と地方では、いまや視点が異なります。北海道から沖縄まで、ベテラン記者のコラムを読み比べてみませんか。

日めくり

 モスクワなどロシアの主要都市で26日、反プーチン政権デモが行われ、モスクワでは8000人以上が参加、下院選挙不正疑惑への抗議から始まった2011~12年の大規模デモ以来最大の反政府行動となった。今回のデモは、野党指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏(40)がサイトで前大統領のメドベージェフ首相の収賄を告発したことをきっかけに始まり、モスクワではナワリヌイ氏ら少なくとも500人以上が治安当局に拘束された。米国や欧米のメディアはデモを大々的に報じたが今後、政権への打撃となる可能性は低いとみられている。

 その第1の理由が、ナワリヌイ氏の告発自体が刑事的に立件するに足る根拠を欠いているという点だ(たとえそうした根拠があったとしても、ロシア司法当局が実際に首相を訴追するかどうかは大いに疑問だが)。ナワリヌイ氏は弁護士であるとともに著名なブロガーで、最近では汚職告発団体「反汚職基金」を立ち上げ、政府高官の汚職を調査。3月2日にメドベージェフ首相が不正に得たとする不動産などを告発する動画をネットで公開、大きな反響を得た。アクセス数は1300万に達したという。
 
 ドローンを使用してモスクワ郊外の豪邸などを空撮。モスクワのほか、サンクトペテルブルク、ソチの豪邸や高級ヨット、イタリアのワイン用の広大なブドウ畑といった莫大な財産を賄賂として受け取ったとして、その価値は700億ルーブル(約1350億円)に上ると主張した。

 しかし、ナワリヌイ氏が挙げた不動産はいずれも、首相が所有していない。例えば、同氏が指摘したモスクワ郊外の豪邸と庭園はロシア有数の財閥オーナー、ウスマノフ氏が福祉目的の基金に寄贈したとされているが、この基金の名簿に首相の名前はなく、首相は基金の招待を受け、この豪邸に滞在したにすぎない。ナワリヌイ氏は「首相が実質的に所有している」としているが、これでは説得力に乏しいと言わざるを得ず、この点は、同様にロシアの腐敗を追及している非政府組織(NGO)「トランスペアレンシー・インターナショナル・ロシア」の代表も認めている。

 「首相としての倫理上の問題」「利益相反行為」の点から、追及できる可能性はあるものの、刑事事件としての立件はほぼ不可能で、反政権運動を盛り上げるだけの「大義」を欠いている。そもそも、ネットニュースや一部新聞を除き、クレムリンの統制下にあるロシアの放送メディアが告発やデモについて完全に沈黙を貫いている点も、野党側の大きなハンディとなっている。

 もう一つの理由は、国内で盛り上げるナショナリズムを背景としたプーチン大統領の高い支持率だ。2011年、プーチン氏率いる与党、統一ロシアの下院選不正疑惑から大規模な反政権デモが行われ、12年の大統領職再登板後も支持率は60%台と伸び悩んだ。しかし、ウクライナでの親ロシア政権の崩壊と、その後のロシアによるウクライナ領クリミアの併合で支持率は一気に80%台に駆け上り、15年10月には89・9%と過去最高を記録。その後も勢いを維持している。併合に反対する野党運動家は完全に国民の支持を失い、下院で唯一併合決議に反対票を投じたポノマリョフ議員は横領の罪で訴追され、ウクライナへの亡命を余儀なくされた。

 メドベージェフ氏については、ロシア大統領府幹部だった際から、妻であるスベトラーナさんとともにその外遊や生活の瀟洒さが指摘され、汚職の噂が堪えなかったが、現在の政権の支持率を考えれば本格的な政変に結びつくとは思えない。ナワリヌイ氏自身も来年3月の大統領選に出馬の意向を見せているが、今年2月、横領罪で執行猶予付き懲役5年の有罪判決を言い渡された。上級審に控訴しているが、重い刑事事件の被告は公職に立候補できないとするロシアの法律により、立候補すらできないとの見方が強い。 (47NEWS編集部 太田清)

一覧へ>>

「卓上四季」

【北海道新聞】

 

 昨秋亡くなった登山家の田部井淳子さんは、生前こう話していた。「雪崩の恐ろしさに比べたら、闘病は何でもない」。3度大きな雪崩に遭遇した。中でも女性で初めてエベレスト登頂に成功した1975年の山行は特別だった▼「就寝中に氷の塊が落ちてきて、テントごと流された。大津波のよう。息が苦しくなり、目の前が・・・[続きを読む]

