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2017年()10月20日(金曜日)
47コラム
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地方の声や主張 - 地方紙のコラム一覧ページ
 東京と地方では、いまや視点が異なります。北海道から沖縄まで、ベテラン記者のコラムを読み比べてみませんか。

日めくり

 ロシアの女性テレビ司会者で、プーチン政権批判を続けてきたクセーニヤ・サプチャクさん(35)が18日、テレビ番組で、来年3月の大統領選への出馬を表明した。クセーニヤさんと言えば、サンクトペテルブルク市長時代にプーチン大統領を第1副市長に起用し政界進出のきっかけをつくった故アナトリー・サプチャク氏の愛娘で、著名な父を持ちながら若いころは数々のトークショーやバラエティー番組に出演、ロシアのパリス・ヒルトンとも称されるなど、そのセレブぶりを発揮してきた。

 ロシアでは著名な人物だけにそれなりの話題を集めるだろうが、はっきり言ってプーチン氏の再選が確実視される大統領選での当選の可能性はゼロ。むしろ、選挙を茶番としないための「当て馬」として、クレムリンが出馬を促していたとの報道すらあり、結果的にプーチン氏の選挙戦略を利するだけに終わりそうだ。

 ▽男性遍歴

 クセーニヤさんは改革派として初のサンクトペテルブルク市長となったサプチャク氏と、社会活動家のナルソワさんの間に生まれ、外交官などのエリート養成校であるモスクワ国際関係大学を卒業し将来が約束されていたが、なぜか芸能界に転向。リアリティーショーに出演し「やらせ」を指摘されたり、数多くの男性遍歴を語ったりするなど「尻軽」との評判がつきまとい、法律家出身でエリツィン元大統領らと共に旧ソ連体制と戦い、大学でプーチン氏を教えていたこともあるサプチャク氏を信奉する人々を嘆かせた経歴を持つ。

 2011~12年には、下院選不正疑惑をきっかけに始まった大規模な反政府集会に参加。プーチン氏を激怒させ、圧倒的な影響力を持つ政府系テレビから出入り禁止を食らい、以後、野党系のメディアにしか出演できなくなったとされる。12年には同せい相手の野党指導者をかくまっていた疑いでモスクワの自宅を捜索され、100万ユーロ(約1億3000万円)以上の現金を押収されるなど、「庶民の味方」とはほど遠い姿も浮き彫りになった。

 ▽スパーリングパートナー

 今年9月1日付主要紙ベドモスチによると、ロシア大統領府は結果が決まっている大統領選への関心を高め、茶番劇だとの批判を招かないように、「プーチン氏のスパーリングパートナーとして」世間で名の知れた女性の立候補を促すことを計画。その一人としてクセーニヤさんの名前が挙がった。当時、クセーニヤさんは「今の政治は退屈な、くそ。面白くないしおぞましい」と、出馬の噂を完全に否定。プーチン政権批判を続け大統領選出馬を目指したが今年2月に横領罪などで有罪判決を受け、中央選管から被選挙権がないと認定された著名な野党活動家のナワリヌイ氏も「おぞましいクレムリンのゲームに乗せられないよう」、出馬しないよう呼び掛けていた。

 それが、急に出馬の意向に傾いた理由は不明だが、反体制の雑誌「ニュー・タイムズ」ウエブ版は、クセーニヤさんの出馬をいち早く伝えた上で、「当て馬として出馬することの見返りに、政府系テレビへの出演再開、さらには国営通信社グループ『今日のロシア』の経営への参画を打診された」と報じた。

 ▽蟻塚

 反政権のニュースサイト「メドゥーザ」などによると、セレブとしての「軽い」イメージが選挙戦に悪い影響を及ぼさないかとの質問にクセーニヤさんは「私は(幾層にも生地が重なったロシアで有名なケーキ)『蟻塚』みたいなもの。(良いこと、悪いこと)いくつもの層からなっているが、これが私」と強調。一方で、政治綱領や公約などは発表しておらず、出馬の理由について「プーチン氏や共産党のジュガーノフ候補などすべての政治勢力に反対する」と述べるのみ。過去にも「権利のための闘いは面白いかもしれない」として、若年層を対象とした政治運動組織「全てが自由」を立ち上げると発表しながら、何の行動も起こさなかった。世論調査の「反感を持つ人物」指数でも常に高得点をマーク。「選挙への参加は彼女にとり、政治ショーにすぎない」(友人)との声もある。実際に出馬のための手続きを取るかどうかも疑わしい。

 ロシアでは9月10日、統一地方選が行われ、直接投票の知事・首長選が行われた15地域全てで、政権与党「統一ロシア」の候補が勝利するなど、政権側への支持は揺るぎそうもない。出馬したとしても、富裕層、中間層が多く比較的リベラルなモスクワなど大都市では一定の票を獲得する可能性はあるものの、近く大統領選への出馬を正式に表明するとみられるプーチン氏の相手となる玉ではない。 (47NEWS編集部 太田清)

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「卓上四季」

【北海道新聞】

 

 栄枯盛衰は世の習い。勝負事に世代交代はつきものだ。大相撲ならば、大関貴ノ花が当時関脇の千代の富士に敗れ、引退を決意したのが印象深い。その千代の富士は横綱となった後、貴ノ花の次男で当時平幕の貴花田(後の横綱貴乃花)に敗れたことが引退のきっかけになった。不思議な巡り合わせである▼15歳の藤井聡太さ・・・[続きを読む]

「河北春秋」

【河北新報】

 

 SOSが何度も発せられていた。「宿題未提出の理由を言い訳だと聞いてくれない」「僕だけ強く怒られる」「どうしていいか分からない」。福井県池田町で3月、中学2年生が自殺したニュース。町教委は先日、教師に追い詰められての死と結論づけた▼調査報告書によると、担任らに繰り返し怒鳴られ、土下座しようとし、・・・[続きを読む]

「天地人」

【東奥日報】

 

 吉村昭さんが育った東京の下町には、いたる所にそば屋があった。店屋物と言えばそばが多く、外食すると言うと、そば屋へ入ったという。幼いころから親しんだこともあり<大のそば好き>と、『そばという食べ物』(河出書房新社『味を訪ねて』)に書いている。旅行中も、産地だと聞くとそばを食べる。八戸で入った2軒・・・[続きを読む]


「天鐘」

【デーリー東北】

 

 天鐘(10月20日)17日付小紙に結果を掲載したが、今年も「コラムに挑戦『私の天鐘』」の審査を終えることができた。寄せられたのは昨年を上回る97点。応募していただいた方々に改めてお礼です。ありがとうございました▼いずれ劣らぬ力作ぞろいで、若い方々の充実ぶりもうれしかった。印象に残った作品の一つ・・・[続きを読む]

「北斗星」

【秋田魁新報】

 

 秋田市大町の書店に立ち寄った際、かわいらしいウサギのキャラクター「ミッフィー」の表紙が目に留まり、すぐさまその本を手に取った。生みの親であるオランダの作家ディック・ブルーナさんの足跡をたどる内容だった▼目を引かれたのは、それが入り口近くの特設コーナーに並べられていたからだ。本は美術や暮らしの話・・・[続きを読む]

「談話室」

【山形新聞】

 

 ▼▽天童出身の菊地常右衛門と新学(しんがく)の親子は本県の写真師の草分けである。幕末期から明治初期にかけて江戸・東京で写真術を学んで最新の機材を持ち込み、東北初の写真館を1868(明治元)年、山形市内で開業する。▼▽維新、文明開化の風は気鋭の写真師の背中を押す。統一山形県が76年に発足して三島通庸が初・・・[続きを読む]


「風土計」

【岩手日報】

 

 2017.10.20「まったく驚いた話だ。…亭主と細君が別々の党に投票したという話さ。…じつに驚くべき世の中だ。しかし、これが民主主義というものなんだろう」▼教育者だった父が、息子の同僚のやりとりを耳にして嘆く。「近ごろの細君は家を守るということがわかっていない。自分勝手で、気分しだいでは別の・・・[続きを読む]

「あぶくま抄」

【福島民報】

 

 平和な空を(10月20日)平和な空をください−。沖縄県民の願いは日本の安全を叫ぶ衆院選立候補者の耳に届くだろうか。米軍普天間飛行場配備の大型ヘリコプターが、同県東村の民家近くに不時着し、炎上した。2004(平成16)年、宜野湾市の沖縄国際大に墜落したヘリと同系統の機種だという。沖縄全体を激しい・・・[続きを読む]

「編集日記」

【福島民友新聞】

 

 仏像ブームといわれて久しい。「古寺巡礼」を撮り続けた土門拳は「ぼくの写真学仏像を撮るには」で、「形にとらわれては駄目だ。仏像の精神をまっとうに追求することが必要」と、仏像と向き合う姿勢を語っている▼磐梯町の国指定史跡・慧日寺(えにちじ)跡金堂内に展示する薬師如来坐像(ざぞう)の復元作業が進んで・・・[続きを読む]