「河北春秋」

【河北新報】

 

 内戦の続くシリアは古くからせっけんの産地として知られる。14世紀の探検家イブン・バットゥータが「そこではれんが状のせっけんが作られていて、カイロやダマスカスに運ばれる」と書いている。オリーブの栽培が盛んで、その油が原料となるのだ▼表面は土色だが断面はきれいな緑色。日本でも手に入る。せっけんは油・・・[続きを読む]

「天地人」

【東奥日報】

 

 棟方志功には、女性崇拝の心情をそのまま具象化したような、一連の作品群がある。<母を追慕する心情から生まれていたのかもしれない>。長部日出雄さんが『棟方志功の原風景』(津軽書房)に書いている。『弁財天妃の柵』もそのひとつである。弁財天はインド神話で河川の女神と聞いた。日本では奈良時代に、国家仏教・・・[続きを読む]


「天鐘」

【デーリー東北】

 

 天鐘(3月29日)新郷村の長崎地区は戦後間もなく誕生した開拓集落。1947年に小学校が開設された。当初は近くの学校の冬期分教場。後に分校と名称を変え、さらに長崎小として独立した。ピーク時には児童数が70人を超えたという▼今から25年前、閉校式などの取材で何度か訪ねた。児童数は9人にまで減ってい・・・[続きを読む]

「北斗星」

【秋田魁新報】

 

 田園地帯を流れる排水路で子供の遺体発見—と聞けば、いまから11年前の2006年10月に大仙市大曲で発生した男児殺害事件をつい連想してしまう▼大仙市に住む4歳の男児が自宅近くの排水路で死んでいるのが見つかった。3週間後、男児の母親と、母親と交際中の男が逮捕される。2人は駐車場に止めた車の中で男児・・・[続きを読む]

「談話室」

【山形新聞】

 

 ▼▽森繁久弥さんは徳島県の海辺の町で1946年の昭和南海地震に遭った。旅館離れの3階で就寝中。はだしで外に出ると「津浪(つなみ)が来たぞ!」の声。腰が抜けて立ち上がれない。誰かが引っ張り上げてくれ、命拾いした。▼▽津波の惨状も目にした。第3波まで押し寄せて家々をのみ込み「まるでブルドーザーでならしたよ・・・[続きを読む]


「風土計」

【岩手日報】

 

 2017.3.29何げなく「靖国で会おう」と言った自分の言葉にハッとした。先週末に上京の折、帰路の新幹線までの時間合わせに在京の娘夫婦の顔を見ようと電話するうちに、思わず知らず口を突いて出た▼全国でいち早く境内のソメイヨシノが開花したと報じられた直後でもあり、靖国神社は物見遊山の老若男女でにぎ・・・[続きを読む]

「あぶくま抄」

【福島民報】

 

 サムライ(3月29日)冬の会津の魅力が満載の観光PR動画が好評だ。県が福島、栃木、茨城、東京を結ぶ「ダイヤモンドルート」を外国人旅行客に売り込もうと制作した。先月末からインターネット動画サイト「ユーチューブ」で配信している。1カ月間の再生回数は1100万回を超えた。外国人の映像クリエーターらが・・・[続きを読む]

「編集日記」

【福島民友新聞】

 

 災害時の情報提供や収集にインターネットの会員制交流サイト(SNS)を使う市町村が全国で半数以上にまで広がった。政府のIT総合戦略本部が先日、市町村などの災害対応に向けて作ったSNSの活用ガイドブックで報告した▼誰でも発信できるSNSの情報にはデマや誤報の心配がつきまとう。ガイドブックは、市町村・・・[続きを読む]


「雷鳴抄」

【下野新聞】

 

 8人死亡という県内でも例のない雪崩事故だった。10代半ばで亡くなった高校生の顔写真を見ると、事故は防げなかったのかという悔しい思いが改めてこみ上げてくる▼スポーツ庁は「高校生は原則として、冬山登山は行わないようご指導願います」との通知を毎年、各都道府県などに送付している。技術や体力の面から安全確保・・・[続きを読む]

「いばらき春秋」

【茨城新聞】

 