「雷鳴抄」

【下野新聞】

 

 世界最古といわれる企業が大阪にある。寺社建築などを手掛ける金剛組で、四天王寺を創建した聖徳太子(しょうとくたいし)と関わりが深いというから驚く。創業は何と578年▼ここまでは古くないが、本県最古と2番目に長い歴史を持つ企業の両トップの講演を聞く会合が宇都宮市内であった。長く続く企業のDNAをど・・・[続きを読む]

「いばらき春秋」

【茨城新聞】

 

 昼食時間帯のコンビニエンスストアの駐車場で、スーツ姿の営業マンらしい若い男性が弁当をかき込んでいる姿を見掛けた。自分も次の取材時間まで間がないときにはコンビニ飯を利用する▼「営業はスポーツの練習と同じでしんどさを超えると普通と思えてくる。一軒一軒のドアをノックするのが苦でなくなる」。著書「キリ・・・[続きを読む]

「三山春秋」

【上毛新聞】

 

 ▼中之条ビエンナーレが盛況のうちに9日閉幕した。期間中は作品の展示以外にも、町の各所でアーティストのパフォーマンスが繰り広げられた▼国指定重要文化財の古民家、冨沢家住宅では、板の間をステージに演劇が上演された。客席を設けた広い土間の一角に、数頭を飼える立派な馬屋があった。人と馬が同じ屋根の下で・・・[続きを読む]


「斜面」

【信濃毎日新聞】

 

 灰色の地表にぽつんと丸い黒点が見える。月周回衛星「かぐや」のカメラがとらえた映像だ。場所は月の表側にある「マリウス丘」。宇宙航空研究開発機構(JAXA)の分析で通常のクレーターとは異なる直径50メートルの縦穴と分かった◆それから8年。かぐやが縦穴付近に放った電波のデータを詳細に調べたところ、長・・・[続きを読む]

「日報抄」

【新潟日報】

 

 10月20日俳人の高野素十(すじゅう)が詠んでいる。〈まつすぐの道に出(い)でけり秋の暮(くれ)〉。そこでふと立ち止まる作者を想像する。見通せる道にポツンといる自分を、夕日に照らし出された戸惑いだろうか▼かつて新潟医科大で教えた人である。もっと深い心を織り込んでいるのかもしれぬ。恐縮ながら、こ・・・[続きを読む]

「中日春秋」

【中日新聞】

 

 内戦が続く南スーダンやアフガニスタン。エボラ出血熱が猛威をふるった西アフリカ。国際的な医療支援団体「国境なき医師団日本」会長の加藤寛幸さん(51)は、世界各地の過酷な現場で働いてきた▼そんな加藤さんが「あれほどすさまじいとは…」と語るのは、ミャンマーからバングラデシュに逃れてきたロヒンギャの人・・・[続きを読む]


「大観小観」

【伊勢新聞】

 

 ▼豊田真由子前衆院議員の政策秘書への暴言・暴行問題について、ある議員秘書は「大問題」としつつも「はがきの宛先や道を間違えるなんて、あり得ない。後援会や支援者も裏切る行為だ」と興奮気味に語ったという。「うそ」が一番叱られたと、小沢一郎前衆議院の秘書を務めた石川知裕氏も著書『雑巾がけ』(新潮新書)・・・[続きを読む]

「大自在」

【静岡新聞】

 

 2017年10月20日【大自在】(2017/10/2007:36)▼創業者故本田宗一郎の設計思想を伝承してきたホンダの二輪車「スーパーカブ」が世界累計生産5千万台を突破したと本欄で書いたのは11年も前になる。乗り降りのしやすさなど使い勝手を追求し、1958年に誕生した▼開発に当たりバランスを良くするため部品メーカ・・・[続きを読む]

「時鐘」

【北國新聞】

 

 きょうのコラム『時鐘』2017/10/2002:18落(お)ち葉(ば)の季節(きせつ)である。掃(は)いても掃いても舞(ま)ってくる。最初(さいしょ)の風情(ふぜい)はどこへやら。やがて厄介(やっかい)なゴミの山(やま)となる夏場(なつば)に青々(あおあお)と繁(しげ)り涼(すず)しい木陰(こかげ)をつくってくれ・・・[続きを読む]


「越山若水」

【福井新聞】

 

 【越山若水】話を分かりやすくするには、要点を三つにまとめるのが秘訣(ひけつ)らしい。同じ理由だろう、家庭の新三種の神器を「3C」(カラーテレビ、クーラー、カー)と言った▼そこで質問を一つ。「3R」をご存じでしょうか。何を今更と非難されそうだが、念のために説明すれば、循環型社会を実現するための行・・・[続きを読む]

「凡語」

【京都新聞】

 

 名を出したわけでもないのに王貞治さんに「僕の歌をありがとう」と感謝されたという。<背番号1のすごいやつ>で始まるピンク・レディーの「サウスポー」である。作詞した阿久悠さんが自著で述懐している▼阿久さんが亡くなってから10年が経過した。節目の今年は関連書が出され、テレビ番組も放映された▼「時代と・・・[続きを読む]

「正平調」

【神戸新聞】

 

 「銀の匙(さじ)」で知られる作家の中勘助(なかかんすけ)に「斧(おの)の柄」という詩がある。山に入ったきこりが〈子供の碁打ちを見てたとさ〉。気づけば日が暮れかかっていた◆〈おつとしまつたついそれ夢中でどれどれやつとこさ/と立つてみたればこりやどうぢや/斧は赤錆(あかさび)斧の柄はぼろぼろ/帰り・・・[続きを読む]


「国原譜」

【奈良新聞】

 

 自民党の安倍晋三総裁が生駒市に、民進党の前原誠司代表が橿原市へと、衆院選の応援演説をした。最終盤に向けて大物が来県して、てこ入れだ。安倍首相はこれまで何度も駆けつけながら、苦杯をなめてきただけに、今度はどうなるか。衆院の民進党を解体させ、希望の党へ合流させた前原氏もどうか。公示直前に野党第1党が・・・[続きを読む]

「水鉄砲」

【紀伊民報】

 

 最近、組織の危機管理について考えさせられるニュースが続いている。▼例えば、神戸製鋼所の品質検査データの改ざんや日産自動車の無資格従業員による新車の検査問題。ともに品質管理の質に関わる問題で世間の関心は高い。神戸製鋼所はアメリカ政府からも関係書類の提出を求められた。▼一方で、事故を検証する報告書・・・[続きを読む]

「滴一滴」

【山陽新聞】

 

 日々の暮らしの中で、不平不満を感じることは誰しもあろう。積もり積もれば、健康にも影響しかねない。そんな“難物”が社会に役立ち、自身の利益にもなるという▼東京の市場調査会社による「不満買い取り」事業である。登録会員がインターネットのサイトに書き込んだ不満を、同社が買い取って解析する。データは企業・・・[続きを読む]


「天風録」

【中国新聞】

 

 山頭火ふるさと館2017/10/20<飲まない日はさみしい>。酒をこよなく愛した防府市出身の種田山頭火による日記の一節だ。<酔うてこほろぎと寝ていたよ>。一時期を過ごした山口市の湯田温泉の山頭火通りには、そう刻まれたマンホールもある▲「漂泊の俳人」と称されただけに、句碑として残る足跡は全国で700を超す。防・・・[続きを読む]

「海潮音」

【日本海新聞】

 

 「あの日」から1年がたとうとしている。2016年10月21日午後2時7分、最大震度6弱の地震が鳥取県中部を襲った。怖さを感じる揺れだった。住家被害は1万5383棟。避難所や車中で多くの住民が寝泊まりをし、子どもたちの給食が止まった◆「死者がないのが不幸中の幸い」といわれる。その通りだが、高齢者・・・[続きを読む]

「明窓」

【山陰中央新報】

 

 脳と心を元気にする新聞週間が始まった今月15日、出雲市で精神障害者支援ボランティア団体などが開催した「こころの交流コンサート」をのぞいてみた。日にちが重なったのは偶然だったが、「脳と心を元気にする方法」のテーマにひかれた▼大田市で開業し、シンガーソング・ドクターとして自作の曲を交えた講演コンサ・・・[続きを読む]


「四季風」

【山口新聞】

 

 恐れ入谷の鬼子母神−久しぶりにこんな言葉が頭をよぎった。中国共産党大会の冒頭、向こう5年間の党方針を述べる習近平主席の演説は3時間余り、内容も含め、恐れ入りましたのひと言だった▼もう一つ「中原(ちゅうげん)の国」が頭に浮かんだ。中原は古代中国文化が繁栄した周を指すが、異文化を持つ周辺の国々を東・・・[続きを読む]

「地軸」

【愛媛新聞】

 