 「スマホを持つことは、繁華街の入り口に立つことと同じ」▼メディアリテラシー(情報媒体の活用能力)教育に詳しい千葉大教授の藤川大祐さんは著書「12歳からのスマホのマナー入門」(大空教育新書刊)の中でこう表現する▼スマートフォンの利用には、都会の繁華街に潜む誘惑や犯罪に巻き込まれる危険などを理解しながら1人・・・[続きを読む]

「三山春秋」

【上毛新聞】

 

 ▼「忘れない」という言葉を多く耳にした3月だった。11日は東日本大震災から6年。3メートル11センチののり巻きを作る太田市であったイベントの主催者は「物流ストップや計画停電を思い出してください」と訴えた▼きょう29日は歴代政権が憲法9条の下で禁じてきた集団的自衛権の行使を解禁する安全保障関連法の施行か・・・[続きを読む]


「忙人寸語」

【千葉日報】

 

 父親は言う。「いいか、象を見たら絶対に近づくな。向かってきたら全力で逃げろ」。男の子が真剣な表情でうなずく▼ドキュメンタリー映画「世界の果ての通学路」(2012年、フランス)には、険しい通学路を登校する世界の子どもが登場する。冒頭は、ケニアで片道15キロのサバンナを2時間かけて通学する11歳と・・・[続きを読む]

「斜面」

【信濃毎日新聞】

 

 誰もが欲しくなった覚えがあろう。昔話の「ききみみ頭巾」は動物の鳴き声を同時通訳してくれる。これをかぶった正直者が小鳥のおしゃべりから長者の娘の病気を知り、見事に治してめでたしめでたし—。動物と話せるのは大昔から人類の夢に違いない◆20世紀を迎えて当時の新聞が100年の進歩を予言した中にもあった・・・[続きを読む]

「日報抄」

【新潟日報】

 

 熟語の阿鼻叫喚(あびきょうかん)は、遭いたくない惨状である。これを「安倍驚管(あべきょうかん)」といじると首相が土管から飛び出したリオ五輪の驚きがよみがえる。いまなら驚「嘆」と一字変えさせてもらってもよさそうだ▼世相を取り込む創作四字熟語は住友生命保険が募り秀作を発表する。「韓朴政乱(かんぱく・・・[続きを読む]


「中日春秋」

【中日新聞】

 

 三年前、広島県廿日市市に住む萩本トミ子さん(92)は、一枚のブラウスを、こう言って手放した。「姉さん、姉さん、また会いに来るね」▼萩本さんの姉・下久保喜久代さんが二十三歳で逝ったのは、一九四五年八月十五日の午前十時ごろ。終戦を告げる玉音放送を聞くこともなく、息絶えた。九日前に爆心地から七百メー・・・[続きを読む]

「大観小観」

【伊勢新聞】

 

 2017年3月29日(水)▼津地検は、入札情報の漏えいを指摘されて中断していた同庁舎諸設備運転監視等業務の入札公告を再開した。調査の結果「そのような事実は認められなかった」。なーんだ、先の知事公舎改修工事の談合情報で、調査した県の「談合の事実は確認できなかった」と変わりないじゃないか、と肩すかしを食らった・・・[続きを読む]

「大自在」

【静岡新聞】

 

 2017年3月29日【大自在】(2017/3/2907:40)▼雪山の怖さを教えるための訓練が皮肉にも取り返しのつかない惨事となった。栃木県那須町のスキー場で登山講習中の高校生が雪崩に巻き込まれ、生徒7人、顧問1人が死亡した。犠牲者家族や同級生の悲嘆を思い、「白い悪魔」ともいわれる雪崩の猛威に改めて慄然[りつぜん・・・[続きを読む]


「時鐘」

【北國新聞】

 

 きょうのコラム『時鐘』2017/03/2900:47朝(あさ)のコラムに、湿(しめ)っぽい話(はなし)は向(む)くまい。何(なん)度(ど)も迷(まよ)ったが、やむを得(え)ない。栃木(とちぎ)で高校(こうこう)生(せい)グループが雪崩(なだれ)に遭(あ)い、命(いのち)を散(ち)らした「逆縁(ぎゃくえん)」という・・・[続きを読む]

「越山若水」

【福井新聞】

 

 【越山若水】直径約4・5メートルの円い土俵を生かした新横綱の稀勢の里だった。相撲などとても無理だと思えた手負いの体で本割と優勝決定戦の2番続けて大関照ノ富士を破った▼何度思い返しても劇的な逆転優勝は、並外れた精神力のたまものだ。と同時に鍛え上げられた肉体、それも日々の稽古で築いた筋肉のなせる業・・・[続きを読む]

「凡語」

【京都新聞】

 

 世界の幸福度ランキングで日本は155カ国中51位だそうだ。国連の今年の報告書によれば1位はノルウェーで北欧や西欧の常連国が続く。14位に米国、22位ブラジル、32位タイ、56位韓国、79位中国▼これをどう受け止めるかは人それぞれである。そもそも何を幸福と感じるかは国や個人によって違う。経済成長・・・[続きを読む]


「正平調」

【神戸新聞】

 

 女優の田中絹代は、老人を演じるにあたって差し歯4本を抜いた−など逸話が多い。視力が衰えてきたとき、病床で考えたという。「目が見えずとも、やれる役はあるか」◆銀幕のスターが胸に秘めていた壮絶な役者魂を、土俵上のその人に重ねている。痛みをこらえながら、思案したのだろう。片腕を使わずとも相撲はとれる・・・[続きを読む]

「国原譜」

【奈良新聞】

 

 春休みに入り、いつにも増して子供たちの姿を目にする。多くは宿題に縛られない休暇を楽しんでいることだろう。そんな中、千葉で小学3年生女児の殺人、死体遺棄事件が起こった。終業式当日に事件に巻き込まれたようだが、遺体発見時の状況も含め痛ましさにやり切れない思いが募る。事件を身近に感じるのは、やはり県内・・・[続きを読む]

「水鉄砲」

【紀伊民報】

 

 昔は妊娠、出産の図式は単純だった。父母がいて子どもが生まれる。子宝に恵まれないと養子をとる、という構図だったが、科学の発達がこれを大きく変えた。▼きっかけは約40年前の英国。正常妊娠が不可能な妻の卵子を採取、夫の精子と試験管内で受精させ、子宮に戻して正常出産させた。▼当時、ロンドン駐在だった私は「・・・[続きを読む]


「滴一滴」

【山陽新聞】

 

 「聞く力」の著書で知られるインタビューの名手も、特に印象深い取材相手だったようだ。岡山市内で先日講演した阿川佐和子さんが、映画監督の張(チャン)芸謀(イーモウ)さんのことを語っていた▼中国の巨匠で、北京五輪の開会式も演出した。ベルリン国際映画祭などの賞を受け、国外の評価も高い。高倉健さん主演の・・・[続きを読む]

「天風録」

【中国新聞】

 

 スプーン1杯のおかず2017/3/29ゆらり、ゆらり。その感覚が楽しいのか、子どもは木馬が好きだ。だが眺める親は別の思いに駆られる。<揺れながら前へ進まず子育てはおまえがくれた木馬の時間>。俵万智さんの歌には、子育ての迷いやもどかしさもにじむ▲本紙くらし面で12年以上続く月1回の連載「すくすくサロン」には・・・[続きを読む]

「海潮音」

【日本海新聞】

 

 仕事柄、役所の定期人事異動が発表されると「春の訪れ」を感じる。とりわけ、よく知った名前を退職欄に見つけると「光陰矢のごとし」だと実感する。「オン、オフ」を使い分けながらの取材に応じていただいたことも思い出される。「おつかれさまでした」と改めて感謝申し上げたい◆4月になれば新年度がスタートする。・・・[続きを読む]


「明窓」

【山陰中央新報】

 

 スリーボール、ツーストライク。野球のフルカウントは攻守双方が崖っぷちに立つ。次の1球で四球か三振か、凡打か好打か、結果が大概出る。白と出るか黒と出るか。スリリングな局面に見る者の心も高鳴る▼NHKのBS番組「球辞苑」によると、プロ野球で昨季、フルカウントは1試合平均9・9回あった。出塁率は4割・・・[続きを読む]

「四季風」

【山口新聞】

 

 つがいの絆が強いブンチョウの雄と雌は、初対面の際に求愛のダンスを一緒に踊るとカップルになる可能性が高くなる。そんな研究成果を北大の相馬雅代准教授らが米科学誌に発表。ブンチョウは求愛のさえずりで知られるが、ダンスの役割は解明されていなかった▼研究では、複数のブンチョウを使い、鳥かごに雄雌1羽ずつ・・・[続きを読む]

「地軸」

【愛媛新聞】

 