 「およそ人は自分の望みを勝手に信じてしまう」—古代ローマの将軍カエサルの言葉。偽情報を流して敵をうまく誘い出した作戦が成功した場面の寸評として「ガリア戦記」に出てくる▲2千年以上たっても、人の本質は変わらないようだ。インターネット上に広がるフェイク(偽)ニュース。根拠不明で、調べればすぐ虚偽だ・・・[続きを読む]

「鳴潮」

【徳島新聞】

 

 野球独立リーグ・徳島インディゴソックスの雨中の日本一。大変だったのである。選手はもとより、観客も。降雨コールドで試合が終了するまで、中断は1時間以上に及んだ。いくら雨粒にたたかれても、「早くやれ」のヤジ一つ飛ばさず、ファンはじっと待っていた球場に引き寄せられるのはなぜか。かっぱを着込んだ女性に・・・[続きを読む]


「小社会」

【高知新聞】

 

 作家の永井荷風は日記「断腸亭日乗」にその日の空模様を丁寧に記した。敗戦間もない1945年10月を見ると、「今日も雨車軸を流すが如(ごと)し」「くもりて静なる日なり」「くもりし空より小雨折々降りては歇(や)む」などとある。「晴」「雨」だけのこともあるが、情景が目に浮かぶような記述はさすが。「車軸・・・[続きを読む]

「春秋」

【西日本新聞】

 

 外交官だった頃、時の首相に「秘書官をやらないか」と誘われた。「私は総理大臣なら務まるかもしれませんが、秘書官などとても」。当時、30代にして言い放ち首相を激高させたと伝わる▼戦後、政界に出た。東京生まれで住居は神奈川だが、選挙区は父親の出身地高知から。愛想の一つも言えない性格を知る側近が「遠い・・・[続きを読む]

「くろしお」

【宮崎日日新聞】

 

 琴線に触れる見事なセリフを小説人物や舞台俳優に語らせた作家井上ひさしさんの「せりふ集」(こまつ座編)に収録されている中でも、個人的に一番好きなのが次の言葉だ。「歌手の歌を聞くたびに、ひとは自分たち人間の声がこんなにも美しいものであったかと気づき、同時に自分がその人間の一員であることに誇りを持ち・・・[続きを読む]


「水や空」

【長崎新聞】

 

 気の荒い男と、人間嫌いでこちらも気の荒い犬と。1980年代の米映画「K−9」は、どこか似た者同士の刑事と警察犬が薬物捜査でコンビを組むアクションコメディーだった▲この場合、警察犬はシェパードでないとさまにならない。刑事ドラマでも、警察犬といえばシェパード以外に覚えがないのだが、どうやら時代は様・・・[続きを読む]

「有明抄」

【佐賀新聞】

 

 「目は口ほどに物を言う」を地で行くというか、日本のマンガでは登場人物の瞳は実際よりもはるかに大きく描かれる。故・手塚治虫のキャラクターしかりで「クール・ジャパン」の特徴か。写真シール機「プリクラ」にも、目を大きく修正する機能がついている◆こちらもクール・ジャパン流かもしれない。「見ざる、言わざ・・・[続きを読む]

「南風録」

【南日本新聞】

 

 「キッドナップ」は英語で誘拐のことだ。トランプ米大統領が先月の国連演説で、この言葉を使って北朝鮮を非難した。13歳の時に拉致された横田めぐみさんを念頭に置いての発言だ。狙いは工作員の語学教師にするためだったと述べている。めぐみさんの人生を丸ごと奪った犯罪に今更ながら怒りがこみ上げる。来月日本を・・・[続きを読む]


「金口木舌」

【琉球新報】

 

 安室奈美恵さんの突然の引退表明から1カ月。「ショックから立ち直れない」「安室ちゃんの曲ばかり聴いている」。ファンの間ではいまだ、安室さんの話題で持ちきりだ▼厳しい芸能界で、子育てを優先させながらトップを走り続ける生き方は、性別や世代、国境を超えて共感を呼んだ。ストイックな姿勢も魅力だ。ライブで・・・[続きを読む]

「大弦小弦」

【沖縄タイムス】

 

 てっきり亜熱帯地方は、沖縄のような暖かい湿潤気候かと思っていたら、そうではないらしい。世界的には、砂漠のような乾燥地帯が多いというから驚かされる▼陸地に常緑樹林が広がり、川をつたって、海のサンゴ礁まで連なる沖縄の生態系は、地球規模で見ても貴重な存在。まさに、世界自然遺産にふさわしい▼現地調査を・・・[続きを読む]