 夏鳥の代表選手であるツバメの松山への飛来を、気象台が先週確認した。一方でツグミなどの冬鳥が見られる地域も、まだあるようだ。ひとときの「共演」を楽しみたい▲かつて小欄で、鳥たちを当時の民主党に重ねた。党内対立が絶えない様子を、異なる季節が同居するようだと。旧維新の党との合流で民進党が誕生して1年・・・[続きを読む]


「鳴潮」

【徳島新聞】

 

 都への帰途、阿波にも立ち寄った歌人紀貫之は任地で娘を亡くしている。「男もすなる−」と女性を装ってつづった「土佐日記」には、随所に子への思いが顔を出す<あるものと忘れつつなほなき人をいづらと問ふぞ悲しかりける>。子を失ってしまったことを忘れ、「どこにいるのかな」と、つい尋ねてしまう。もういない、・・・[続きを読む]

「小社会」

【高知新聞】

 

 「春」という言葉の語感は、何となく優しい。しかし3月の天気は実際には荒れやすい。「春嵐」「春疾風(はやて)」などという季語があるのがその証拠。この現象は日本だけではないようだ。チェコの国民的作家カレル・チャペックが書いた「園芸家12カ月」の3月の章には、「春が攻めよせてくるのを冬が抗戦している・・・[続きを読む]

「春秋」

【西日本新聞】

 

 白と青の鮮やかな船体は無残な姿になっていた。2014年4月に韓国南西部で沈没した旅客船セウォル号。深さ約44メートルの海底から引き揚げられた▼この事故で295人が亡くなり、9人が行方不明となった。修学旅行の高校生がたくさん乗っていた。一生の思い出になる楽しい旅は暗転した。船内に閉じ込められ、押・・・[続きを読む]


「くろしお」

【宮崎日日新聞】

 

 (ジョバンニは)鞄(かばん)を持って表へ飛びだしました。それから元気よく口笛を吹きながらパン屋へ寄ってパンの塊を一つと角砂糖を一袋買いますと一目散に走りだしました-。宮沢賢治を代表する童話「銀河鉄道の夜」から最初の方のくだり。この童話は大正末期から晩年の昭和6(1931)年ごろまで書き継がれた。・・・[続きを読む]

「水や空」

【長崎新聞】

 

 キーワードは「触ったときに、ときめくか」。ときめきを感じるものだけを残し、残りは感謝しながら捨てる。世界的ベストセラーになった近藤麻理恵さんの「人生がときめく片づけの魔法」▲学年の替わり目、人生の節目の春だ。ステーションに出されたごみが普段より多めに見えるのは「こんまりメソッド」があちこちで発・・・[続きを読む]

「有明抄」

【佐賀新聞】

 

 旧国鉄佐賀線廃止30年2017年03月29日05時00分記憶の中にはっきりと刻まれた風景がある。旧国鉄佐賀線。30年前の3月28日に廃止された。佐賀(佐賀市)−瀬高(福岡県みやま市)間の24・1キロを結び、その時々の世相を車窓に映して人や物を運んだ。全線開通から約半世紀の歴史だった◆当時、サヨナラ記念列車に乗・・・[続きを読む]


「南風録」

【南日本新聞】

 

 「明治維新で有名な鹿児島の偉人は」「西郷隆盛」「それから」「…」「大で始まる人」「おー、大隈重信」。最近あった鹿児島市の会社の臨時社員面接での一こまだ。同じ「大」でも大久保利通が地元の若者の口から出ない。面接官は残念がるものの、珍しいやり取りではないらしい。西郷びいきの土地柄によるのか、維新か・・・[続きを読む]

「金口木舌」

【琉球新報】

 

 「承認撤回必ず」が本紙1面の大見出しを飾った。でも「ちばらなやーさい。なまからどぅやいびんどー」に胸を打たれた人もいよう。新基地阻止集会に出席した翁長雄志知事のあいさつだ▼「頑張ろう。これからだ」という共通語よりも、うちなーんちゅの心に響く。最近、しまくとぅばを織り交ぜてあいさつをする人が多い・・・[続きを読む]

「大弦小弦」

【沖縄タイムス】

 

 那覇市内のアパート。玄関を開けた瞬間、鼻の奥を刺激する異臭に目まいを覚えた。ごみが散乱する湿っぽい部屋は、生活する場所とは程遠い。以前、独り暮らしの高齢者宅を取材した時のことだ▼男性は要介護度は低いが、病気がちで親族などはいなかった。体調が悪いと救急搬送を繰り返す中、地域の粘り強い見守り支援で・・・[続きを読む]